5.ノベルズケージ
「………………なせ……」
どこか遠くから声が聞こえる。
それは聞き馴染みのある響きなのに。
聞き覚えがないほど、棘々しくて。
でも優しく守られているような、
力強くて、身を委ねたくなる旋律のようで――
「彩香を、放せぇぇええっ!」
次の瞬間、あたしを覆っていた圧力が消失し、潰れた気管がガバリと開いた。
「……ッがはッ! ゲぼっ! がほッ!」
うつ伏せで吐くようにむせて。過呼吸になって。本当に吐き気も込み上げてきて。
堰き止められていた苦しみがどっと押し寄せてきたようだった。頭もぐらぐらする。周囲を確認する余裕なんてありはしない。
でも、こんなにも苦しいのだから。
あたしは多分……生きているのだろう。
「こんのバケモノ野郎、人様の可愛い妹になんつーことしてくれてんだ! とっとと失せろ!」
怒鳴り声とともに足を踏み込む音と振動。それと同時に何者かが飛び退る気配がした。
そして再度接近してくる殺気。何か硬質なもの同士がぶつかりあう音。それを弾いてから得物が振り回される風切り音。
そんな荒々しい攻防が頭上で幾度か続く。その間に呼吸を整えたあたしは仰向けに寝返り、ぐらつく上体を支え起こして何とか視線を泳がせた。
するとそこには、向かいあって殺気を放つ二つの人影があった。
一つはあたしを殺そうとしていたフードマントの怪物。
そしてもう一つは、
「……お兄、ちゃん?」
デスクランプを握りしめ、肩で息をする勇ましい兄の姿だった。
「大丈夫か彩香!?」
あたしの蘇生に気がつくと、お兄ちゃんは化け物を牽制しつつあたしの方へと駆け寄ってきた。
「……あたしは、大丈夫……でも、どうして……」
「詳しい話は後だ。まずはあの殺人鬼を追い出さねえと」
左手であたしの背中を支えながら臨戦態勢を取るお兄ちゃん。
でもその姿は全身爪痕だらけで、すでに満身創痍。とてもじゃないけど戦える状態とは思えなかった。
「無茶だよ……そんなの……」
「体の具合は?」
「……え?」
「いいから答えろっ、今の体調はどうだ?」
「い、一応、動けるくらいには回復した……と思う」
「……そうか」
それだけ確認すると、お兄ちゃんは顔の緊張を少しだけ緩め、すぐさま前方の敵へと注意を戻した。
その視線は打って変わって、攻撃を仕掛けるタイミングを探るように鋭い。
だけど……心のどこかで躊躇っているのか、瞳がかすかに揺れている。
まるで大切なものを失うリスクとを天秤にかけているような、そんな表情。
「何か、作戦があるの?」
「……」
あたしが訊ねると一瞬だけ、屍食鬼を睨みつけるお兄ちゃんの視線がちらりと右前方にずれた。
そこには先程までアプリを使用していた彼のノートパソコンが置いてある。
あのパソコンが必要なのだろうか。
でもあたし達と屍食鬼の間には右にテーブル、左に本棚があるだけ。正面に遮るものは何もなく、パソコンに手を伸ばせば確実に相手の的となるだろう。
なら、今のあたしにできることは、
「……囮になること」
「…………は!?」
あたしはそう結論づけると、ゆっくりと立ち上がった。そして深く息を吐きだし、足元のクッションを一つ掴んで前へと飛び出した。
「ま、待て、正気か彩香!? おいっ!」
後ろからお兄ちゃんの声が聞こえたけど、あたしはそれを無視した。
そもそもこの化け物を生み出した原因はあたしにある。
なら最後まできっちり責任を果たさなきゃ。
あたしの動きに反応して、屍食鬼もこちらに飛びかかる。その眼には嬲り殺そうとする色はない。一層強い殺気を帯び、一撃で仕留めようとギラつく鉤爪を振り上げていた。
喉への直線コースにあたしは回避を試みた。けど、速い! 避けきることはできず、鋭い鉤爪があっさりとあたしの首を貫く。
と、思われた直前、ガキンッ! という鋭い金属音が目の前で弾けた。
「な、何やってるのお兄ちゃん!?」
「それはこっちのセリフだバカ野郎!」
