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鎌倉千一夜  作者: Kamakura Betty
135/139

第135夜 神という記号

街を離れ人を断つ

自我すら離脱し宙に浮遊する

瞼を閉じた瞬間から

意識は宙を舞い

時空を超えて自在となる


鬱屈も苦悩も挫折も絶望も

瞼を閉じることで消滅する

それだけのこと

容易いこと


それは逃避ではなく

表象化するならば帰巣

物質界のスクリーンをOFFにすることで

元の静寂が戻ってくる


その振動する岩に坐し

結跏し瞼を閉じよ

振動の波は坐骨を震わせ

次第につむじへと伝わる


それは相輪の宝珠

仏塔天高く掲げる舎利

伝達された振動の波が

障害なく拡散されていく


波は樹液を震わせ

谷を渡る

寡黙に淡々と

緻密に満遍なく


全てを震わせ

波は宝珠へと帰ってくる

つむじより入り

坐骨から岩へと戻る


身は唯の媒介

在れば在るし

無ければ無い

木々も岩々も同じ


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