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――ソラ――
「じゃあソラは十六なんだ」
「じゃあ時雨は十四なんだ」
何だかこれの繰り返し。ちょっとした話題、言葉がハモって苦笑。飽きてこないと言ったら嘘になるかな、でも飽きてきたと言ったら嘘になりそうな。
頭がこんがらがってくるよ。
「十六で『僕』か」
私が呟いた言葉にソラは敏感。すぐ言葉を返してくる。
「やっぱり変かな」
あ、気にしているのね。確かに変って言えば変だけど、変じゃないって言えば変じゃない。ソラと話し始めてから、回りくどいことばかり言っている気がする。
そして、そんな私が嫌いじゃない。何故?