表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/9

討伐、第5話だ。

おっぶえ!

もう少しで遅れところだったよ。

今回も少し手を加えて見たものの誤字脱字がありそうな予感、、、

あれから丁度一ヶ月、みんなで訓練に励んでいたわけだがこの日はいつもと違った事が行われた。




 女騎士「おーい!みんな!今日の訓練の内容は外へ行って魔物を倒すことだよー!」


いつも通りに学校にあったグラウンド以上の大きさの訓練場に集まって居たクラスメイトたちに

活発そうな印象を受ける風貌の女騎士がそう声を大にして話を話し始めた。


 リュウト「チッ、うるせぇな。」


露骨に嫌な顔をして無視する者や。


 ミサキ「魔物だって〜。どんなのかな〜?」


目をキラキラさせて期待する者。


 カザト「テンプレカモン!」


興奮して震えている者や。


 コウキ「魔物ってなんだっけ?」


、、、、一部頭が残念な者もいる様だ。


 サン「あれだろ?ゴブリンとかオーガとかそういうのだろ?」


サンの質問に対し、女騎士は


女騎士「そうだね。今回はそれらみたいな比較的弱い魔物の討伐に向かうよ。だけど、『もしも』があるかもしれないから油断はしないでね。」


と気軽げに答えた。が、その纏う雰囲気から本当に油断はして居ない事が伝わってきた。

こいつ、、、できるッ!?


 オウガ「~~~~~~~~」


オウガは話が聞こえ居なかった人やわからなかった人に話を砕いて概要を話している様だ。


騎士さんの言葉を簡単に変えて言ってしまうと

・今日討伐に行く場所は『魔の森』と呼ばれる場所の比較的浅い所を目指すよ。

・道中の草原で魔物に襲われるかもしれないけど、強くはない魔物ばかりだからウォーミングアップがてらに倒しても良いよ。

・着くまでに徒歩で2時間ほどかかるから着いたら一旦休憩を取ってから訓練開始。

・男女各2名のグループ分かれ、その後、指定範囲内で訓練開始。

・指定範囲内を指す部分を過ぎても直ぐに兵士が駆けつけて来るから迷子になっても大丈夫だよ。

・『もしも』仲間が死んだからって焦ったりしないで、元来た道を戻って入り口にある本部に言いに行く事。運が良ければ助かるよ。


といった感じだろうか。


 ユキチ「うわぁ、、大変なことになりそうだなぁ、、」


内容を大まかに確認しつつ私はそう感じた。

なんせここにいる奴等は魔物、ひいては動物を殺す事が初めての経験。と言う人が多いからね。

しかも、ゲームじゃ無いんだし、切ったら血とか内臓とかがドバッと出て来るんだよね。

私も最初の依頼のときは結構苦労した覚えがあるよ。

切った剣が脂で切れ味が鈍って来たりすることもあるし、要注意だよね。


女騎士「〜〜。以上で説明は終了だよ!10分後にまたここに集合してね!それでは解散!」


騎士さんの合図でそれぞれ部屋に戻ったり調理人さんたちのいる所へ向かっていったりと各々の行動を開始した。







 10分後


女騎士「やっと並んだね、、みんなー!これから魔の森へ行くよー!準備はいい?!」


 男達「「「おぉーーー!!!」」」


意気揚々と拳を掲げる一般学生さんたち。

男どもはゲーム感覚なんだろうな、、可哀想に、、


アカリ「みんな。がんばろ!」


アイリ「うん!」


ハルナ「大丈夫だって!」


マユ「う、、、うん。。。」


女子達も一部は乗り気じゃ無いけど、どうにか集まってくれた様で安心。


さて、向かいますか!


