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後輩の二重な恋

作者: ヒーヒィ

目つきが怖く身長の高い高校生2年生のユウジが下校していると

後ろから小柄な後輩女子高生ミオが話しかけて来た。



ミオ『ねぇ先輩~、一緒に帰りましょうってばー』

ユウジの後ろをミオが追いかけてくる。


ユウジ『あー・・・チョロチョロとしつこい野郎だな!』


ミオ『またまたー、こんな可愛い子の前だから照れてるんでしょー!』


ユウジ『うるさい!俺はお前みたいな小娘に興味ないんだよ!』


ミオ『むー、小娘とは酷いですねー』


ユウジ『俺にはもう彼女が居るんだから諦めろよな?』


その言葉にミオの目のハイライトは消え、表情が無くなった。


ミオ『え・・?先輩彼女いたんですか?私聞いてない・・』

先ほどの明るい表情はなく無表情で語り掛ける。


ユウジ『あぁ、別にお前に言う必要ないからな』


ミオ『何でそんな大事な事黙っていたんですか・・・?

私の気持ち知ってた癖に・・・』

無表情で口元だけが笑みを浮かべている。

ミオのいつもと違う状態にユウジも少し焦り始めた。


ユウジ『お、おいどうした?何か変だぞお前?』


ミオ『変なのは先輩の方ですよね・・・?

なんで隠す必要があったんですか・・・?』


ユウジ『いや隠してた訳じゃなくて言わなかっただけなんだが・・・』


ミオ『ふぅん、今までそうやって言い寄ってきた女の子達を断わって来たんですよね・・・?』


ユウジ『そんなつもりは・・・』


ミオ『やっぱり最低男じゃないですか・・・』


ユウジ『仕方ないだろう、俺にも好きな人がいたんだ』


ミオ『へぇーそうなんですかー?』


ユウジ『ああそうだよ!悪いか!』


ミオ『別に悪くはないですけど、私は告白すらさせて貰えない立場なんですよね・・・』


ユウジ『まだ言ってるのかこの女狐めが!!』


ミオ『ははっ、私なんかただの小娘だって言うなら、

私が彼女に成り代われる可能性なんて無いに等しいですよね・・・?』


ユウジ『当たり前じゃないか、それにそんな事をしたら浮気になるだろう?』


ミオ『良いですよー?どうせ私なんて振られる運命だったんですしぃ・・・』


ユウジ『ちょっ待てって!冗談だよな!?』


ミオ『ははっ、残念ながら本気なので先輩とは付き合えませんね・・・』


ユウジ『マジかよ・・・こんな時に嘘だと笑って欲しい所なのに

真顔で言うとか止めてくれないか・・・?』


ミオ『ごめんなさい・・・でもこれは私の初恋だったんです・・・

どうしても忘れられなかった・・・先輩の事が好きで好きで堪らなかったんです・・・

だから最後に想いだけでも伝えたかった・・・・・・

さようなら先輩』




そういうとミオは道路へ向かって歩き出した。

そしてそのまま車道へと出て行ってしまう。

車がミオの前から走ってくる。







ユウジ『あっ!!馬鹿ヤロー!!!』

パシッ!

ユウジは間一髪のところでミオを掴んだ。

歩道側に引き寄せると、勢い余った二人は抱き合う形になってしまった。


ユウジ『危ねえだろ馬鹿野郎!!!何考えてんだ!!』


ミオ『離して!!もういいんです!!このまま死にたかった!!!』



ユウジ『そんな簡単に死ぬんじゃねぇよ馬鹿が!!』


ミオ『じゃあどうして何も言わずに彼女を作っちゃうんですか!?ずっと好きだったのに!!

