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第69話 情報屋の邂逅

おはようございます!

かなり遅くなってしまいましたが、また投稿させていただきます(^^)


ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

よろしくお願いします♪



 


 クリオネはかかってきた電話に嫌そうな顔で対応していた。


 相手が相手だ。

 外へ出て声をひそめ周りに内容を聞かれないようにはしているが、思わず大きな声を出したくなる。


 「だ•か•らっ!

 どこでこの番号知ったのか知りませんけどね、現在依頼は受けてないんすわ。


 え?

 ヤバい情報??


 ないない。

 オレは特殊事案しか扱わない()()()()なの!


 情報屋って、ねぇ……。

 あんたテレビの見過ぎなんじゃないんすかぁ?」


 決まった顧客しか相手にしない。

 それ以外は適当に誤魔化して仕事を受けない。


 それがクリオネのやり方だった。


 とはいえ電話の相手がなかなか引き下がらないので、もしかすると自分のことを多少なりとも知っているのかもしれない。


 さて、どうしたものかとクリオネは考えていた。


 ちょうどその時、ポケットに入れていた別の携帯電話から着信音が鳴る。


 この携帯電話なら多分あの子たちだ。

 報酬が欲しくて電話してきたのだろう。


 「すいませんねぇ、ちょっと何いってるか聞こえないし別の電話もかかってきたんで切りますよ。んじゃ!」


 クリオネは天の助けとばかりに会話を無理やり終わらせて急いで着信に対応した。


 「あぁ、君たちだと思ったよ。報酬でしょ?


 え、報酬貰うためにあのラボに戻ったの!?


 ちがうちがう!!


 あそこの所長さんはターゲット。

 んで、オレたちが仕掛け人。


 ターゲットから報酬貰おうとしてどうすんのさ!

 とにかく、今そっちに行くからどっかで時間潰してて」


 クリオネは電話を切り、ため息をつく。


 高校生に取引を持ちかけたのは今回が初めてだが、こうも手こずるとは。


 クリオネは苦笑しながらキーラボの方へ向かった。



 「おい、ちゃんと持って来たんだろうな?」


 ガタイの良い男子高校生が4人、クリオネを見つけるなり悪そうな顔で取り囲んだ。


 今は夕方前、まだ空は明るい。


 この4人はずっとキーラボの敷地内でクリオネの到着を待っていた。


 全ては報酬を貰うために。


 しかしこんな所に高校生が4人もいられては目立つ。


 普通はこんな場所で、しかも明るい時間から取引なんて絶対にしない。


 それも分からないで口だけは一丁前だ。


 「あぁ、あるよ。ほら」


 クリオネは心の中でほくそ笑み、ポケットを探る。


 小さく透明な袋のパッケージに入った白い粉を取り出し、学生たちの目の前でヒラヒラと振ってみせた。


 「海外の輸入ものだからね。希少価値は高いよ。


 所長さんの足止め、ご苦労様!」


 そう言ってクリオネは学生たちの方へパッケージを放り投げる。


 我先にと掴もうとする学生たち。

 

 「何やってるんですかぁぁぁぁぁぁ!!」


 その取引現場を見ていた者が声を荒げてこちらへとやって来る。


 「やばい、見つかったぞ!」


 「逃げろ!」


 学生たちは蜘蛛の子を散らしたように逃げていき、クリオネだけがその場にとどまっていた。


 「マオちゃん。

 こんなところで奇遇だね」

 

 息を切らしてクリオネの元まで走ってきたのは、先程まで管理センターの使い方でユキトとこっぴどく説教を受けて解放されたばかりのマオだ。


 「奇遇だね、じゃないですよ!

