第92話「誰かこの現象の解析をお願いします」
今年も9月が終わりますね。皆さんは9月の終わりというと何を連想しますか。
例えばテレビ業界で言えば、ちょうど上半期と下半期の境目にあたりますよね。ドラマやアニメのクール切り替え時期でもありますし、番組の入れ替えも激しい時期です。これまで楽しみにしていた番組が終わってしまい悲しくなることもあれば、代わりに始まった新番組が貴方の心を掴むこともあるでしょう。時代の流れ的にテレビという文化は徐々に廃れてきている所はありますが、この機会に新番組をチェックしてみるのはいかがでしょうか。思わぬ発掘があるかもしれませんよ。
他には、多くのスポーツでは優勝争いなどが佳境に入ってくる時期でしょうか。例えば、サッカーや野球などはレギュラーシーズンの終盤にあたるでしょう。早い時には既に優勝が決まってしまっていることもあるかもしれませんが、多くの場合は優勝争いの真っただ中でしょう。実際に戦っている選手側からすると大変なのでしょうが、観ている側からすると大変盛り上がりますよね。自分の応援しているチームや選手がその争いに絡んでいるなら尚更です。普段スポーツをあまり観ない人にとっては別にどこが優勝しようが興味がないかもしれませんが、時間があればテレビ中継でもいいので少しだけ観てみてはいかがでしょうか。優勝を賭けて全力で試合に臨むアスリートの熱い姿に、何か感じるものがあるかもしれませんよ。実際にスタジアムに足を運べば、そんなアスリートたちを応援する人たちの熱も感じられてより心に来るものがあったりするのですが、ご時勢的に観戦というは難しいですからね。状況が落ち着いたら、是非現地でその熱を感じてほしいものです。
……というのはスポーツ好きの南川様の意見ですが、皆さんはどうでしょうか。
では、スタート。
前回から引き続き、南川様のガチャタイムです。最初の10連をドブに捨て、南川様の残りの石は15530個。2500個で10連が引けるので、残りチャンスは60連です。その他ガチャチケが4枚余っているのと、単発で2回分の石はあるので、最大で66連ですね。その間に引けなければ課金です。
『いきなり最低保証とは、流れが悪そうですね』
「だ、大丈夫だよ。まだ最初の10連だし、今が一番悪いならあとは上がっていくだけだからね」
まあ、確かにそういう考え方もあるとは思いますが。アスリートなどでも、そういう精神でどん底から這い上がってくる選手もいますし。ですがどうしてでしょう、ソシャゲーマーがガチャの時に言うと強がりにしか聞こえないんですよね。誰かこの現象の解析をお願いします。
というわけで、20連目も爆死しました。最低保証です。
「……だだ、大丈夫大丈夫。ここから5枚引きとかするから」
『確率にすると約0.001%ですよ、それ』
「……え、何その信じられないくらい低い確率」
『排出率3%の星4を10連の間に5枚引く確率ですが』
「……ごめん、5枚引きはさすがに言い過ぎたよ。ころねちゃんじゃなくてもいいから1枚でも当たってくれたら嬉しいな」
そうですね、ガチャはそういう謙虚な気持ちで引く方が良かったりもするでしょう。2枚も3枚も当たってくれ、と思いながら引くと、AI的には信じがたいですが物欲センサーという未知のセンサーに引っ掛かって全然当たらないということがあるらしいですからね。実際にはそんなものあるわけがないのですが、そういうものがあると思って謙虚な姿勢でいることはきっと悪い事ではないと思います。もし神様というものがいるのだとしたら、そういうところはきちんと見てくれているはずです。
というわけで30連目。星3は3枚出ましたが、残念ながら星4は出ませんでした。
「星4は出なかったかぁ。でも、最低保証は抜け出したし、流れは悪くないかな」
いきなりドブリザルトが2回も続いたせいか、星3が複数枚出ただけでも悪くないリザルトに見えているようですね。ですが、実際に運は上向いているようですし、次あたりは期待が持てるかもしれません。
折り返し、40連目。ここで遂にサイリウムが虹色に光ります。すなわち、星4の確定演出です。
「おっ、確定演出! ころねちゃん来い!」
祈りながら南川様が画面をタップ、ガチャ演出が始まります。ここでころねちゃんが出てくれれば無事ガチャ終了ですが、果たして。
「ぬおおお、ピックアップですらない子がすり抜けて来たああ!」
という悲しいオチでした。まあ、私は確定演出画面の時からこの結果を知っていたわけですが。現実は残酷ですね。まだ石を落とせところねちゃんは言っているようです。
「未所持だったから嬉しいけど、でもやっぱり欲しいのはころねちゃんなんだよなぁ。でも、ここまでずっと流れが上向きだからね! この後も良い結果が期待できるはず!」
ここまで上がってくると今度は落ちるんじゃないかと私なんかは思うわけですが、どうでしょうか。
運命の50連目。結果は星3が2枚。私の予想通り、落ちてきましたね。
「さすがに連続ではなかなか当たらないか……。でも、次こそは!」
勝負の60連目。最低保証が帰って来ました。
「どうして! 僕の良い流れはどこへ行ったの!?」
見事にΛ型の運勢ですね。明らかに流れは悪いですが、流れを変えるためのガチャチケの存在など忘れてしまっている南川様は、そのまま10連のボタンをタップします。
無課金最後の70連目。ドブで始まったガチャチャレンジは、見事にドブで幕を閉じました。
「……70連して星4が1枚、しかもピックアップ外……」
『……まあ、ガチャとはそういうものです。良い時もあれば、今日のように振るわない時もあります』
見るからに意気消沈していますね、南川様。確かに、70連でこの結果はまあまあ悲惨です。ですが。
『ですが、まだ終わったわけではありませんよ、南川様』
「ユリ……?」
『ガチャチケが4枚、残ってます』
次回、単発ガチャチケ編。




