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2章 6話 パレード


 パンパカパーン!!


 すごく大きいラッパの音と同時に、綺麗な色とりどりの紙でできた花吹雪がお空を舞う。

 ひらひらーって空からカラフルな紙が降ってくるんだ。


 綺麗綺麗綺麗!!


 ピエロの格好をした人が象さんの上から紙で作ったお花を空に魔法で撒いてるの。

 それが絵本で見た絵そのままで私は嬉しくてカラフルな紙を触ってみたくてバルコニーから身を乗りだした。

 身を乗り出しすぎてファルネ様に危ないですよと。抱っこされちゃう。


 ファルネ様が用意してくれたレストランからの景色は、本当に絵本の世界そのままの景色が広がっていた。


 ボールをお鼻でもって行進する象さん。

 色とりどりの綺麗なドレスを着て踊ってる女の人達。

 ピエロの格好をした人達がトランプを宙にパラパラしたりお花手からだしたり手品をして行進して。

 虎さんやライオンさんやウサギさんたちもその行進に続いてる。


「ファルネ様凄い!ファルネ様凄いよ!」


 私が指をさしながらいえば、「はいそうですね。凄いですね」とファルネ様が微笑んでくれて。

 まるで夢のような景色に私は嬉しくていっぱいいっぱいファルネ様に感想を言うの。

 そうするとファルネ様が笑ったり、微笑んでくれたり、難しい顔をしたりして私の話にちゃんと全部答えてくれるんだ。

 楽しくて嬉しくて。

 ここにシリルとリベルとダイやレムやコロンもいたら楽しかったのに。

 あ、でもシリルは動物をあんな風に連れて歩くなんて!って怒るかな?

 人間とシリルの考えには溝があるって昔シリルが言っていた気がする。

 獣と人間の価値観は違うんだって。


 だからシリルは人間が嫌い。

 リベルは美味しいものくれればどうでもいいって言っていたけれど、どうなんだろう。


 二人にもお祭り見せたかったな。

 喜んだかな、それとも怒ったかな。

 もうカルディアナ様の所に帰っちゃったダイやレムやコロンの顔も浮かんでしまい寂しくなる。3人はどうしても用事があるとき以外は呼んだらダメなんだって。

 みんな元気にしているかな。


「どうかしましたか?」


「ううん。シリルとリベルにもダイ達にも見せたかったなって。

 ダイやレムやコロンたちも見せたら喜んだかな?」


 寂しくなってファルネ様にぎゅーっとすれば。


「そうですね、ダイ達は無理かもしれませんが……。

 まだパレードは開催されますから、シリル様やリベル様は誘ってみましょう」

 

 言って頭を撫で撫でしてくれる。

 うんうん!!一緒に行きたい!行きたい!

 シリルとリベルと一緒に見ている姿を想像して嬉しくなる。

 はやく二人とも来れるといいな。


 ■□■


「楽しかった!楽しかった!」


 パレードが終わって、私とファルネ様はお外を歩きながら私は感想をファルネ様に伝えた。

 ファルネ様は嬉しそうに微笑んで聞いてくれる。

 レストランのバルコニーからパレードを見て。

 あとは少し出店を回って神殿に戻ろうって言ってくれたんだ。

 だから私はファルネ様にくっついて離れないようにして街を歩くんだよ。

 前は人が怖かったけど今は平気。

 カルディアナ様がオーラを見えるようにしてくれたから。

 うっすらと体の周りにオーラが見えるんだ。

 緑に光る人は私に興味がない人。

 青く光ってる人はいい人。

 濃い青は私にいい人。

 黄色く光ってる人は私には関係ないけど悪い人。

 濃い黄色の人は人に危害を加える可能性がある人って聞いたけどまだうっすら黄色の人はいるけど濃い黄色の人も赤い人も見たことない。

 いろんな色をした人がいっぱい歩いてる。

 ちょっと濃い青い人があとからこっそりついてきてるけど、きっとあれは神殿の人なんだと思う。

 私の護衛の人なんじゃないかな。

 街に行くといつもついてくる人なんだ。

 青い人だからすぐわかるんだよ!

 でもね。ファルネ様に色はついてないんだ。

 ファルネ様は色をつけないでって頼んだの。

 だってファルネ様は色をつけなくても青いってわかるもの。だから大丈夫。


「どうかしましたか?」


「ううん。ファルネ様は綺麗だなってお顔見てたの」


 そう言えばファルネ様がちょっと顔を赤くして撫で撫でしてくれる。


 ぎゅーっと腕にくっついて街道を歩いてれば、


「気をつけろよ!!お前!!!」


 黄色い色をした怖そうな男の人が緑色の女の人を蹴っ飛ばした。

 ざわざわと周りの人たちも遠巻きに見ているの。


「す、すみません!!」


 女の人は私よりし少し大きいくらいの年齢かな?

 茶色い髪の綺麗な子。緑のオーラを纏ってる。


「よそ見してんじゃねーよ!!商品に傷がついちまっただろう!!」


 男の人が叫んで、また女の人を打とうとする。

 そこで。唐突に、私の脳裏に叔母さんに打たれた痛い記憶が蘇ってきた。


 叔母さんが私に棒を振り上げるの。

 いつもそれで打たれるとすごく痛かった。


 怖い怖い怖い。

 痛い痛い痛い。

 もう痛いのは嫌。


 男の人と叔母さんが重なる。


 やめてやめてやめてやめてやめて!!!!!!

 痛いのは嫌っ!!!!

 打つのは駄目っ!!!!!!



 私が思った瞬間。



 どぉんっ!!!


 私の放った一撃で男の人は吹っ飛んだ。




ポイント&ブックマーク&誤字脱字報告ありがとうございました!


年齢が書籍化にともない年齢変更したはずなのに自分が間違えてましたすみません(´;ω;`)

報告ありがとうございました!


リーゼ 15歳 ファルネ 25歳 カイル 26歳 ラーズ 47歳となります

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