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秀扇VS桐山 練習試合3

いよいよ主人公投入!

桐山高校が一点を返してすぐに前半戦終了の笛が鳴り

選手達はそれぞれのベンチへと下がっていく

「みなさんお疲れ様です!これ飲み物とタオル!!」

帰ってきた選手達に桃はボトルとタオルを手渡していく

「サンキュウな!」

純也はそれを受け取り飲んでいると

「・・・これからどうしますか?」

宗孝が後半戦をどうするか相談してきた

「そうだな・・・できれば残っている一点を守りたい所だが・・・

 正直それは難しいだろうな・・・」

純也も後半をどうするかは今も考えており良い案は思いついていなかった

「ええ・・・おそらく相手側は攻撃に専念してくる・・・

 そうなったら俺たちの一点のリードもすぐに返される・・・

 一応攻撃のことも考えてみましたけど田口さんが守っているんじゃ

 そう簡単には点は取れないでしょうね・・・」

宗孝は一応攻撃することも考えていたらしいが正GKである田口からは

そう何度も点は取れないと思い点とり合戦をしても無駄だと判断した

「・・・為す術なし・・・か」

さすがの純也もこれはさすがに打つ手はもうないと思った

「何を落ち込んでいる!まだ我々が一点勝っているんだぞ?!」

するとそこへ空気の読めない匠真が近づいてきた

「・・・あのな・・・俺達はお前と違って色々考えてるんだよ・・・」

純也は今の状況でそんな楽観的にはなれないと告げると

「知っている!お前達は俺達を勝たせてくれるように考えてくれている!

 だから何も気にせずに俺達を信用しろ!!」



「・・・わかった・・・勝つ術を考えてやるよ!」



そして休憩が終了しいよいよ運命の後半戦がスタートした

まず最初のボールは秀扇高校に渡った

(さて・・・まずは一点取ってこっちに流れを持っていく!)

宗孝はボールを受け取りまずやるべきは一点を取ることだと考えた

「先輩!」

宗孝の蹴り上げたボールは大きく浮かび匠真の方へと飛んで行った

「おぉぉぉぉぉらぁ!!」

そのボールを受け取った匠真はそのままゴールに向かってシュートを放つが

「ふっ!」

相手のGKである田口に難なくキャッチされてしまった

(やっぱりそう簡単にはいかないか!)

宗孝は予想通りと思っていると

「大本!」

ボールをキャッチした田口は大本にボールを渡した

「来るぞ!ディフェンス固めろ!!」

純也はすぐにそれに反応して守備を固めるように指示した

「さてと・・・進吾!」

大本はボールを持ってそれなりに上がっていくと猪口にボールを渡した

「止めろ!道成!!」

その前に立ちふさがったのはただ一人の三年生DFである道成だった

「!」

猪口は先ほどと同じように吹き飛ばして進もうと考えていたが

道成は匠真とタメを張れるパワーの持ち主なので

猪口もそう簡単には抜けなかった

「・・・!」

しかしすぐに無理だと判断すると体を反転させ



「ナイスです!猪口さん!!」



後ろにいた五十嵐にパスをした

(くそっ!さすがの道成も二人は面倒見れない!!)

そのまま五十嵐はフィールドを駆け上がり

いよいよシュートを放とうとするが

「そう簡単に撃たせるか!!」

先ほどと同様に重国が前に出てシュートコースを限定させた

「先ほども言ったでしょう?()()()()()()()()と」

そう言って五十嵐は限定されたシュートコースに向かってシュートする

純也もそれに反応してジャンプするが

(?!ここでボールが落ちんのかよ?!!)

なんと手が当たる直前にボールが落ちそのままゴールに入ってしまった

これにより試合は振り出しに戻された

(クッソ!最悪な状況になったな・・・結局ゴールを決められて

 勢いも持って行かれた・・・やらしいくらい仕事してくれるぜあいつは!)

宗孝は悔しい目線を五十嵐という男に向かって送っていた

(問題はここからどうやって乗り切るかだ・・・

 これで俺達も攻撃に専念できると言っても

 大塚さんは猪口さんを徹底的にマークするし

 他のみんなも五十嵐とかをマークせざるおえない・・・

 明らかに攻撃の手が足りないな・・・)

宗孝は残る時間でどうやって一点をもぎ取り勝とうか考える

「こうなったら一か八かの賭けに出るしかないか・・・!」



そしてリスタートの笛が鳴り再び宗孝がボールを受け取る

(まずは一気に上がって相手の注意を引く!)

そう思い宗孝は一気にフィールドを上がっていくのだが

「おっと!ここは通行止めだよ!」

目の前に五十嵐が現れて足を止めさせられた

「おいおい・・・きっちり仕事するにもほどがねぇか?」

宗孝もまさかここで五十嵐が来るとは思っておらず

完全に攻撃の手が止まってしまったと思っていた

(だが!これも計算通りだ!!)

しかし宗孝は自分が止められることも計算に入れており

後ろを振り返って近くまで来ていた錦次にパスを出す

「おっしゃぁ!今度こそ名誉挽回だぁ!!」

錦次はそのままボールを受け取ってフィールドを駆け上がり

「匠真先輩!!」

ゴール前にいた匠真にパスを上げる

「おぉぉぉぉぉ!!」

匠真は大きく飛び上がりヘディングを決めようとするが

田口がすでにシュートコースを見極めていた

「?!」

しかし匠真は首をひねり方向を変えてボールを宗孝にパスした

(よし!これで!)