そう意気込んで、私たちは王都の門をくぐって異世界で初めて壁の外へと飛び出したのだった。




それから1時間後


 サン「まだかよぉ、、」


 ゴウマ「流石に疲れてきたな、、」


 オウガ「遠くないか、、流石に、、」


男達が早々に根を上げ始めた。


そう言うのも無理はない、だって辺り一面平原が続くばかりだもん、あまり肉体的には疲れないけど精神的に同じ景色だけだと来るものがあるよ。。

最初はみんな元の世界には無かった美しい景色に感嘆の声を漏らして居たりしたけど、流石に見飽きたのだろう。前方に見える森林にだんだん近づいて来ているとは言えども。


 ユキチ「何かイベントが起きて欲しいものだね〜。」



みんなが油断して居たそんなときだった。

突然街道の側にある草むらから何かが出てきたのは。


 ???「ギギッ!」


 カザト「うわッ?!」


飛び出して来たのは人間の子供程度の大きさに緑色の体、その身体に薄汚れた腰布一枚だけを巻いて醜悪な顔をしている。まさにゴブリンっと言う風貌だ。


 女騎士「さて、相手はゴブリンだね、ランクはD、平均ステータスもD程度の魔物だよ。一般人でも倒せるぐらいの弱い敵だから。丁度いいね。じゃっ、みんなで戦おー!」


メンバーが驚いて硬直している中、能天気に話す騎士さん。

しかし、その全身から放たれる威圧にゴブリンも動けないでいる様だ。


 ゴブリン「ギッ、、ぷぅうゔううぅぅぅう」


圧倒的な力の差を感じたのか、ゴブリンは腰に巻いてある布から角笛をサッと取り出して(どこにそんなもの隠して居たんだよ。)吹いた。その大きな音にクラスメイト達は顔を顰めながらも各々の武器を取り出し、周囲を警戒し始める。


なぜかって?


なぜなら私たちの周りから大きな足音が聞こえ始めたからだ。それも沢山。


 女騎士「仲間を呼ばれた?!うそぉ?!」


 そう言いながらも笛を吹き続けるゴブリンを瞬時に斬り伏せた。

その飛び散る血と臓物に女子どもは気分を悪くしたのか口に手を当てている奴もいる。しかし意外にも男どもは平気そうだった。


女騎士「ミキヤ!すぐに上空から周囲を見渡して状況を報告して!」


女騎士さんの指示を受けてミキヤがスキルを使い上空へ急上昇した。


 ユキチ「ハハハ、、まじかよ。」


一方私は《地魔法:サーチ》を使って地面の振動からあらかたの勢力を把握して居た。


 ミキヤ「ゴブリンの大群だ!目視だけでも40は居る!」


 40程度なら、まぁ大丈夫だろう、、、けどそれよりも


 女騎士「40?!、、、まずいね、、これはキングが来てるかもしれないよ、、」


 ミキヤ「追加だ!奥に大きいのが5匹いるぞ!」


他よりも格段に振動が大きい。結構な戦力でありますね。


ーーーゴブリンキング。ゴブリンlv10→ハイゴブリンlv30→ゴブリンキング。

ゴブリンの上位種族。他のゴブリンを操るスキルを持ち、キングに統率された軍団は小さな村ごときなら軽くひき潰す能力を持つ。


 女騎士「みんな!みんなは普通のゴブリンだけを倒して!キングは、、、」


騎士さんが焦った表情でメンバーに指示を送る。そんな中、キングの討伐に


 サン「俺がやる。」


 オウガ「じゃあ俺もやるか、、」


2人が名乗り出た。多分この2人なら大丈夫だろう。


 ミキヤ「俺はここから敵を確認しておくぜ!」


 ミキヤのスキル上上空にいてもらった方がいいので、ここは、、、


 ユキチ「《TS》」


 ルナ「では、私も参加しよう。」


私の変わり様にクラスメイトが驚いた顔でこちらを見ている。まあ、見せるのは初めてだし当然だよね。


 一同「「「………」」」


 ルナ「ユキチ改めルナ、よろしくね。」


 サン「お、、おう、、」


いつもと違った甘い声に若干動揺しているのか目が泳いで居るのがわかる。

ざっつちぇりーぼーい。だぜ〜。


 カザト「ロリっ子、、、だと、、、」


私の変身様に興奮して居る様子のカザトくん。本当に君はブレないねぇ。


 オウガ「おう!」


そして、オウガはなんでそんなにあっさりと順応しているのか、、、


 ゴウマ「…………(フリーズ中)」


 アカリ「えぇ!?」


 他はいい反応をしているな。元気そうで何より。(こっちの反応の方が正常です。)


