新時代の幕開け編 第九話 武道の鬼人、津界億裟夢現る
二人の影を再び視認すると黒装束の男が口を開く。「貴様、まさかあの津界億裟夢なのか!? ここは一旦引かせてもらう。」黒装束の男が倒れている兵士達と共に霧に紛れ何処かへ消え去った。「君が三上煉君だな?まだまだ能力に目覚めて間もないのに自ら引き出せるとは大した精神力だ。」小柄な男が俺に向かって言葉を放った。俺はその男にある疑問をぶつけた。「あんた、俺を何故知ってるんだ?そこまで有名人になった覚えはないし、あんたが誰かも俺は知らない。それにあんたはそのー所謂能力者って奴なのか?」そう俺が言うと小柄な男は、「君が前、能力者が暴走した時に止めてたじゃないか。私もその現場にいたのさ。私が止めようと思ったが君が能力を駆使して倒した。そして提案だが、私の元で修行しないか?」そう小柄な男が俺に突拍子もない事を言うので俺は、「修行?どういうことだ?」俺が聞くとその男は説明してくれた。どうやらこの世界には、ある日を境に能力者と呼ばれる者が誕生したらしい。それが現代でも起こったとの事。そしてさっきの軍団は36式と名乗っていた。小柄な男によれは、36人の代表とその部下で構成された軍団らしい。そしてそいつらは俺のこの謎な能力を回収しようと今後も狙ってくると言った。その対抗策に能力、体術共に修行を重ねる事がいいらしい。なのでその男は修行を提案してきた。その男の問いに俺は賛成するのだった。