第13話 ヤヨイからのメール
おはようございます( ´ ▽ ` )
今日もありがとう投稿させて頂きました。
ぜひ見て頂けたら嬉しいです。
よろしくお願いします!
「ユキトさん、お疲れ様でした。
それにしても本当にユキトさんを見直しました。
PCの前に座ってまだ10分ちょっとしか経ってないですよ!
まるでプログラマーかどこかのハッカーみたいでちょっと格好良かったです」
マオは心の底からユキトのことを感心していた。
「当たり前だ。
俺が作ったシステムだぞ。
俺が分からなくてどうする?」
ボサボサの髪をかき分けユキトは得意げに言い放つ。
「え、この管理センターってユキトさんが作ったものなんですか!?」
この人は一体何者なのだろう。
マオの頭の中に素朴な疑問が駆け巡った。
「正確にはこの管理システムを、だな。
それをここのラボが勝手に導入しているだけだ。
フッ。まさかシステムを開発した張本人がこのラボに務めているなんて所長は夢にも思わないだろう」
「えぇ!?
それってアリなんですか?
だって所長がこのことを知っていたらユキトさん雇わないでしょう?」
自分の開発した情報管理システムを導入した会社で働いていれば、その会社の情報は開発者に筒抜けになってしまう可能性がある。
下手をすると悪用だってされかねない。
そんなリスクを会社が侵すわけないだろう。
まさかこんな事になっているとはつゆ知らずに自分を働かせている所長をユキトは面白がっているのだ。
「まぁ、現実俺はこうして今雇われているわけだが……。
いずれはバレるかもしれないな」
「バレる前に一刻も早く退職をお勧めします」
「フン。後輩の癖に生意気だな」
「どーも、生意気ですいませんね!!」
静かに2人の間から火花が散る。
いつもならヤヨイがまぁまぁ、となだめて仲裁に入ってくれている頃だ。
「しかしおまえをここへ連れてきたのは他でもない。見せたいものがあった。
誰にも目撃されないところでな」
ユキトは急に真剣な表情になり話を続ける。
マオもユキトの堅い表情を感じたり、つられて真顔になった。
「何ですか?
急に改まって……」
「今朝、俺のラボのPCにメールが届いた。
初めはただの迷惑メールだろうと思っていたが、これは間違いなくヤヨイからだ。
一応スマホに転送して残しておいてある」
ユキトはそう言ってマオに自分のスマホ画面を見せる。
件名 ya desk-003.zy
本文 机とその前の片付けをお願いします。
できなくてごめんなさい。
後頼みます。
「なんですか、これ。
本当にこれをヤヨイさんが?」
ユキトのスマホ画面を見たマオは顎を触り考えたが、少し考えたところで結果は変わらない。
「やっぱりどう考えても迷惑メールじゃないですか。これをヤヨイさんが送ってきたと思う根拠は?」
ユキトはため息をつき答えた。
「机の片付けだ。
俺は少し前にヤヨイに机を片付けろと言った。
結局、今朝このメールが届いた時点でも机はぐちゃぐちゃだったけどな」
「なるほど。
それでヤヨイさんがメールを送ってきたと思ったんですね。
でもそれだけならたまたま迷惑メールの送り主が今のユキトさんに合った内容のメールを送ってきた、なんて事も考えられるんじゃないですか?」
「いや、それはあり得ない」
マオの反論にユキトがキッパリと反論した。
「俺が気になったのは『机とその前』という言い回しだ。机とその前。わざわざメールにそう書く必要があるか?
第一、机とその前ってなんだ。
他にもっと書きようがあったんじゃないのか?
件名のya desk-003.zyというのも気になるしな」
「本当だ。一見、なんて事ないごく普通の迷惑メールにしか見えませんが……。
よく見ると件名にも『desk』って文字がありますね。
この文字の羅列、何かのパスワードのような……?」
ユキトは鼻で笑う。
「気付いたか。これはパスワードだ。
机とその前の片付け……。
机の片付け、つまりは件名の『desk』を片付けてなくせ言う意味だ」
「あっ、deskを消すとya -003.zy
になりますね。
じゃあこれが正しいパスワードって事でしょうか?」
何のパスワードなのだろう。
今のところマオにはさっぱり検討もつかない。
「いいや、まだだ」
ユキトは首を横に振った。
「『desk』の前は空白があるからこれ以上は片付けられない。
でも実は片付けにはもう一つ意味がある。片を付けるとよく言うだろ?
机はもう片付けた。
だが『その前』に片を付けて欲しい。
それが件名のyaの後を空白にした理由じゃないのか?」
「そうか、片を付ける。
『kata』を元々deskがあった前につけると
yakata-003.zy になる……っ!
これが正しい並びですね!」
「あぁ、おそらくはな」
先程のPC捌きにもかなり驚いたが、今度はユキトの推理力に驚かされた。
マオは改めて思う。
本当にこの人は一体何者なのだろう、と。
「ユキトさんって実はめちゃくちゃすごい人だったんですね」
「なんだ、今更気付いたのか?
俺は生まれた時から天才だ。
分かったんなら今度からもっと先輩を敬えよ、後輩!」
うん、ダメだ。
いくら天才でもこの人は悲しい事に性格に難ありの残念な天才のようだ。
マオは敢えて天才ユキトのありがたいお言葉をスルーする。
「それにしても一体何のパスワードなんでしょうね。
わざわざこんな暗号みたいにして知らせてくるなんて。
第三者がちょっと見ただけでは、それこそ迷惑メールだと判断されてゴミ箱行きですよ」
「俺だからこそ、この知らせ方を取ったんだろう。
俺と会話した内容に沿って暗号を作り、万が一俺以外の奴がこの画面を見てもただの迷惑メールとしか思わないように。
そうすればこのメールの本当の意味に気づかれずに済む。
こんなまどろっこしいやり方をするのはアイツしか、ヤヨイしかいない!」
「ならそこまでして他人には見せたくなかったデータがどこかにある、という事になりますね。
きっとユキトさんもその意図を汲んで自分のスマホにわざわざメールを転送したんでしょう?」
マオが指摘するとユキトはポリポリと頭を掻きながら答える。
「あぁ。
だからPCに送られてきた元々のメールはとうに削除済みだ。
他に見られると面倒そうだからな。
だがこれでひとつ、分かった事がある」
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ではもう少し寝ます笑
おやすみなさい。




