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新時代の幕開け編 第六話 鏖魔と呼ばれる男
そこから数時間後.....
「おっと、次社会の授業だったわ。これ行かないと俺単位取れないかもしれないし、行こうぜ煉。」
御幸がそう言うので俺も授業の準備をする。
確か、今日は歴史だったような気がする。
「よし、授業を始めるぞ」
教師がそう言うと本を開き、「んじゃ今日は14世期の話をしよう。その頃かつて栄えた大国、ソリアはある一人の者によって消滅した。その者は『鏖魔』と人々から恐れられ、崇められた。彼一人で数千万の兵士を皆殺しにしたのだ」
と教師が言うので俺らは訝しい目で見た。
「その男は正確な年齢がまだ定かではない。16世期に鏖魔を見たと言う者もいれば、18世期のドイツに居たとも言われている。だがこの男が大国を一人で滅ぼしたのは紛れもない事実だ。これテストに出すから覚とけよ?」
怪しい。この時俺はそう思っていたが、ここから数ヶ月後実際に会う事になるのは知る由もなかった。