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迷宮深部の偽宝箱《トレジャー・ミミック》  作者: 流水一
第二章『迷宮の挑戦者達』
5/75

第五話=level:58

遅くなりました!!

Gaaaaaaーーー。

Syaーーー。

RyagaaOooーーー。


アラームトラップ。

音響系の撒き餌。

音を聞き付けたモンスターは近寄らずにはいられない罠....

煩いほどに鳴り響くアラームによって集まってくる迷宮のモンスター達。

慌てる冒険者。

いくら倒しても沸いてくるモンスター。

アラームを切らない限りモンスターの出現を止めることは不可能。

それ専用の部屋は、別名モンスター・ルームと言われている。

殲滅系のトラップの一種だ。


Gyaaaaaーーー。

Dorudorudoaaaーーー。

Beeeeeeeーーー。


宝箱に罠は付き物だが、狭い部屋にわらわらと押し寄せるモンスターの姿には、冷静に状況を判断するとこは難しいだろう。

俺も昔、ネットゲームで引っ掛かり、『おわたw死待ちなう。』とか、なったことがある。

だがゲームでは死んでも甦生されるが、ここは異世界でゲームではない。

当然、生き返るなんて出来るわけがない....はずだ。

いや、待てよ?

魔法とかで甦らすことも出来るのか.....

くそ、必要な魔法のコードだけは手に入らねーし、解明できない事が多すぎる。


「ビキニアーマー作るのに3日も費やしたが、このままじゃ寒冷地で役に立たねぇ。」


使う人がいるかどうかはいいんだよ!

眺めるでもいいさ!!

でも、まぁ、なんなら着て欲しいよな。


Syaaaaaaaaーーー。

Hihihihihihaaaaーーー。

Fafafafafafamuoooooーーー。


いや、そもそもどうやって渡すかだろ....

男に渡しても、使い道なんて.....ある、のか?

女の子が良いな!女の子!

それもちゃんと着てくれる女の子!!

恥じらいつつも『こ、効果がいいから仕方無くよ!!』とか、言って欲しい。


「出会い.....なんて幻想さ。」


箱の癖に夢見ちまったぜ。

話の内容がフォールド断層を突破したようだ。


Piyaaaaaaaーーー。

Syagiaaaaaaaーーー。

Gerugerugerugeeeeーーー。


で、なんの話だったか、ああアラームトラップな。

そもそもだ、ちょっと前までは、俺の宝物庫の出番って4日に一回あれば良い方だった。

俺も、その間は新しい罠とか、コードの検証とかしてたんだけど。

最近、段々と出番が増えてきた気がする。

いったい、いくつの宝物庫をローテーションしてるか知らないけど、23層の直後に55層の宝物係とか、この迷宮人気過ぎんだろ......

しかも、この迷宮、結構鬼畜仕様な所が多々ある気がするんだが.....人気の訳がまるで分からん。

それに、罠の種類だって豊富だ。

魔法無効エリア、一度踏むと消える足場、とか色々さ。

アラームトラップもその一つと言うわけだ。


Vaaaaaaababaaaabaーーー。

Gyaogyaruoooooーーー。

Aaaaaa-aaaaaa-aaーーー。


この鬼畜使用の罠は、どうやら発動すると、今まで冒険者が死に戻りをすることが出来た宝物庫でも、その機能が切れるようだ。これは、前世で経験から派生したと思われる【サポート・アシスタント】スキルに教えて貰った。このスキルの原型って、何となく分かるんだけど.....これ俺の声だし、バイトでネット家庭教師とか、漫画のアシとか、質問掲示板でのベストアンサーの数とか、あとは、GG加工や、どこかの会社の資料作成とかの経験がスキル化したと考えられる。

だって、まさにアシストしていることばかりだしな。

でも、高校生なのに、家庭教師とか無いだろ。

と俺も思ったが、小学生、中学生を対象とした指導者が減っているらしくって採用された。

まぁ、俺も高校の勉強は家でずっとやる予定だったから、復習も兼ねて教えるために、再勉強するのも悪くないと思った。それに、その時期取れる資格無かったから暇だったんだ。余命が宣告されている俺にとって時間は無駄に出来なかったのさ。

そして、俺は自分で言うのもなんだが、教える才能があったらしく、教えた連中がすんなり進学できた。そう、俺の学校より高位な学校へ。


『ありがとうございます』

『せんせいは何処の学校なんですか!?きっと私なんかよりもっとレベルの高い学校なんだろうな.....』

『先生、おれ先生と同じとこ入りたい、入れる勉強教えてくれよ!』


なんて言葉を頂いたもんだ、その時の俺は『やめて!先生のライフはもう振り切れてるのよ!!』と叫びたかった......

