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――ソラ――
ばたん、と扉が閉まる音。
私は、凍っていた喉がやっと動き出したのを感じた。そのまま少しだけ、暗い夜の空気を私の声と言う音で震わせる。
「アイツ……」
普段はこんな言葉遣いはしない。でも、分かってしまったから。
あの彼は――「ソラ」ではない、「彼」は。
私と同じだ。
外見とかが似ている訳ではない。だけれど、内面、その内側に抱えているものが、そっくり同じなのだ。
例えば、類稀なる能力。
例えば、内包した孤独。
例えば――
「……とか、ね」
ほんの少しの振動は、自分の耳にすら届かなくて。
ほんの少しの言葉は、自分の心にも届かなかった。
ここまで読んでくださりありがとうございます!
はじめまして、死音です^^
これで私の中での序章、「――ソラ――」は終章を迎えます。
ぐだぐだした文ですが、どうか最後までお付き合い願います。
そして最後まで読んでくだされば、死音が小躍りして喜びます←
更にこんなところまで読んでくださりありがとうございました!