宗孝は意表を突きこれで一点を取ったと思っていたが



「やっぱり君はそういう男だよね」



「?!しまった!!」

なんと宗孝のすぐ後ろに付いてきていた

五十嵐にボールが取られてしまった

「君ならこういう意外な一手を打ってくるとは思っていたからね

 だから君をずっとマークしてたんだよ」

そう言って五十嵐は取ったボールを大本に受け渡す

「ナイス!さて・・・最後の一点決めさせてもらおうか?」

そう言って大本は攻撃に参加していた錦次のスペースを駆け上がっていく

(チィ!やっぱりそうきたか!!)

攻撃に参加するということはその分

守備にスペースが空いてしまうと言うことなので

今まさにそこが狙われしまった

「進吾!!」

そしてそこから猪口に向かってパスを出した

パスを受け取った猪口はそのまま直進していくがその前には道成が待っていた

「?!!」

しかし猪口は先ほどとは違い綺麗なカットで道成を抜いていった

「そう何度も決めさせるかよ!!」

そう言って重国はカバーに入るがそのまま吹き飛ばされ

「ヌゥン!!」

猪口はシュートを放った

(これは・・・届かねぇ!!)

純也も精一杯手を伸ばしたが届かず逆転のゴールを決められてしまった



「クッソ!」

純也が悔しそうに地面に向かって拳を叩きつけていると

「渡辺先輩!大丈夫ですか?!」

瑛が重国に駆け寄っていた

「悪いな・・・どうやらさっきの激突で足を捻ったらしい」

どうやら先ほど猪口に吹き飛ばされた時に足を捻ってしまったらしい

「どうします?これでさすがに試合は・・・」

宗孝はこのまま試合に出すのは無理と考えどうするか純也に尋ねる

「・・・みんな・・・」

それを心配そうに桃が見ていると



「なぁ・・・ユニフォーム余ってないのか?」



「えっ?」



「さすがにこうなったら仕方ないだろう・・・

 替えの部員もいないしここは試合中止だな・・・」

そう言って純也が諦めて向こうのベンチに行こうとしたその時

「替えの部員ならもう一人だけいますよ」

そんな声が聞こえて皆一斉のそっちを見るとそこにいたのは

「・・・蓮・・・」

GKのユニフォームを身に纏った蓮がその場にいた

「・・・やってくれるのか?」

純也は今の状況が飲み込めておらずそう聞くと

「今日だけですけどね・・・その後はやりませんよ」

そう言って蓮は自陣のゴールに向かって歩いていく

「・・・フッ・・・選手交代!!」



「へぇ・・・まだ向こうには選手が居たんだ・・・

 しかもGKとは・・・予想外ですね・・・」

五十嵐は向こうの陣地を見て蓮の登場は予想外だと言っていた

「確かにな・・・でも見た感じ一年生だしそこまで問題はないだろ」

大本はそれに対してそこまで警戒するべき相手ではないと言った

「・・・そうですね・・・今警戒するのはDFに戻った伊藤さんの方ですかね」

五十嵐はそれに同意して逆に警戒すべきなのは純也の方だと考えていた

そしてリスタートの笛が吹き試合が再開される

「おっしゃぁ!マジで今度こそ名誉挽回じゃあ!!」

そう言って錦次が再び上がっていくと

「なんだとぉぉぉ!!」

そのボールをスルっと五十嵐に取られてしまう

それを見てすぐに他のみんなも自分達の陣地に戻っていく



・・・たった一人を除いて



「悪いがそう簡単に先に進ませないぜ!!」

だがその先にはDFに復帰した純也が待ち構えていており

五十嵐はその場で足止めを食らう形になっていた

「さすがは伊藤さんですね・・・前に進ませないようにして

 きっちりパスのコースも塞いでいる・・・尊敬しますよその守備力」

五十嵐は完全にパスコースを塞がれ無理やり抜こうにも

一歩引いた形で待ち受けられているので対応できてしまう状態だった

「仁!こっちにパスしろ!!」

するとそこへ大本が駆け寄りパスを要求する

五十嵐もそれを見て大本にパスするかと思ったが

「?!」

その大本を見た一瞬の隙をついて純也の股の間にボールを通して抜き去った

(どんだけだよ!天才ズルすぎるだろ?!)

純也もこれに関しては反応できずに置いてかれる形となった

「これで!止めだ!!」

そう言って五十嵐はフリーの状態からシュートを放った



「・・・そんなもんか?」



「?!!」

しかしそのシュートはあっさりと蓮が止めて見せた

「おいおい・・・僕のシュートを止めるなんて君・・・何者?」

五十嵐は自分のシュートを止められたことに驚いており

蓮に何者なのか質問する

「・・・ただの助っ人だ」

そう言って蓮はボールをゆっくりと手放す

ボールはゆっくりと落下し足元まで行く

(?・・・一体何を・・・)

五十嵐はその動作に疑問を持った

なぜなら蓮の味方は全て近場にいるので蹴り上げる必要がないのだ

なのに蓮はボールを蹴る動作に入っている

その矛盾に疑問を持ったのだが・・・



その疑問はすぐに解決されることになった



「ハァァァァァ!!」



「何ぃ?!」

何と蓮が蹴り上げたボールはここにいる誰よりも飛び

桐山のゴールに向かっていく

(なんだよあの脚力!!自陣のゴール前から何メートルあると思ってるんだ?!)

五十嵐はその恐るべき脚力に驚愕していたが

それよりも驚いていることがあった

(それに・・・なんであそこにもう()()()()んだ?!)

なんとそのボールが落ちてくるドンピシャの場所に大翔が待っていたのだ

そしてそのままボールを取った大翔はDFを抜いてシュートを放つ

田口はそのボールに反応しきれずゴールが決まり



「試合終了!!」

試合終了!結果は?!

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