あと、俺と一緒の所って、俺は嫌だよ!肩身が狭くなりそうだ。


Baooooooooooooo!!!!!

Doaaaaaaaaaaaaa!!!!!


おっとまたそれてしまったか.....昔話が過ぎたようだ。

そんなわけで、俺は目を瞑り、ジッとして一人で想いに耽っているというわけさ。

あと、真っ暗な視界に【サポート・アシスタント】の報告ログがせわしなく流れ続けている。


ー85層のドルバレイスの咆哮により35層のギガントアイズ死亡ー

ー75層のグリムル・ランブルのスキル【幻死】の影響で85層のドルバレイス死亡ー

ー12層のスライム・グリードの捕食により瀕死寸前の103層のコキュートス・レヴェラが死亡ー

ー135層の......ー


という感じに今の俺の部屋の状況を教えてくるのだ。

というか、


「さっきからお前らぎゃーぎゃーうるさいんじゃボケエエ!!」


状況ログを見ながら、自分が招いたとはいえ今の状況にキレる俺。

金銀財宝が眠る我が宝物庫は様変わりしている。

まぁ、俺的には外に転がっているのは、『ご自由にお取りください』と言う感じの『がらくた』だが、今は、砕け散った結晶やら、血が沢山着いた折れた宝剣など、見るも無惨な姿で転がっている。

回復系アイテムのビンは横に倒れ、床を水浸しにしていた。

そして血生臭い匂いや、獣とか魚とか鳥とかの混ざった腐敗臭が、この密封空間を蹂躙している。


「匂いは感じるが、吐き気はしないな.....あるのは嫌悪感だけか.....」


自分の体の異常は感じない。

人間であれば、吐き続けても不思議ではない光景が広がっているが、偽宝箱になった俺は、やはり人間ではなくなったと言うことか.....

しみじみとしていたいが状況がそれを許さないようだ。


ー124層のハルメシアが、2層のゾンビ・ナイト、7層の首無騎士、66層のツインヘッド・バジリスクを固有魔法【コロナ】で死滅。ー

ー【コロナ】の影響により???の宝物庫の温度急上昇中.....現在1200℃オーバーー

ー124層のハルメシア及び、XX(略)、計32種の次期階層主が滅却ー

ー生き残りは......ー


アシストログをチラッと見たが、どうやらついにヤってしまったようだ.....30×30の密封された空間で、高威力の大魔法。当然いくら耐性があろうと密封空間では耐えられる訳がない。


「そもそも、こんな狭い空間で灼熱系統を使うのが可笑しい」


まぁ、知恵が高そうなヤツではなかったしな。

これに巻き込まれて数が極端に減ったから部屋もゆとりが取れるだろう。


「幼体とはいえ、10m越すやつはなんなの?」


でかすぎだろう。まぁ、そういう奴ほど序盤に刈られていましたが......


と、いうわけでもうお分かりだろう?

今現在我が宝物庫にはアラームトラップにより呼び寄せられたモンスターがウジャウジャしているのだ。少しスッキリしたが......


というか温度高いのになぜ平然としているのか?

それは俺が、いや、この箱の耐久能力がおかしいからだ。

さっき噛みついてきた奴は、すべての歯が欠ける惨事に、その時の俺への損害はなんと皆無。

俺が所持しているスキルで、コード改造出来るのは『俺(箱も含む)以外』だし、出来ても発動スキル増やすくらいで、能力値はいじることが出来なかったから、つまり、リアルチートな箱。

というわけだろう。

あと、スキル【異常状態無効】【自宅警備EX】その他色々発動させれば俺へのダメージなんてゼロに等しいのさ。なんてチートだ!!

でも、口の中に攻撃が入っただけで大ダメージな俺は軟弱すぎないか?

それとも【サポート・アシスタント】が嘘をついているのか、それはないだろ.....俺は教えるときには嘘は言わなかったから。つまり.....

