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121話 精霊使いアドバイス

用語説明w

シグノイア純正陸戦銃:アサルトライフルと砲の二連装銃

モ魔:モバイル型呪文発動装置。巻物の魔法を発動できる

魔石装填型小型杖:使いきり魔石の魔法を発動できる

ホバーブーツ:圧縮空気を放出して高速移動ができるブーツ

イズミF:ボトルアクション式のスナイパーライフル。命中率が高く多くの弾種に対応している

超振動ブレード:根本の超振動モーターで刃の先端部分の極細の帯状の刃を振動させ凄まじい切れ味を実現


アフマドは、俺の超振動ブレードに火属性付加魔法をかけてくれた


「多分、二分ほどで効力切れちゃうっす」

そう言うと、集落がほど近い岩の後ろで上位精霊を呼ぶための瞑想を始めた

手にフオファを乗せている


俺はリィに護衛を任せて、ホバーブーツでアンデッドの集団へと接近する


「データ、始めるぞ!」


「ご主人、索敵は準備完了だよ!」


特別クエストを受けるようになって、データのありがたさが身に染みている

情報担当がいない二人でのクエストでは、索敵や敵の情報を自分で探さなければならない


それを自動化でき、さらに見落としも防止できる

ドローンからの俯瞰情報をデータが監視しながら敵の位置を届けてくれるので、不意打ちされることも少ない



ボシューーーッ!


ボシューーーーーーッ



俺は、倉デバイスから取り出したロケットランチャーを二発、アンデッド集団に撃ち込む



ドガァァッ! ドッガァァァァァァン!



集団の中でロケット弾が爆発

十匹以上のゾンビを巻き込んで爆発した


これだけ巻き込めると気持ちいいな

先制攻撃は成功だ


更に、陸戦銃でグレネードを二発撃つ



ドゴォォン! ドォォォン!



数匹のアンデッドが爆発に巻き込まれる

だが、アンデッド集団はもう俺を敵と認識して向かってきていた


二匹の犬型ゾンビが、先陣を切って集団から飛び出してきた



ガガガガッ



アサルトライフルで迎撃、飛び込んで超振動ブレードで切る



ボボォゥッ!



犬の頭を叩き切ると、断面が燃えた

火属性付加すげぇっ!


もう一匹の犬を切ると、オークのゾンビ五匹が接近

ハンドグレネードを転がし、モ魔で魔法をロードする



ドガァァンッ


ガガガガッ!



一匹を爆発、その隣のオークゾンビはアサルトライフル処理

二匹が近づいてくるので、モ魔で風属性竜巻魔法(小)を発動



ブォォォォォッ!



竜巻で動きを止めて、アサルトライフルのマガジンを交換

小型杖で拘束魔法弾を撃ち、ホバーブーツで飛び込む



ボボォッ!



オークゾンビを超振動ブレードで切りつけ、もう一匹にアサルトライフル!

だが、もう次のオークゾンビ四匹とデュラハンまでもが近づいていた


デュラハンは馬に乗っており、手には槍の先に斧が付いた武器を持っている

ハルバートと呼ばれる武器だ


俺はモ魔の巻物を交換して、オークゾンビにハンドグレネードを転がす


そして、距離を取るためホバーブーツで逃げる

敵に囲まれたら終わりだ!



「ボォォ…」


「なっ!?」



だが、俺のスピードにデュラハンがついてきた

乗ってる馬が、ホバーブーツと同じスピードを出したのだ

どんな馬だよ!?


ダメだ、やるしかない

俺はナノマシンシステム2.0を発動する


デュラハンは、首に炎を灯した首無し鎧だ

首の炎が音を出していて不気味だ


「ボォッ…」


首の炎が揺らめき、デュラハンが馬で突っ込みながらハルバートを振るう

俺は横っ飛びで避け、小型杖で拘束の魔法弾を当てる


アンデッドは魔法耐性が高いが、少しは動きを止めてくれよ!


しかし、馬上からハルバートを振られると、リーチがありすぎてこっちの攻撃が届かないな…


「ご主人、ゾンビに囲まれるよ!」

データの言うとおり、ゾンビ集まって来るのが見える


急がないとまずい

もう一回デュラハンを攻撃して、無理なら距離を取らないと


俺はハンドグレネードを取り出すと、アサルトライフルをデュラハンの馬に撃つ



ガガガガガガッ!



デュラハンがそれに反応してハルバートを振り上げて突っ込んでくる


来た、今だ!


俺は思いっきりハンドグレネードをデュラハンの馬に投げつける

強化された筋力での豪速球だ



ゴッ! ドッゴォォォォン!



ハンドグレネードは馬の胸にめり込み、爆発して大穴を空けた

馬が倒れ、デュラハンも衝撃で落馬する



ボォッ ザシュッ!



