エドワードとの関係
アーロ率いる魔術師部隊は近距離戦も想定し
騎士も交えて編成された
会議の次の日の早朝にさっそく目的の場所へ向かう
転移を使うのだが魔力確保の為、1度に数名送ることができる実力者のみ転移を使い最低限におさめる
また上級ポーションも用意し万全の体制を整えた
同時刻にセオドア率いる騎士団も魔術師を含めて編成し
目的の場所へ進軍した
こちらは馬のため休憩を挟みながら向かう
王城の一室、ベランダにミアがいる
手すりの上にちょこんと座り
それぞれの部隊が出発したのを見届けていたのだ
朝日が眩しく天気が良い
だがミアは遠くを見つめるだけで少し溜息をこぼした
「にゃ………」
「不安かね」
「うにゃ!?」
突然背後から声をかけられ咄嗟に振り向いた
慌てていたので手すりから落ちそうになりながらも体勢を整える
改めて見るとエドワードであった
いつもは謁見の間か執務室にいるのが常なのでその場にいるのが珍しい
そして髪型、普段は前髪を後ろで撫で付けているセットだが今は前髪をおろしている
「おっとすまない。ノースがここにいると聞いてな。少し話したいと思って来たのだよ」
「………」
親代わりであるエドワードはとても優しく
ホッとする存在だ
だが今は少し気まずくしばし沈黙が流れる
困ったミアは手すりから降り、ペコリと頭を下げ部屋の中に入る
エドワードもそれに続きながら問いかけた
「彼らはきっと最善を尽くしてくれる。王族にはそれぞれ生まれ持った能力がある。信じてやってくれ。ノースはもどかしいだろうが共に待とう。」
「にゃ…(はい…)」
王族は金髪蒼目を持ち、魔力量が多いことに加えそれぞれ能力が備わっている
それは国民が知っていることだがその能力の全容は公表されていない
どんな力を持っているか分からないがこの戦いで存分に振るうのであろう
「…君が猫になってしまったことを聞いたとき驚いたが…レッドドラゴンと魔力なしの状態で対峙し生きてくれたことにとても安堵したよ…」
とても優しい笑顔で話すエドワードをちらりと見る
この方は優しい
心の底から心配してくれているのが伝わる
ただ、少しだけ怖いのだ
今の姿があの人によく似ているから
「…」
「だって君は私の…」
「にゃっっっ!!」
やや大きい声に遮られエドワードは驚いた
ミアは近くにあるテーブルに飛び乗りそこに置いていた文字表を指す
戸惑いながらもエドワードはミアに近づく
「(私はただのミア・ノースです。国王陛下により姓を授かりましたが、元々はしがない平民でございます。)」
「…そう…か…」
悲しげに目を伏せるエドワードに心が痛んだが事実だ
トントンとテーブルを叩きまたこちらを向いてもらう
「(でも国王陛下にはいつも助けて頂いており感謝しております)」
ミアをあまりよく思わない貴族に牽制したり
他の者を通じては不便がないかどうか聞いてくれる
今回の魔力封じの件もオリヴィアを死刑にしようとしたり(冗談ではなく恐らく本気だった)
心配してくれているのは知っている
直接会うことが難しい為なかなかお礼を伝えることができていなかったが良い機会なので素直に伝える
そんな言葉をミアから言われると思わなかったのかエドワードの目が潤んだ
その顔にミアはギョッとする
「あぁ………!嬉しいよ…また何か困ったことがあったりしてほしいことがあれば言ってくれ」
「…にゃ」
少し照れたようにミアは伏目がちの頷く
返事をしてくれた事に満足しエドワードは部屋を出ていった
素直に甘えたかったけど色々事情があり甘えられない
ミアにはまだ秘密がありました




