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2章 24話 お化粧

「本当に私も一緒でいいの?」


 舞踏会の日。

 約束した通り神殿の馬車でクレアを迎えにいけば、馬車にびっくりした顔をしたクレアが顔を赤らめて聞いてきた。


 ウンウン一緒だよ。

 クレアも一緒に私とメイクさんたちに着替えさせてもらうことにしたの。

 もちろん今日はラーズ様もファルネ様も一緒。


 一緒の馬車に乗り込む前にクレアがなぜか、カチコチに緊張してる。

 なんでだろう?


「リーゼちゃんって大神官様のご親戚だったんだね。

 だから神殿の人に警護してもらってたんだ」


 と、こっそり聞いてきた。


「うん!そうだよ!だからいつもファルネ様と一緒なの!」


 私は元気よく答える。


「いつもうちの姪がお世話になっています」


 と、頭を下げるラーズ様。

 リーゼはラーズ様の親戚ってことで参加するんだ。

 ラーズ様はドクシンだから孫も子供も無理だから、姪なんだって!

 シリルとリベルは小さくなってラーズ様とファルネ様のローブの下に隠れてるの。

 リベルは今から食べ物をとっても楽しみにしてる。

 いっぱい食事がでるっていってた。

 豊穣祭の舞踏会ってどんなのだろう。

 楽しみだな。



 ■□■


「……これは」


 リーゼに着替える場所と案内された神殿で実家から送られてきたドレスを見てクレアは驚きの声をあげた。

 嫌がらせで貧相なドレスが送られてくるのだろうと覚悟を決めていたのだが……実家から送られてきたドレスはそれなりの見栄えのいいものだったのだ。

 白を基調としており、フリルがかわいく施されていて、装飾にパールが散らされている。


「わぁ、クレアのドレスかわいい」


 そう、神殿の人にドレスを着させてもらっているリーゼが声をあげた。


「そ、そうかな。

 でもリーゼちゃんのドレスもかわいいよ」


 クレアが言えば、リーゼはえへへと微笑んで


「絵本のお姫様と一緒にしてもらったの!

 着てみたかったんだ!

 クレアとお揃いの白いドレスだね!」


 と、嬉しそうに笑って見せた。


「髪型はどうなさいますか?」


 リーゼとクレアの着付けをしてくれる神殿の女神官が二人に聞いてくる。

 

「どうせならお揃いにしちゃおうか?

 ドレスも似た色だし姉妹みたいになれるかな?」


「お揃い?お揃い?クレアとお揃い?姉妹?」


「うん。お揃い」


 嬉しそうに二人でほほ笑めば


「では、かわいく二人ともお化粧してあげますね」


 と、女性神官がほほ笑むのだった。


 ■□■


 お化粧って凄いの。女の子が綺麗になれる魔法の道具。

 ほっぺにぽんぽんぽんってして、ちょっとくすぐったい。

 唇にも色を塗るんだよ。

 筆でぷにーっと書いてくれるんだ。

 目にもアイメイクをするから目をつぶっててくださいねって言われるから目をつぶってると筆で何かしててやっぱりこれもくすぐったい。

 でもね我慢するんだよ。だってお化粧をすると絵本の中のお姫様になれるんだもん。

 お化粧が終わると不思議。絵本の中のお姫様が鏡の前にいるんだ。

 鏡の前に綺麗なドレスを着て可愛いティアラをしたお姫様みたいな私。

 私の世話をしてくれる女性神官のフローラさんはとってもお化粧が上手なの。

 私を可愛い可愛いお姫様にしてくれるからきっとクレアと同じ魔法使い。

 クレアがお菓子ならフローラさんはお化粧の魔法使いなんだ。


「出来ましたよ。クレア様」


 私のお化粧が終わった後。クレアのお化粧もほかの神官さんにしてもらって、クレアが目をあけて顔を赤くしていた。

 クレアもいつもよりお姫様みたいで可愛くなってる。お化粧って本当にすごい。


「クレアよかったね!お姫様みたい!」


 私が言えばクレアが顔を赤くして、


「あ、ありがとう。リーゼちゃんもすごく可愛くなってる!」


 と、褒めてくれるんだ。えへへ。嬉しいな。嬉しいな。

 ファルネ様可愛いって言ってくれるかな。

 私は鏡の前でくるりと一回転してみる。

 ファルネ様に褒めてもらえますよーに!





誤字脱字報告&ポイント&ブクマ本当にありがとうございました!!

少し貯めこんでしまって誤字報告を適用までに時間がかかることがありますが後日確認させていただきます!申し訳ありません本当にありがとうございます!

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