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時を超えた
今日は
死んでいたのではないかと思うくらい
全く動いていない
知らぬ間に時間だけが過ぎていた
気付いたら、もう夕方
抱いていた時間という常識は既に覆り
空白の一瞬がそこにある
──時を超えたのだ
信じる信じないはアナタ次第
だがこれだけは言っておこう
不思議な世界は
いつだって現実の隣り合わせなのだ
そう、世界は不思議に満ちている
だからこの身にそんなことがあっても
全くおかしくはないのだ
たとえ袖に謎のシミと
頬に妙な跡が残っていたとしても