あろうことかお兄ちゃんはパソコンには目もくれず、あたしと屍食鬼の間に割り込んでデスクランプで敵の攻撃を受け止めていた。
タイミング的には助かったけど、これじゃあ囮の意味がない。
「あたしのことはいいから、お兄ちゃんはパソコン持って逃げて!」
「できるかバカ! んなことしたらお前が殺されるだろ!」
そんなこと言ったって、二人とも死ぬよりはマシじゃない! あたしには何の作戦もないんだから。
口論をしている間にも鉤爪とデスクランプはぎりぎりと拮抗を続ける。
でも敵の方が力で勝っているのは明らかだった。攻撃を受け止めるお兄ちゃんの表情も苦しそうに歪んでいる。
このままじゃジリ貧だ。あたしはパソコンを手に取ると戦闘中のお兄ちゃんに向けて差し出した。
「どんな作戦だか知らないけど大丈夫、きっとうまくいくよ! 自信もって!」
「だけどそれじゃあ彩香の身に危険が……」
「じゃあなんであたしの体調なんて気にしてたの?」
「っ!? そ、それは……!」
お兄ちゃんの表情に動揺が生まれる。
やっぱりそうだ。あたしが「動けるまで回復した」と言ったときの、あの表情。そこには安堵だけじゃなく、好戦的な感情が見え隠れしていた。
彼の作戦にはあたしの動きが前提として含まれているんだ。
あたしだって何の見込みもなく飛び出したわけじゃない。
そうでもしないと、お兄ちゃんは動かないと思ったからだ。
だからあと必要なのは、お兄ちゃん自身の覚悟だけ。
「もう迷ってる暇なんてないよ」
「で、でも……」
「あたしは、お兄ちゃんのこと信じてるから!」
「…………っ」
「早くっ!」
「…………ち、っくしょうがぁぁああ……っ!」
ついに腹を括ったのか、お兄ちゃんは咆哮をあげながらデスクランプを乱暴に振りぬいた。
衝撃で鍔迫り合いは解け、屍食鬼の爪が押し返される。その隙にあたしからパソコンを抱え取ると、電光石火で後方へと飛び退いた。
「どうか、死なないでくれ」
すれ違う瞬間、あたしの耳にそんな呟きが届いた。
振り向いたときにはすでにお兄ちゃんはパソコンを睨みつけ、高速で手を動かしていた。もうあたしに何があっても助けには来られないだろう。
あたしだけの戦いが始まったみたいだ。
ひるんだ屍食鬼が再び動き出す前に、あたしはクッションを叩き込んだ。当然ダメージは通らない。けどこれで注意を引くことはできたはずだ。
すかさず屍食鬼の鉤爪があたしを襲う。それをクッションを盾代わりにしつつ身を引いて回避。カバーに爪がかすり、真っ白な中綿がぱっと飛び散った。
その勢いのままあたしはクッションの綿を空中にバラまいてやった。これで相手には多少の目くらましになるはず。数秒しかもたないけど、その間に背後をとれば少しは時間稼ぎが――
「……あ」
ふらり、と、視界が揺れた。
足がもつれ、背中が本棚にぶつかる。
……さすがに無理をし過ぎたみたいだ。
瀕死状態からの病み上がりで急に動いたのだ。戦闘なんてできるはずもない。なのにこんな激しい運動をすれば、必然的にこうなる。
やっぱりここでも、あたしはお兄ちゃんの裏切り者になるのかな……。
屍食鬼の腕が宙を薙ぎ、一瞬で綿の壁が引き裂かれる。そして今度こそ、鋭利な攻撃があたしの心臓を――
「アプリケーション起動《人用遠隔操作器》!」
お兄ちゃんの声が部屋全体に響いた。
直後、屍食鬼が勢いよく対面の壁へと吹き飛ばされた。
屍食鬼の表情に初めて狼狽の色が現れる。しかしすかさず崩れた体勢を立て直すと、一層の殺気をもって肉薄してくる。
が、次の瞬間にはあたしの視界から消えていた。と思えば、壁に叩きつけられたかのように苦悶する屍食鬼の姿が目に飛び込む。
その動きは明らかに能動的なものではなかった。
まるで誰かに操られているかのような不自然な挙動をしている。
「へ? ど、どういうこと?」
あたし自身は何もしていないのに、何故だかどんどんと戦況が好転していく。
……あれ、でもそれっておかしくない?
