新時代の幕開け編 第二話 町に広がる不穏な風
「あれが予知夢か。嫌な予感しかしないぜ。」
俺がそう言うと御幸は突然話題を変えた。「それはそうと煉、昨日のニュース見たか? あのビルがいきなり氷の柱に包まれたらしいぜ。」 そんな非科学的な事が起こるのかと内心鼻で笑ってたがあのニュース、本当に男性の手のひらから氷が出てきたから少しびびっていた。「御幸はその話信じるのか?」っと言った直後、前方からけたたましい轟音が響いた。その方向を見ると黒装束の男の前に血を出して倒れている男性がいた。黒装束の男は倒れている男性の胸に手を入れ、「お前に能力の適正があるか実験してやる」っと言いながら青い球体を倒れている男性の体に入れた。その球体は男性の体に浸透していき、男性は苦しそうな表情をしていた。
その後、男性は声にもならない叫びを上げ、次の瞬間男性の体は雷の様なオーラに包まれ周囲を巻き込み爆発した。そして黒装束の男は「また適正無しか、これで何人目だ?まあいい能力の暴走が始まった今ここを離れる以外の選択肢は無いな。」そう言うと黒装束の男は目にも止まらぬ速さへ何処かへと消え去った。能力の暴走?能力とは何かを俺が考えていると、町は怒号と悲鳴に包まれていた。そして次の瞬間俺は吹き飛ばされていた。