俺はあれか?貝類か?貝類なのか?


物凄く異臭がするスチームの中、平然と鎮座している俺まさに無敵。

なんでモンスターが溢れ返ったかと言うと、すべてはこの間会った吟遊詩人がいけない。

職業にそう書いてあり、レアだ!!と叫んだ俺は、俺を開けることに失敗したヘタレ盗賊のお陰で吟遊詩人の装備を入手することが出来たのだ。

ヘタレ盗賊が引っ掛かったのは宝箱から噴き出す毒ガスで、上手く風魔法を使い一ヶ所に纏めとけば良いものを逆に散らして分散させるということをしたのだ。

なぜ、ヘタレと言うかだって、『やだぁ、死にたくねぇよぉお』と女僧侶の服を掴み、彼女が解毒させるのを妨害してたからさ。

可哀想なパーティーだぜ。


そして、全員猛毒の影響でポックリと入り口に転移してしまったのさ。


んで、手に入れた吟遊詩人の持っていた『魔物笛』というモノを解析したら、ちょっとコードを弄ればアラームトラップに派生することを知った俺は、アラームトラップを使ってみた。

設定は、

音量:FF(全層)

波長域:AE(幼体)

レベル:01(最低値)


という風にしてみた。

音を鳴らして15秒.....なにも現れないことからなんだ......ダミーコードか、と思ったが違うようで、

突然四方の壁の一部が持ち上がりわらわらと出てくる階層主の子供達。

子供というか、小型というか、それでも30×30は狭すぎるようで、俺もこのダンジョンが全部で何層構成かは知らないが、満員電車並みに入れるだけ入ったら、ドアが消え、計104種の階層主Jr.と一緒に閉じ込められてしまったというわけだ。

アラームトラップ恐るべし、ふざけで最大値なんか入れるんじゃなかった.....

このままだと俺ももしかしたら死ぬ可能性が出てきたので【居留守】【自宅警備EX】【異常状態無効】【逆境(特)】【不屈の心】という。マジ防衛型で立てこもることにしたのだ。


【自宅警備EX】......自ら定めた、文字通り自宅を守衛する時に耐久値と防御力を最大ブーストする。ダメージを与えたい場合は精神攻撃くらいしかなく、また、セーファの加護つきである。

【逆境(特)】......相手と自分『自身』の能力の差分、能力値が延びやすい。叩くだけで防御力が1増える

【不屈の心】......感情の揺さぶり、精神攻撃をレジストする。また、相手がどんなに強くても威圧を感じない。


という感じだ、まさに鉄壁の陣形と言えるだろう。

そんな絶対の防御壁の中、呼び出されたモンスター達は近場のヤツからどんどん襲い掛かり、俺を無視して、ヤられたらやり返すをを繰り返していた。


そうして時間が過ぎ、カレコレ8時間たった頃。

俺の宝物庫は静かになった。

どうやら決着が着いたらしい。


「静かになる以上のことは求めネェよ」


そう呟く俺の他に声が聞こえた。


「はぁはぁ......」


苦しそうな声が聞こえる。


「わぁお!?」


最後に生き残ったヤツに俺は驚いてしまった。

確かにこの中では知恵はある方だが、そんな強くは無かった筈だ。

強ければ、15層くらいの階層主は出来ると思う。

低層域だし、そこら辺の強さは曖昧だ。

そいつは、漆黒の騎士甲冑だったモノを身に付け、俺が散らばしておいた中にある【不壊】と【闇属性強化(低)】を付けた真っ黒の片手直剣を地面に刺し、肩で息をしていた。


割れた兜から覗く蒼い目が印象的な人物は確か、成長すると3層の階層主【ダーク・ナイト】になる奴じゃないか?


キッと睨み付けられた後、その場にガシャンと倒れてしまった。


「まぁ、どうでもいいか!それよりこの部屋に充満した高密度の魔素を俺の中に....ってあれ?」


魔素を取り込もうとしたら、この部屋に充満していた魔素がすべて倒れ伏す黒騎士に取り込まれていった。

なぜだ!?

ん?

思ったんだけど、こういう、沢山戦わせて最後の一人って行為....なんか知っている気がするぞ。

もしや、『蠱毒』というヤツなんじゃ......


「ということはアイツもしや......」


おれは視線を倒れ伏す黒騎士に向ける。













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