確かにお兄ちゃんは先程、《人用遠隔操作器》の使用を宣言していた。このアプリは指定した人物を自在に操作できる代物で、彼のパソコンにあらかじめダウンロードされていた色物ソフトだ。
けれどその効果は名前の通り人間にしか及ばない。屍食鬼のような人外に通用するはずないのに。
そんなことを考えている間も事態は進む。屍食鬼が繰りだす鉤爪はことごとくあたしの頬をかすめ、命を刈るどころか傷一つつけることはない。この状況からあたしを格上とみなしたのか、相手の攻撃も一層勢いを増す。でも何故かそれがあたしのもとに届くことはない。
「おらおらおらぁ! 俺の格ゲースキルなめんなよ! 神話生物なんて目じゃねぇぜ!」
後ろからは時折お兄ちゃんの高笑いが聞こえてくる。その度に屍食鬼はあたしが突きだした拳や足に吸い込まれるようにしてぶつかってくる。
……いや、違う。
操られているのは屍食鬼ではなく、
「あ、あたし!?」
「いくぜ必殺、ABBAAB→→←! ビームは出ないがコンボ技は出せるぜ!」
「ち、ちょっとま、ひゃぅうっ!」
まるで見えない手で強引に引っ張られるようにあたしの身体は体勢を屈めた。
そして続けざまに敵の鳩尾に掌底を叩き込む。一発、二発、三発。さらに肘打ちを入れ、背後に回り込んでからの回し蹴りに踵落とし。およそ人間業とは思えない格闘ゲームのような動きで屍食鬼を圧倒する。
現実ではあたしもお兄ちゃんも運動はからっきしダメ。喧嘩なんてもってのほかだ。
でもゲームのように体が動かせるなら、話は別。
お兄ちゃんの二次元趣味は何も漫画だけじゃない。小学、中学、高校、大学。青春と友人関係を犠牲にして培った彼のゲームスキルは並大抵じゃない。あたしに格闘家のような腕力がなくとも、神話生物との戦闘にも負けていなかった。
その人ならざるあたしの動きに、さすがの屍食鬼も分が悪いと判断したのだろう。
それとも、思い通りに獲物が得られずへそを曲げてしまったのだろうか。
フードマントを翻してベランダまで飛び退くと、最後につまらなそうな表情であたし達を眺め。
ふわりと靡いたカーテンに身を隠すと、溶けるように夜の闇の中へと消えていった。
再び蛍光灯が息を吹き返し、部屋全体が明るく照らされる。
「……終わった、の?」
途端、全身から力が抜け落ち、あたしは床に膝をついた。
そこへお兄ちゃんがパソコンを抱えてやってくる。
「彩香!」
「ごめんお兄ちゃん……ちょっと疲れちゃって……」
「安心しろ、敵はもういないしアプリも解いたから。……ごめんな、こんな無茶させちゃって」
「……それなら、もうちょっと丁寧に操作してほしかったな……」
「う……す、すまねぇ」
あたしの背中を支えながら、お兄ちゃんはしょんぼりと顔を伏せた。
妹の命を危険にさらしたことを自責しているのだろう。それが当事者のあたしにも痛いほど伝わってきた。
でも、あたしにはそれが理解できなかった。
全部、あたしが悪いのに……。
そもそもあたしがあんな小説を書かなければ、屍食鬼が現れることもなかった。お兄ちゃんに意地悪したことも、……お兄ちゃんを救えなかったことも、何もかも全部……
