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第92話 内通者は誰だ∈!? 

おはようございます^ ^

また投稿させて頂きました。


ぜひ前回から続けてご覧いただけたら嬉しいです。

よろしくお願いします!!


 上着を脱ぎ捨て、PCの前に向かうクリオネ。

 パイプ椅子の上であぐらをかきながら黙々と手を動かす。


 クリオネは涼しい顔をして、キーボードで何かのコードを打ち込んでいた。


 海外の金融機関に比べれば、この国の管理会社のセキュリティなんてたかが知れている。


 作業を始めてからものの数分、ヤヨイのマンションを管理する会社のサーバーがダウンしたのだ。


 「ほら、すぐ落ちた」


 あのマンションで使われている管理ロボットはHX:2356、一台だけ。


 サーバーがダウンした隙に、管理ロボットが撮影した映像を頂戴するという寸法だ。


 まもなくしてクリオネのPC画面には管理会社の映像フォルダが現れる。


 その中のひとつを開いて確認すると、そこには見覚えのある部屋が映っていた。


 ユキトの隠しファイル、ズィファイルを漁った時に見たあの動画の部屋。


 間違いない、これがヤヨイの部屋だ。

 

 クリオネはそう確信して動画を再生する。


 動画はヤヨイの部屋から段ボールを運び出そうとする誰かの後ろ姿を捉えていた。


 …………誰だ?


 黒い手袋をはめた手で段ボールを持つ人物が振り返った瞬間、管理ロボットのカメラ部分と目が合ったようだ。


 PC画面にははっきりとその人物の顔が映し出される。


 その人物は段ボールを持ったまま反射的に、だったのか電気を消して足早に部屋から立ち去っていった。


 「この人って…………」


 クリオネはPC画面から目を離し、コンテナボックスの上を見る。


 それから視線を画面に戻すと、キーボード上の『delete』を押し動画の削除を始めた。

 

 ハッキングの痕跡を綺麗に消した後、クリオネはユーゼンへの『入退室記録』を確認する。


 社員ではない部外者がユーゼンへ出入りした時の日付、時間や名前を簡単に記載したデータだ。


 一応、ユーゼンの警備員であるクリオネはこれを容易に見ることができてしまう。


 『入退室記録』にあの段ボールを持ち去った人物の名前は…………あった!!


 クリオネは慌てた様子で無線通信機に呼びかける。


 「マオちゃん……、マオちゃんっ!」


 返事がない。


 そうか、『情報提供者と会うから無線通信機でオレに呼びかけてもすぐには対応できない』と言ったのは自分だった。


 クリオネはマオが無線通信機の電源を切っているものだと思い、続けてユキトに呼びかける。

 

 「ユキトくん!」


 「何か分かったか?」


 今度はすぐに応答があり、クリオネは安堵の表情を浮かべた。


 「ヤヨイサンの部屋から資料を持ち去った人物が分かったんだよ。


 その人物は数年前からよくユーゼンに出入りしている。

 そして今も……つい5分前にもユーゼンへ入った記録があった。でもまだ出てきていない」


 「誰だったんだ、そいつは!」


 「……向かいながら話すよ。急ごう」


 「はぁ? 向かう……?」


 状況が読み込めていないユキトにクリオネは説明する。


 「マオちゃんが危ない。


 変装で誤魔化していたとしても、そいつと鉢合わせればきっとマオちゃんの正体がバレてしまう。


 オレはユーゼンに向かうから、ユキトくんも急いで追いかけてきて!」


 「あぁ……わ、分かった!」


 いつにないクリオネの慌てぶりを感じたユキトは、駐車場に置いてあるバイクに跨ると、何だか訳もわからぬままエンジンをかけた。


 「ところで、テロメアは一緒?」


 クリオネがそう聞いてきたのでユキトはエンジン音に負けないよう大きめの声で答える。


 「いいや。あいつは先にキーラボへ戻った。


 俺がヤヨイの部屋に入った理由は『掃除』だったからな。なのにすぐ部屋から出てきて怪しまれてはマズいだろう」    


 「掃除? 何それ?」


 今度はクリオネが首を傾げる。


 「まぁ、とにかく! 

 俺は今までヤヨイの部屋を出られなかったわけだ。


 それをいいことに、外にいたテロメアは勝手に帰りやがった!! まったく……信じられるか!?」


 ユキトの置かれている状況がよく分からない。

 クリオネは上着を羽織りながら確認する。


 「ならテロメアはもう、ユキトくんと一緒じゃないんだね。今からキーラボに戻るような時間も無さそうだし、このままふたりでユーゼンに向かっても大丈夫?」

 

 「俺は構わん。寧ろあいつが居たら何かしでかしそうで、気が気じゃない」


 ユキトの意外な返事を聞き、これはふたりの間に何かあったなと、クリオネはそう状況を察することにした。


 「オーケー。なら現地で落ち合おうか」


 「ああ」


 クリオネとユキトの会話はここで途絶える。


 彼らはこの時、マオがEフロアでイオリと会っていることを知らない。


 マオもまた、彼らが自分を呼んでいたことに気がついていない。


 電波の届きづらいEフロアでは、彼らの声が無線通信機から流れてくることは無かったのだ。


 ユーゼンヘ急ぐクリオネとユキト。Eフロアを出た後、屋上でイオリを待つマオ。


 先程まで雲に隠れていた綺麗な満月が、いつの間にか顔を覗かせたかと思えば3人を見て笑っていた。

 



 「遅いなぁ、イオリさん。

 何してるんだろう」


 


 マオは屋上から月を眺め、イオリを待っていた。


 確かイオリはこの綺麗な満月を見て、言ったのだ。

 この場所で彼女が死んだと。


 意味深すぎる言葉の背景をマオは考える。


 しかし自分がイオリを信じたからには、彼女が来るまで待つしかない。


 エヴァンディール計画だってプランBについてはある程度の情報を手に入れたが、プランAのことはまだ詳しく聞いていないのだから。


 そもそも人を造るなんて、そう簡単には成し遂げられない。


 もしも自分が人を造れと言われ、その命令に絶対に逆らうことができない状況だったとしたら……。

 

 最も造るのに苦労しそうな箇所は脳だ。


 構造が複雑かつ繊細。

 あれを再現出来るとすら思えない。


 ユーゼンも無茶なことを考える。

 

 マオはふぅとため息をついた。


 その時、ギィィという音と共に重たい扉が開く。

 音のした方へ視線を移動させるマオ。


 屋上の出入り口である扉から、誰かがこちらへ向かってくるのが見えたのだ。


 「イオリさん! もう、待ちくたびれましたよ」


 マオはそう言って駆け寄ったが、屋上にやってきた人物を見てハッと息をのむ。


 

 「その声は……マオさん、ですよね?


 何故……、なぜ、あなたがこんなところにっ……!」



 ミルクティー色の髪が風に踊る。


 目を見開き驚いた顔をしてマオの前に立つのは、キーラボの研究員であるはずのアズマだった。











いつも読んで頂きありがとうございます(*´Д`*)

感謝です♪


この間、ジェラードンの癖の強すぎる乙女ゲームネタを見ていたら偶然にもアズマさんという人物が出てきて……笑


さらに気になって見続けてたらメガネ外した瞬間のアズマさんのギャップにやられた!

不覚にも攻略したいなと思ってしまいましたwwww


ほんと、あのアズマさんは笑いましたのでぜひ、おススメです(苦笑)


ではまた続きを書きたいと思います!!

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