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猫になりました…?

リハビリがてら投稿しますた



身体が重い

身体が冷たい

感覚があまりなくて、横たわっているのだけはわかる

指先に力を入れようにも動かなくて

瞼も重い


このままじゃ死んでしまうかもしれないと

どこか他人事のように考える




どれくらい経ったのか

温かい何かが私に触れたようだ

身体が持ち上がる

20歳のぴちぴちな女の子を持ち上げるなんてとっても力持ちね

なんて自分で笑いながら

意識を飛ばした






パチパチ

パチパチ



木が燃える音

おそらく暖炉だろう

まだ少し重たい瞼を開き周りを見渡す

私の部屋よりも遥かに大きい部屋で

私はソファで寝そべっているようだ

なんだかソファが大きい気がする

お金持ちの方が助けてくれたのかしら

毛布がかけられていたようだ

まだ眠たくて少しずれた毛布を手繰り寄せようとして気づいた



肉球に





『にゃぁ!!??(ハァ!!??)』




ななななななんで肉球!?

ちょ待て、身体…………!も真っ白ーいふわふわ♡

なんで!!!!!!





白猫になってしまった女の子

ミアは混乱しながらも

自分の状況を整理してみる




彼女は平民でありながら宮廷魔術師であり

優秀であると評価され日々

研究や魔物討伐に明け暮れていた

高貴(笑)なお貴族様からはねちねち嫌がらせはあるもののスルーするなど軽くあしらっていた


だが先日

その貴族たちの中でもさらにプライドが高い

オリヴィア・ハワードがミアにつっかかってきた


「ミア・ノース!!」


不躾に名前を呼ばれちらりとオリヴィアを見る

3人の取り巻きを引き連れたオリヴィアは見下すように胸を張っていた


「貴方、レオ様と一緒に研究しているんですって!?」


「そうですけど」



レオ様ことレオ・ラッセルは宮廷魔術師でもトップに立つ人

整った顔立ちと魔術師にしては鍛えられた身体で人気の

男性である

24歳にしていまだ婚約者もおらず

彼を狙う者はかなり多い


ミアは別に彼に興味があるわけではなく

むしろ表情が乏しく笑顔を見たことがないのでやや怖いと感じていたほどだった

ミアが新しい魔法陣の構築を研究しており行き詰まっていたところ

レオが興味を示した為、共同で研究することになった

まだ共同してから1日しか経っていないのでどこから情報が漏れたのだろう



「なんっでアンタなんかがレオ様と…!」



歯ぎしりをしながらにらみつけるオリヴィア

ちなみにオリヴィアは魔術師ではあるものの魔力も少ないため下っ端である

平民ではあるが立場的に上司にあたるミアをつっかかるのはおかしな話だ



「上司に対してその言動、その態度はどうかと思うわ。それにラッセル様とはお仕事をしているだけ。それ以上でも以下でもない。…もう行っていいかしら?」



レオとの研究で自分には無い構築の仕方を知りつい熱が入って寝不足になっていた

そこでオリヴィアがつっかかるのでイライラしてしまう

いつもは適当にスルーをするミアがやや低い声で言い返したのだ



言い返されると思わなかったのかオリヴィアは顔を真っ赤にして懐から何かを取り出す


「いつもいつも上から目線で…!アンタなんか…アンタなんか!!!」



ミアは一瞬反応が遅れた

アレは魔力を封じる宝具である

気づいて構えたときにはもう遅かった

宝具が発動し光を発する

すぐさま転移を行うものの宝具からは逃れられず

宝具と一緒に街の外に飛び魔力を封じられた


街の人間を巻き込む恐れがあったため

外に逃げたのだが慌てていたので森の入り口にきてしまった

さらに運が悪いことに魔物と出くわす



「まじで最悪…」



魔力が無いため手持ちの使い捨て魔具を使った

目くらましにしかならないが無いだけマシである

急いで森の外に向かいなんとか逃げ切ることができた



「接近戦は無理だよぉ…くっそインドア舐めんな」

 



ひとりで文句を吐き捨て息を切らしながら街へ向かった

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