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第64話 F5

おはようございます^ ^


久しぶりに投稿させていただきました。

また暇な時に見ていただければと思います!!


 『sideB研究記録


 遅い、遅すぎる。

 23時に君がヤヨイくんに会ってくるとラボを出たきり、もう丸1日になる。


 ヤヨイくんも今日はラボに来ていない。

 家にも居る気配がない。

 君はどこへ行ったんだ?』


 『sideB研究記録


 何か危険な証拠でも見つけて自分から行方をくらませたのか。

 それともユーゼンの関係者に捕まったのか、


 調べる必要がある。


 助けにいかなければ……。

 君の大切にしていた場所、人、そして君自身……。


 守らなければ……。


 えふ5エフ後f GO F5

 ↑すまない、ついうっかり音声入力を起動させてしまった。


 このページを更新したら『sideA 研究記録』が表示されていないかと少し期待しただけだ。


 そんなことあるわけがないのにな。


 いけない、私がしっかりしなくては』


 『sideB研究記録


 あれから3日が経とうとしている。

生存が確認できないのは厳しいところだが、どうにか無事であってほしいと願うばかりだ。


 キーラボの事は問題ない。

見学講師の予定だったヤヨイくんの代わりをアズマくんにお願いした。


 彼にはヤヨイくんのPCを閲覧して講師を務めるよう指示を出したが、見事にやってくれたよ。


ひとつ問題があるとすれば――――――』



 ユキトはそこで咳払いをひとつして、研究記録が表示されている画面を消した。


 「ここまでだ。

 この研究記録が最新のようだな。


 クソっ、完全に盲点だった。


 カイ所長ともうひとりの人物は、PCではなくUSBに記録を残していた。


 それも普段からUSBを使った痕跡を綺麗に消して、だ。

 

 『sideB研究記録』を書いたやつが()()して痕跡を残してくれなきゃお手上げだったぞ!


 なるほど、どうりでカイ所長のPCを隅々まで探っても何も見つからないわけだ」


 過剰に頷き、妙に饒舌になるユキトを見てマオは可笑しくなる。


 「ちょっとユキトさん、私まだ最後まで見てませんよ?」


 「問題ない。

 カイ所長の件とは特に関係のないことが書かれていた」


 それを聞いたマオは笑いを堪えきれず、ニヤニヤしながらユキトに尋ねた。


 「もしかして、『ひとつ問題があるとすればユキトくんのことだろうか?』って言う内容ですか?」


 「なっ!!

 お前、見ていたのか!!」


 「画面が消される前、『sideB研究記録』の続きが少しだけ見えた気がしたんです。


 ユキトさん、自分の悪いことが書かれていそうだったから見られないように慌てて画面を消しましたね?」


 クスクスと笑うマオにユキトはため息をつく。


 「嫌なやつだなお前は。

 段々、クリオネに似てきたんじゃないのか?」


 「え、オレがどうかしたって?」


 突然、無線通信機から本人の声が聞こえてきた。


 「いいや、なんでもない」


 マイクに向かってあっさりと答えるユキト。

 話が拗れてしまう前にユキトはこの会話を早く終わらせたいのだろう。


 「それより、ヤヨイが失踪した夜に会っていた人物が分かったぞ。カイ所長だ」


 「え?

 お宅の所長さんだって?


 ヤヨイサンはオレにそんな事、一言も言ってなかったけどなぁ……」


 クリオネは寂しそうにしょんぼりとした声を出した。


 「ヤヨイはカイ所長の何らかの秘密を知ったらしい。

 それがきっかけで今回、お前と一緒にユーゼンを調べていたそうだ。


 あとカイ所長は他にも協力者がいて、その存在を隠したがっている」


 「えぇ、マジで!?

 嘘だろ!?