 今あの子たちに危ないもの渡してませんでした!?」


 「ぜーんぜん!」


 クリオネはいたずらっ子のような笑みを浮かべている。

 

 「じゃあ何なんですか、アレ」


 「ライ麦粉だけど……」


 「らっ、ライ麦粉ぉ!?」


 マオは目を丸くしてクリオネを見つめた。

 予想通りの反応にクリオネは楽しくなる。


 「ふふっ。

 何だと思ったの。


 もしマオちゃんの予想通りのものなら、もっとアブナイお仕事引き受けてくれないと報酬として渡せないよ。


 だってアレ、お値段結構するでしょ?」

 

 「まぁ……確かにそうですよね。

 でもじゃあ、騙したんですか!?」


 「騙してはいないよ。

 パッケージ見せたら報酬に納得して引き受けてくれたし。

 ちゃんと海外から良質なものを輸入したし?

 希少価値があるのは間違いじゃない」


 マオはため息をつき、今度は白い目でクリオネを見つめた。


 「ところで、報酬ってあの子たちに何を頼んだんですか?」


 「カイ所長の足止め。

 今日の講演に参加してカイ所長……えっと、テロメアだっけ?

 彼を質問攻めにした生徒たちだよ」


 電話が鳴ったり、警備をしたりとそれは忙しかった。だから途中までではあったが、クリオネもマオたちの会話を何となくは聞いていたのだ。


 ()()()()が実はもうひとりいただなんて特にヤヨイからも聞いたことはない。


 今までテロメアの存在なんて知るよしも無かったのだから、あの所長もなかなか食えない人物だとクリオネは思った。

 

 「なるほど、確かにカイ所長が言ってましたね。

 質問攻めにあって帰してもらえなかったって」


 「そりゃあ報酬が掛かってるもん。

 話を聞くより質問することに一生懸命なのさ、彼らは。


 それよりマオちゃん。

 ヤヨイサンのデスクにUSBってあった?」


 「ありましたよ!」


 マオが引き出しの二重底から発見したUSBをクリオネに渡す。


 「ありがとう」


 クリオネはそれだけ言うとUSBを受け取りポケットにしまった。


 これには料亭で張り込んだ時に聞いた喜美の会話が記録されている。


 これを世に出してしまえばユーゼンはおしまいだ。

 あるいは喜美との取引材料として使うか……。


 どちらにせよ上手いことやらなければミイラ取りがミイラになる。


 そして出すべき時は今ではない。


 キーラボの中にいる内通者が誰か分からない限り、マオちゃんたちにも言うべきではないだろう。

 

 「クリオネさん……?」


 クリオネの真剣な表情を見てか、マオが心配そうに声をかける。


 「あぁ、何でもないよ。

 ってかさ、次はオレ何すれば良いんだっけ?」


 「それなんですけど……。

 ヤヨイさんの部屋に送り主の分からない宅配便があるんです。段ボールの中に資料が入っていて、クリオネさんにはその送り主を調べてほしいんです」


 「オッケー!

 調べてみるよ。他にもまだありそうだね?」


 何か言いたげなマオの表情を読み取ってクリオネが尋ねた。

 

 「あの、ヤヨイさんのデスクでUSBを見つけた時に奇妙な資料も一緒に見つけたんです。


 トレースバースの実験とよく似ているような……」


 マオがそこまで言いかけたと同時にクリオネの携帯電話から着信音が鳴る。


 クリオネは携帯電話を取り出して画面を見た途端、舌打ちをした。


 先程の番号からまたかかってきているのだ。


 電話に出るか出まいか迷う。

 一瞬、無視をしようかとも考えた。


 しかし邪険に対応したとはいえ、相手が話していることに少し心当たりがあったのだ。


 「……出なくて良いんですか?」


 マオから促され、クリオネは決断する。


 「やっぱ出る。ちょっとごめん」


 そう言ってクリオネは通話ボタンを押した。


 

いつも読んで頂きありがとうございます!!


実は最近、ホラーな夢を見まして……。


自分でも全く意味が分からなかったのでとりあえず書き残しておこうと思い書いていました笑


近々、投稿できたら良いなぁと考えてます^ ^


エヴァンディールもぜひ引き続きよろしくお願いします。

完結、頑張るぞぉ!!


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