俺はホバーブーツのエアジェットで突っ込み、超振動ブレードを振るう

デュラハンのガードした腕を切断、しかし火属性付加魔法の効果は切れていた

俺は前蹴りでデュラハンを突き離す


足元にはデュラハンのハルバートが落ちている

ラッキー、武器がなければデュラハンなんか怖くない

俺はハルバートを拾って一旦距離を取った



「ご主人! リィが交戦中だよ!」


「何ぃ!?」


仮想モニターを確認すると、オークゾンビ五匹がアフマドの所に向かっている

リィが牽制中だ


やっぱり敵が多すぎたか!

アフマドがアンデッドに見つかったのは予想外だ、守らないとまずい

俺はホバーブーツでリィの所に向かう


オークゾンビが攻撃を始める前に何とか追い付き、ハンドグレネードを転がす

更にオークゾンビの前に出て、竜巻魔法を発動


ドッゴォン! ブォォォッ…!


アサルトライフルで動きを止めて、接近したらデュラハンのハルバートで突き、もう一度アサルトライフルで頭を吹き飛ばす

次のゾンビをハルバートで刺し、超振動ブレードで膝を切る、そしてローキックで足を完全に切断する


どんどん集まってくる!


下がって巻物を交換、ハンドグレネードを投げつ、小型杖で拘束の魔法弾


「ぐあっ!」


肩を殴られるがハルバートを突き、接近して霊札でとどめ


敵が多い!


アサルトライフル、モ魔で竜巻魔法、超振動ブレードで切る


「がぁっ…」


爪で横腹を抉られるが、無理矢理片足に組み付いて倒し、下がってアサルトライフル、近づかれたらハルバートで止める…


「ぐっ…ダメだ、手が足りない、リロードの時間が無い…」


ホバーブーツで距離を取りたいが、アフマドが後ろにいる

ここでゾンビを止めるしかない!



ガガガガガガッ ガン!ガン!ガン!ガン!



近づかれたリビングアーマーにアサルトライフルを撃ち込むが、鉄の鎧に弾が弾かれてしまう

こいつはモ魔の魔法か霊札しか効かないか!



ガキンッ


「ぐっ…!」



リビングアーマーの剣をハルバートの柄で受ける

柄を斜めにして剣を流すと、ハルバートを地面に落として鎧の顔面に右ストレートを打ち込む


鉄の鎧を殴ったので拳がメチャクチャ痛いが、我慢してリビングアーマーに霊札を張り付ける



ボシュッ…



リビングアーマーは白い煙を出して崩れた

霊札はアンデッドに強いが、貼らなきゃいけないから混戦だと使いづらい


もう次のオークゾンビが殴りかかってきた

手数が足りない!


ガンッ


「…っ!」


拾ったハルバートの柄で受け止める

長物は攻撃にも防御にも使いやすいと気がついた

だが、リロードしないと陸戦銃もモ魔も使えない

やばい、じり貧だ!


リィも何匹か倒してくれたようだが、俺達は十匹以上いるアンデッドに完全に囲まれている


ま、魔法はまだか!?


俺が助けを求めて振り向くと、タイミングよくアフマドが岩影から出てきた

背後には炎の巨人が浮かんでいる


「あ…アフマド!」


「ラーズ下がって…イフリート…」


俺はリィを連れてアフマドの後ろに下がる

同時に…



ボオォォォォォォォォーーーーーー!!



アフマドの背後に浮かぶ炎の巨人の口から火炎が放射された

炎の巨人を見て動きを止めていたアンデッドが一瞬で消し炭に変わっていく


凄い…!


よく見ると、炎の中のデュラハンだけが、もがきながらもまだ残っている

あの鎧だけ火耐性でもあるのか?


俺は倉デバイスからイズミFを取り出し、数発撃ち抜いてやった

デュラハンは、ついに炎の中で倒れ消えていった




・・・・・・




「危なかった…。アフマド、助かりました!」


「イフリートを呼ぶの時間かかるんすよ。耐えてもらえて良かったす!」


「…なんかフオファの元気が無くなってないですか?」


「ああ、イフリートは本来、火属性が弱すぎてここじゃ召喚出来ないんすよ。それをフオファが精霊界に接続して呼び出してくれるんで、終わったあとは疲れきっちゃうんすね」


「そうなんですか。それにしても、イフリートって凄い火力ですね。オーバーキルもいいところじゃないですか」


「ラーズが頑張って守ってくれたからっすよ! リィも助かったっすよ」



その時、遠くからヘリコプターの音が聞こえてきた

箒に乗った隊員も見える


「やっと来た。あとは任せられますね」


「そうっすね! ね、ラーズ、通り名は持ってますか?」


「あ、はい。道化竜って言います」


「道化竜っすね。オレはそのまんまっすけど火の精霊っす。覚えておいてもらえると嬉しいっす」


「もちろんですよ、フオファもね」


俺達は握手をする

フオファも一瞬ボワッと燃え上がって返事をしてくれた



回復薬を飲みながら思うが、今回は正直危なかった

スタンピートは防止できたが、自分の力量を見誤っていた

動き回りながら戦うならいける、だが動き回れない場合は今の俺じゃ無理だ


戦略を見直さないといけない





アドバイスがなかった…


モチベを頂き、もう一回投稿しました

読んで頂きありがとうございます

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