そんなことならもっと早く告白すればよかった・・・

そしたら受け入れてくれたかもしれないのに・・・』


泣き崩れてしまったミオを見てユウジは戸惑ってしまった。


ユウジ『なぁ、信じられない方法だと思うが

1つだけお前の望みを叶えてやる事が出来る方法があるんだ』


ミオ『グスッ、何ですかそれ?』


ユウジ『知り合いに色んな発明品を作ってる博士がいるんだが

人間を2人に分裂させる装置があるらしい。

その装置で俺を2人に分裂させて

もう1人の俺とお前で付き合い続ければ

良いんじゃないかと思うんだけどどうだろうか?』


ミオ『何ですかそのめちゃくちゃな発想・・・』

わけのわからないことを言い出す先輩に戸惑うミオ。


ユウジ『俺もそう思う。だがその人はそういう発明品を作れるんだよ。

一度行ってみないか?』


ミオ『面白そうですね。行きたいです。是非お願いします』


ユウジ『よし決まりだ。早速行こうぜ。時間はあるか?』


ミオ『はい大丈夫です。』


2人は博士の元へと向かった。

そして研究所へとたどり着いた。

博士『おぉ、ユウジ君じゃないか。久しぶりだね。また何か用かね?』


ユウジ『今日は頼みがあって来ました』


博士『ほほう、どんな内容かな?』


ユウジ『実はですね・・・』


ユウジは事情を説明した。


博士『なるほど、話は理解した。確かにそれは面白い研究題材になりそうだ。』


ユウジ『おねがいします。』


ミオ『え!?出来るんですか!?』


博士『ふむ、今すぐ取り掛かれば明日の朝には完成するだろう。』


ミオ『本当に凄い人なんですね!』


ユウジ『そうなんだよ。俺も初めて会った時は驚いたもんさ』


ミオ『じゃあさっそく明日私と一緒に来て下さいね?』


ユウジ『あぁ、わかった』


博士『了解した。では明日の10時頃にここ来てくれたまえ』


ユウジ『分かりました、ありがとうございます』


こうしてユウジ達は帰宅する事にした。

帰り道、ユウジはミオを送って行く事にした。


ユウジ『家まで送ってやろう』


ミオ『いえ、すぐ近くですから一人で帰れますよ?』


ユウジ『いや、今は夜だ。女が一人じゃ危ないだろう』


ミオ『え、じゃ、じゃあお言葉に甘えて・・・』


ユウジ『おう』


2人で暗い夜道を歩いていた。


ユウジ『明日もう1人の俺が出来上がるが

宜しく頼んだぞ』


ミオ『はい、楽しみです!』


ユウジ『ふ・・・

じゃあな、また明日』


ミオ『はい、さようなら』


ユウジ『お休み』


翌日、朝9時になった。

ピンポーンインターホンが鳴る音が聞こえた。


ユウジ『はい』


ドアを開けるとそこにはミオがいた。


ミオ『おはようございます先輩』


ユウジ『おお、来たか。準備は出来てるのか?』


ミオ『はい、バッチリです』


ユウジ『じゃあ行くか』


ミオ『はいっ♪』


博士の元へと向かった。

するとそこにはユウジそっくりの男がいた。

博士『おぉ、待たせたのう。ユウジ君2号じゃ』

ユウジ2号『宜しく頼む』


ミオの前に2人のユウジが現れた。


ミオ『わー!!先輩そっくりですよ!かっこい~♡』


ユウジ2号『あぁ!?小娘が俺様に向かって何を言ってるんだ?

貴様になど興味はない。』


ミオ『キャーーー!!性格も先輩そっくりですぅ~』


ユウジ『おぉ、これはすごい』


博士『ふむ、成功したようだな。』


ユウジ『ありがとうございます!』


博士『良かったのぉ』


ミオ『ねぇねぇ、2号先輩は付き合ってる人いないんですか?』


ユウジ2号『いるわけがないだろ』


ミオ『えぇ~?こっちの先輩は奥手なんですねぇ~』


ユウジ『良かった、うまくやってるみたいだな』


博士『この2号のいいところは他の人からみれば

お主とは別人として認識されるところじゃな』


ユウジ『なにそれすげえ便利じゃん!』


博士『まぁそう言う事じゃな。』


ユウジ『よし、これで問題は解決したな。

2号と仲良くしてくれよな?』


ミオ『はい!!よろしくお願いしますね。

ユウジ先輩(^-^)』


ユウジ2号『あぁ?俺はこんなのと仲良くするつもりねえよ!』


ミオ『こんなのとはなんですかっ!!』


ユウジ『おいこら喧嘩するなって!』


こうして無事、分裂は成功し元の生活に戻った。


ちなみに分裂した方のユウジ2号はミオの家に居候している。

ユウジは自分の分身とはいえ

ミオが他の誰かに取られてしまい、少し喪失感を感じていた。

END

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