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電子少女でも恋がしたい  作者: 古河 聖
2030年6月23日(日)
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第71話「もう忘れてるんかい」

 今年もゴールデンウィークの時期がやってきましたね。昨年同様気軽に帰省や旅行、外出とはいかない世の中の状況ですが、皆さんはどのように過ごす予定でしょうか。元々ご家族や恋人と一緒に暮らしているのであれば、その人たちとのんびり休暇を過ごすのも悪くないですよね。一緒にテレビや動画を見たり、ゲームをしたりと、家から出なくても一緒に楽しめるものはたくさんあります。せっかくの連休ですから、きちんと休養も取りつつ、子供やパートナーの好きなものを一緒に楽しんでみるのもアリなのではないでしょうか。

 一方で現在一人暮らしをしている方の場合、一人で過ごす大型連休でも自分の趣味や好きなことに時間を充てて満喫できてしまう人もいれば、みんなで集まってわいわいするのが好きなのに一人で過ごさなければならずに退屈だと感じる人もいるでしょう。現在はオンライン帰省やオンライン飲み会なんて言葉があるように、通話アプリ等を介して家族や友人と実際に会わずとも簡単に話したり遊んだりできるような世の中ですが、やはり画面越しに見るのと実際に会うのとでは全然違うでしょう。当然ながら画面越しではやれる事に制限が掛かりますし。

 ですが逆に言うならば、普段しないような遊びができる、あるいは今までやった事のない事を試せるチャンスでもあると思うわけです。いつも一緒に遊びに出掛けていた友人と、これを機に同じオンラインゲームを始めてみたりしても楽しいのではないでしょうか。少なくとも、家にいなければいけないのは退屈だ、つまらないと嘆いている時間よりかは何倍も楽しいと私は思いますけどね。

 では、スタート。



 お互いに昼食を食べ終えた南川様たちは、今後の予定について話します。

「お兄様、この後はどうしますか?」

「うーん、とりあえず美音ねえへのプレゼントを送っちゃおうかな。外は結構降ってるみたいだし」

 フードコートの窓から覗いただけでもはっきりと分かる程の雨ですからね。しばらくは止みませんし、それが正解でしょう。

「確かに、この雨では駅に着くまでに濡れてしまいそうですしね。発送の手続きが済んだ後はどうしますか? なにか買いたいものとかありますか?」

「買いたいものねえ……そういえば今朝、なんかがなくなってたんだけど……ユリ、なんだっけ?」

 もう忘れてるんかい。

『パックのご飯ですよ。ストック数が少なくなってるってほんの6時間14分35秒前に話したじゃないですか』

「時間こまかっ!」

 そりゃあ、南川様がいかに短時間で記憶を喪失しているのかをはっきりとお伝えするためにあえて詳細に告げたんですよ。私が覚えているからといって自分で記憶することを放棄する癖がついてはいけません。このままだとどんどん記憶力が退化していきますよ。……まあ、私を頼ってくれるのは嬉しいですが。

「でもそうだ、ご飯は買わなきゃって思ってたんだ」

「お米ではなく、パックのご飯をですか?」

「一人暮らししてると意外と炊かないんだよ、お米って。一人分だけ炊くのももったいないし、かといっていっぱい炊いても食べ切らないから冷凍するしかないけどそれだってそんなに長くはもたないし。その点パックご飯なら解凍するだけで簡単に一人分のご飯になるし長もちだし、朝時間が無い時でも簡単に短時間でできるからね。こっちの方が意外と重宝するんだよ」

「へぇ。一人暮らししているお兄様ならではの意見ですね」

「そうなのかな。でもまあ、これはたいして時間がかかるものじゃないし、最後にちょこっとスーパーかなにかに寄れればそれで大丈夫だよ。愛海の方はなにか買いたいものとかないの?」

「私ですか? そうですね……夏服はもう買いましたし、予算的にもこれ以上の出費は抑えたいので、買い物は大丈夫です。ゲームセンターで遊ぶくらいならアリかもしれませんが」

「お、それいいじゃん。愛海とゲーセンなんていつ以来だろうね」

「三年前のお盆以来ですね」

「よく覚えてるね……」

 かなりの即答でしたね。そこそこ前のことだと思いますが、よくそこまで覚えていられるものです。南川様もそれくらいの記憶力を持っててくれればいいのですが。兄妹なのですから同じくらいの潜在能力はあってもいいような気がするんですけどね。……いやまあ、妹様のアレはちょっと特殊な能力かもしれませんが。

「じゃあ、荷物を送ったらゲーセンに行ってみようか。ユリ、それぞれどこにあるかわかる?」

 お、今度は私をスッと頼ってくれましたね。良きかな良きかな。

『荷物を発送できる場所は東館の一階と西館の一階にそれぞれあります。東館の発送所はこのフードコートのすぐ下くらいなので近いですね。ゲームセンターも東館と西館の三階にそれぞれあります。荷物を送ってからゲームセンターだと一度一階まで降りてからまた三階まで上がってくることになりますね』

「あー、ちょっと面倒なんだね。どうする? ゲーセン先にする?」

「お兄様の邪魔にならないのであれば、それでも構いませんが」

「じゃあ、そうしよっか」

「わかりました」

 お二人で意見がまとまった所で、席を立って動き始めます。次はゲームセンターですね。

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