「おまえのおかげだよ、彩香」
「え……?」
突然、妙なことを言われ、あたしは俯いていた顔を上げた。
お兄ちゃんがしんみりした顔を崩し、苦笑する。
「まったく、自分が死にそうなときくらい俺よりまず自分の身を守れよ。……でもありがとな。おかげでこっちの世界に戻ってこれた」
「いや、でも」
「なんだ? おまえが押してくれたんだろ? 脱出用のショートカットキー」
「そうだけど、なんで……」
そうだ。確かにあたしは死に際、「魂の呼び戻し」コマンドの入力を試みた。
でもあれは三つのキーを同時に押さなければいけなかったはずだ。あのときあたしが押したのは「Ctrl」と「X」のみ。
「二つのキーだけで十分だよ。足りない分は俺が補ったから」
「どういうこと?」
「文字入力の方法は何もキーボードだけじゃない、ってことだ。あのアプリ内では俺の発言も文字化されるからな」
「……そんな裏ワザあったんだ」
つまりあたしが「Ctrl」と「X」を"キーボード"で入力している間、お兄ちゃんは「E」を"声"で入力していた、ということらしい。
アプリ内での声はシステム上、キーボード入力と同じ処理がプログラム内でなされているのだろうか。普通そんな細かな仕様まで一使用者が知る由もないはずだけど……例のサイトに心酔しているお兄ちゃんのことだ。そこら辺まで熟知していたのだろう。
「でもそれじゃあ、あたしが「Ctrl」と「X」を押している、というか「E」を押せてないって分かったのは何でなの?」
「それはおまえが手探りでキーを押していたからかな。彩香は気づいてないようだけど、あのとき「X」付近の「Z」とか「C」ばかりが何度か入力されてたんだよ。その証拠にほら、キーを押した痕跡が」
お兄ちゃんは得意げな顔で言うと、ノートパソコンをあたしの前で開いて見せた。
そこにあったのは――
『やっ……んっ……ら、らめぇっ……はぅ……んぁ……♡』
――バタンッ!
ノートパソコンが閉じられた。
「…………」
「…………」
瞬間的に場の空気が凍りつく。
お兄ちゃんはあたしから目をそらして固まったまま、夏でもないのにだらだらと汗をかいていた。
……えーと。
一瞬だからよく分からなかったけど、あたしの目に狂いがなければ。
あたしと瓜二つの二次元キャラが半裸でゲームのコードらしきものに絡まって頬を紅潮させながら嬌声をあげているシーンが見えたのだけれど。
「…………ねえお兄ちゃん。あれ、どういうこと?」
「や、その……《人用遠隔操作器》を起動しようとしたとき焦って《知恵の実pad》も起動しちゃって……。それで最近描いた絵が勝手に動き出したもんで……」
「……」
「い、言っとくがあれは彩香じゃないぞ! 俺の漫画に出てくるヒロインだから!」
「…………この」
「あ、彩香……?」
「こんの、バカ兄ぃ!」
「ひいぃ!?」
あーもう最悪! せっかくお兄ちゃんのこと見直したのにっ! あたしのこと庇ってくれたときとか凄くかっこよかったし、あたしも嬉しかったのに全部台無しじゃない! このエロ兄貴はいつもそう! ホントに、本当にっ……!
