新時代の幕開け編
第一話 予知夢
.....「...俺はあちらの神を殺し、この世界のパワーバランスを保つ。それがお前に負けた俺のせめてもの罪滅ぼしさ。」.....
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気づくと俺は自分の部屋に居た。あれは夢だったのか?ただただ疑問が残るばかりである。
あの美青年は誰だったのか、あれは何の記憶だったのかも分からない。思い返そうとすると頭が痛く痛くなる。しかしまあただの妄想だろう。
俺の名は 三上 煉 ただの高校二年生だ。
俺は近所の旭丘高等学校に通っている。 親は既に他界している。 今は姉の 三上 燐 と暮らしている。 姉は既に社会人で、高校の学費は姉が出してくれている。 姉には頭が上がらないよ。
「なあ姉ちゃん、今日って何日だっけ?」
「煉、まだ寝ぼけてるの? 今日は9月12日の金曜日よ」 どうやら俺はあの夢が頭から抜けていないらしい。 それにしても目覚めの悪い夢だったな。 「おっと、もうこんな時間か。んじゃあ行ってきます。姉ちゃん」 俺は姉にそう言うと家を出た。 時刻は7:57、随分微妙な時間に出たが、早くて損は無いと考えていたのも束の間、誰かが俺に声をかけてきた。「よう煉、今日は一段と変な顔してんな。悪い物でも食ったか?」
声をかけてきたのは俺の親友の 鈴谷 御幸 こいつとは小さい頃からの仲だ。多分男友達で一番仲が良い。「いやー変な夢を見たんだよ。何か謎の美青年が変な事言ってた夢」 と俺が言うと、「それひょっとして 予知夢 じゃないか?」 と御幸が難しい顔をしながら言った。