第98話「私も立派に女の子なはずなのですが」
気が付けばもう11月になっていますね。今年も残り2ヶ月を切ったわけですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。気温もかなり低くなる日が増えてきましたので、体調管理にはお気をつけくださいね。
ところで11月というと、いい◯◯の日というのが矢鱈と存在しますね。語呂合わせ的にどうしてもそうなるのでしょうが、それにしても多過ぎる気がします。ほぼ毎日のようになんらかのいい日が存在しますよ。有名なのは11月22日の『いい夫婦の日』ですかね。これにあやかってこの日に婚姻届を提出する人たちも多いのではないでしょうか。まあ、別にこの日に結婚したからといって必ずしもいい夫婦になれるとは限りませんが。夫婦にとって結婚記念日というのは大事なものですし、むしろ大した理由もなく安直にこの日を選ぶような人たちは上手くいかないような気が……っと言葉が過ぎましたね。ちゃんと2人で考えた上でこの日を選んだのならば問題ないと思います。こういうのは結局気の持ちようですからね。
他には、この話の投稿日に近いところで言うと、11月7日は『いい女』の日だそうです。美しくなりたい女性を応援する日で、1107の語呂合わせからこの日になったそうですね。全国にエステティックサロンを展開している会社によって制定されたとのことです。やっぱり女の子は常に綺麗になりたいものですよね。私も常に内部データの整理やクリーニングは欠かしません。……え? 全然共感できない? おかしいですね。私も立派に女の子なはずなのですが。
ちなみにその翌日、11月8は『いいおっぱいの日』です。こちらも1108からの語呂合わせですね。この2つが並んでるって、なかなか凄いですね。ただ、この『いいおっぱいの日』というのは別にえっちな目的で制定されたわけではなく、胸のフォルムの美しさを伝えるために制定されたそうです。確かに形のいい胸というのは女性として憧れますよね。当然私だって……。…………。私に胸は関係ありませんでしたね。
悲しくなったので本編に参りましょう。
では、スタート。
翌朝。結局私の予想通り0時過ぎまでスマホゲームで遊んでいたため、案の定起床時間になっても南川様は爆睡中でした。まあ、知ってましたけどね。
『南川様、朝の6時です。起きてください』
とりあえず普通に起こしてみます。ほぼ意味はないのでしょうが、これはもうルーティンというか、様式美みたいなものです。
「んん…………あと1000時間……」
『41日と16時間も寝てどうする気ですか。適当な事言ってないではやく起きてください』
「…………けいさんはや……」
『スマホAI相手になに馬鹿な事言ってるんですか』
そんな計算一瞬に決まってるじゃないですか。私の言葉に反応はしているようですが、まだまだ寝惚けていますね。ですが、今日に限っては魔法の一言があります。
『早く起きてください。本日は給料日ですよ』
「おはよう、ユリ。今日はいい朝だね」
『……毎度思いますが、その変わり身の早さ凄いですよね』
この光景を見るのは4度目になりますが、未だに慣れませんね。確かに給料日というのは誰にとってもテンションが上がる日だとは思いますが、ここまで極端に変わるものでしょうか。こんなに南川様がすっきり目覚めてくれるのなら毎日が給料日であってほしいくらいなのですが。
『改めておはようございます、南川様。今回も出社前にコンビニに寄っていきますか』
給料日の南川様は、朝電車に乗る前に駅近くのコンビニでお金を下ろしていくのが通例になっています。別にすぐ使うわけでも財布が空なわけでも無いのですから下ろすのは帰りでもいいような気がするのですが、そこは南川様のよく分からないこだわりです。まあ、給料日後の残高とか見ると気分は良くなりますからね。そうやってテンションを上げて仕事に臨みたいということなのかもしれません。いやだとしても現金を下ろす意図はよく分かりませんが。だって今時現金なんてほとんど使わないですし。
「そうだねー。今日はころねちゃん代も下ろさなきゃいけないし」
……そういえば、ゲームに課金をする際のプリペイドカードなんかは、コンビニ等で現金で購入していますよね、南川様。ネット上からカード払いで購入する方が手間もかかりませんし絶対に楽だと思うのですが。
『南川様は、課金をする時は毎回現金でプリペイドカードを購入しますよね。面倒じゃないんですか。ネット上で購入した方が楽だと思いますが』
「まあその方が楽だとは思うけど、課金は楽にしちゃダメだと思うんだよね。うっかり使いすぎない為にも、面倒な手続きを踏むように決めといた方がいいかなって」
『……なるほど。それは確かに一理ありますね』
現金がほとんど使われなくなってきている昨今、カード払いによるお金の使い過ぎはやや問題になっていますからね。なんでもカード払いにしてしまうとお金を使っている感覚があまり無く、つい使い過ぎてしまうらしいです。その辺をきちんと考えているあたり、やはりしっかり者なんですよね、南川様は。