「…………ばか」
「彩、香……?」
怒りたかった。殴ってやりたかった。文句だって言いたかった。
でも、できなかった。涙が止まらなかったから。
こんなにも変態なのに……ううん、だからこそ、「いつもの」お兄ちゃんが帰ってきたんだって、安心感が勝ってしまって。
お兄ちゃんの胸に顔をうずめることが、精一杯だった。
「お、おい、彩香」
「……ばか……バカ兄……もう、帰ってこないかと……っ!」
「大丈夫だから」
「…………」
「俺はここにいるから、な」
お兄ちゃんがあたしの頭を、優しく抱きしめてくれる。
それがほんの少し嬉しくて。同時にキザっぽい仕草が程よくムカついて。
気がつけばあたしも、お兄ちゃんの体に腕を回していた。
「……泣くなよ」
「……」
「泣くな……っておまえ、胸の辺りなんか濡れてるぞ? 涙にしては随分ヌメリがあるけど」
「……それ、屍食鬼のよだれ」
「げぇぇえっ!? きったねぇ! おまっ、俺の服で拭くな! 擦りつけるな!」
逃げようとするお兄ちゃんを両手でがっちりホールドする。ついでに涙と鼻水もTシャツで拭き取ると、ぐちゃぐちゃだった気持ちがいくらかすっきりした。
まあ、今回はこのくらいのイタズラで勘弁してやろう。
それよりも、今はもっと伝えたい言葉があるから。
「え? な、なんだよ急に」
「ふふっ、何でもないよ。でも……」
あたしはお兄ちゃんの首元に腕を回すと、耳元に唇を近づけた。
普段は言えないけど、今だから言えること。
ありがとうとか、ごめんなさいとか、大好きとか、そんなムズがゆい思いを全部込めて。
「おかえり、お兄ちゃん」
そっと、そう囁いたのだった。
「…………」
「? どうしたの?」
あたしはお兄ちゃんから離れると、彼の異変に首をかしげた。
どうも様子がおかしい。
いつものお兄ちゃんなら、あたしが抱きついた時点で「彩香がデレたぁっ!」なんて無駄にはしゃぎだしても不思議じゃないのに。何故かあたしが付けた屍食鬼のよだれを手で拭っては、じっと見つめたまま震えている。
「……同じだ」
「え?」
「アプリ内での感触と、何一つ……」
そう呟くとお兄ちゃんは怯えるようにあたしの方へと目を向けた。
でもその眼光に先程までの力強さはなく、むしろ悪夢を見た子供のように弱々しかった。
「…………なあ、彩香」
「なに?」
「……変なこと聞くようだけどさ……俺は、本当に現実世界に戻ってきたのかな?」
「……なに、言ってるの?」
意味が分からなかった。
もしかしてアプリから抜け出せたことをまだ実感できていないのだろうか。
でも……それならどうしてそんなに怯えているのだろう。
「向こうの世界に行ってみて、思ったんだ。現実世界と小説の世界……匂いも、質感も、五感で感じとれるものが何一つ変わらないんだ」
「……」
「俺だけじゃなく屍食鬼だって、現実世界と小説の世界を行き来できた。つまりこの二つの世界は本質的に同じ……。いや、むしろ……」
そこまで言うと、お兄ちゃんは一度言葉を飲み込んだ。
でも意を決したのか、再度口を開いて、
「実はこの世界は初めから小説の中にあって、俺達は何者かが描いた筋書き通りに動かされているんじゃないのか?」
きょとん。
そんな擬音が聞こえそうな間が空いた。
そして、
「……プッ、あっははは!」
「彩香……?」
あたしは、思わず笑ってしまった。
あまりにも話が突飛で、馬鹿げていたから。
「なにそれ? それじゃまるであたし達、自由意思がない操り人形みたいじゃん」
多分さっきまで怖い思いしていたから、お兄ちゃんの脳も錯乱しているのかな?
うん、きっとそうだよ。
だって、こんなにも自由に笑えて、泣けて、生きているって実感できるのだから。
誰かの意志で動かされているだなんて、そんなはずあるわけないのにね。