 

 オレ、ヤヨイサンから何も聞かされてなかったよ!?」


 無線通信機から今度は驚きの声が聞こえてきた。

 

 「あの研究記録に書かれていた事だ。嘘ではない。

 黙っていた方が良いとヤヨイが判断したんだろう。

 仕方ないな」

 

 ユキトは肩をすくめた。


 「えぇ、言ってくれりゃよかったのに。

 じゃああの高架下でヤヨイサンが会ってたのはカイ所長だったってわけ?」


 クリオネがヤヨイに持たせていたGPS。

 あれはヤヨイがユーゼンに連れていかれる前に高架下を示していた。


 だがそこにカイ所長もいたのなら、なぜヤヨイだけがユーゼンへ連れていかれたのだろう?


 なぜカイ所長は無事だったのか。


 所長は今、学生たち相手に講義をしている最中だ。


 矛盾する状況にマオは首を傾げる。


 ユキトはマオの肩にポンと手を置き、管理センターの出入り口を見つめた。


 「気がついたか?

 お前もこの矛盾した状況に」


 「えっ……?」


 「クリオネ。お前は今どこにいる?」


 「ユーゼンにいるよ」


 ユキトの問いかけにクリオネはそう答えた。

 

 「ユーゼンだと?

 カイ所長の足止めはどうした?」


 「それなら大丈夫。

 オレの()()()()()が上手いことやってくれてるよ」


 「お前に友達なんていたのか?

 まぁ、いい。


 ユーゼンにいるならヤヨイが失踪した日の23時から日付が変わるまでの時間帯で防犯カメラを調べてくれ」


 「いいけど……どこの防犯カメラ?」


 「高架下からユーゼンへの移動には車を使っているはず。

 おそらくヤヨイを連れ去ったのはカイ所長じゃない、ユーゼンの人間だ。


 だとすると地下の出入り口と考えるのが妥当だな」


 「オーケー。

 地下には研究員用の駐車場もあるしね。

 人目につかないよう行動するにはおあつらえ向きだ。


 時間と場所さえ特定できればすぐに済むよ。


 これでもうちょこちょこと警備員たちの目を盗んで防犯カメラを調べる必要は無さそうだ」


 クリオネはニヤッと笑うとすぐに作業に取り掛かった。


 警備員アリシマとしてユーゼンに潜入してからクリオネはずっと防犯カメラの映像を調べていたのだ。


 ヤヨイに持たせたGPSがユーゼンに移動するのを確認した時、誰がここまでヤヨイを連れてきたのかずっと気になっていた。


 GPSに時計はついていない。

 せいぜい分かるのは何分その場に留まっていたかくらいの情報だ。


 クリオネ自身もその度に時計を確認していたわけではないので、推測からある程度の時間を絞り込んで調べていた。


 だがユーゼンには警備員が多い。

 それと比例するように防犯カメラの設置箇所まで多い。


 防犯カメラの映像データは厳重に保管され、持ち出すのも禁止されている。


 警備室に出入りする者の目を盗み、その場で少しずつ映像を調べる毎日には正直言って嫌気がさしていたところだ。


 周りに誰もいないことを確認し、クリオネは水を得た魚のように静かに映像の海の中を漂う。


 「見つけた。

 この部分、何か変だ」


 「どうした?」


 「映像が不自然に更新されてる。

 誰かがすり替えた……いや、同じ映像が5分間ずっとループされてるみたいだ」


 クリオネが見つめる画面の先には研究員用の駐車場が映っていた。


 「本来の映像に戻せるか」

 

 「聞かなくても分かるでしょ?」


 不敵な笑みを浮かべ、再びクリオネは鋭い目つきを画面へと向けた。


 



 



 


 


 

いつも読んで頂きありがとうございます♪


最近、仕事が忙しくなってきて書く時間が……(*´Д`*)


でも今回はもう一話出来ましたのでまた近いうちに投稿させて頂こうと思います。

ぜひ読んでいただけたら嬉しいです!!


評価•ブックマーク•感想もぜひポチッとしていただけたら励みになります(´∀`=)


それではまた!!

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