 ルナ「さて、行くますか!」


そんなことをしているうちにだいぶ近づいて来た様だ。目視で確認できた。


さて、目標まで300mほど、《神聖魔法:敏捷値補正追加》を使って踏み込み、駆け出す。


 ルナ「《想造魔法:想造付加:我願うはかの者に救いを!セラフフェザー!》」


 《想像魔法》で装備の概念を手持ちの杖に付加してっと、


 ルナ「コウヘイ!スキルよろしく!」


 コウヘイ「う、、うん、わかった!《光魔法:他者付与:かの者達に鉄壁の防御を与えたまえ!リンフォースドアーマー!》」


コウヘイが《光魔法》を使ってみんなにバフをかける。

唱えた途端、みんなの体が一瞬だけ薄く発光した。バフをかけた時にそんなイメージでも付け加えたのかな?

私にも勿論付与される。

着ている軽鎧の硬度が増した様な気がした。


 サン「おぉ!」


初めての実戦、ボス戦に興奮した様にサンも突っ込んでいった。


 オウガ「これ不要なんだけどなぁ、、」


オウガも何か呟きつつ群れの一画へと向かった。

それを確認したのち大声で


 ルナ「ヒロヤ!奴らの半分収納して!」


後方にいるヒロヤに指示を飛ばす。


 聞こえるか心配だったが大丈夫のようだ。

 ヒロヤ「《補完:範囲視野60度:対象:ゴブリンの下半身!》」


ヒロヤのスキルが使われたのか辺りで鮮血が飛び散り、上半身だけになったゴブリンが倒れ臥す。


 ルナ「《真の力を示せ!セラフフェザー!》」


 MPを常時消費することによって威力を上げる事がこの武器の概念。

MPを500ほど消費して眼前に迫ったキングにリーチが伸びた光り輝く杖を横薙ぎに振る。


 ルナ「どぉりゃぁぁぁぁあぁああぁ!!」


 ゴブリンキングE「フゴ?!ゴブゥぅぅ、、」


キング達が血を吹き出して地面に崩れる。ピクピクとは動いているが、胸からバッサリと横一文字に真っ二つにしたためもう大丈夫だろう。

 先ずは二匹、これなら、他も手伝いに、、、とはいかないようだ。MPがやばい、1000を切っている。撤退だ。


 ルナ「サン!オウガ!後の奴らは頼んだ!《暗黒魔法:単体転移》」


そうして、私は前線を離脱した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 オウガ「サン!2体は頼んだ!」


サンと並走していたオウガが突然横にそれた。


 サン「ちょ!?まぁいいか、、《絶対王政:命令:互いを殺せ!》」


キングの前方に立つとサンがスキルを使った。

一回しか通用しないけれども絶対の力を持つそれが、いかに強力なのか、この時初めて私は知ったのである。


 ゴブリンキングA「フゴ!?、、、、ブゴォ!」


 ゴブリンキングB「フゴ!?、、、、ゴブゥ!!」


二匹のキングが周りのゴブリン達をも巻き込みながら互いを持っていた棍棒で叩き合い始めた。

腕に当たって片腕が粉砕されようとも、肩の骨が砕かれて血が吹き出ようとも、殴りあうのをやめない。

まさに死闘だった。


 オウガ「ふん、当たらんぞ。」


一方のオウガはキングの攻撃を全て躱していた。

運ってここまで影響する物なのか、、そう感じさせるほどに当たらない。

キングが振ったと思ったら見当違いの場所に『偶然』それが当たる。それの繰り返しだ。


しばらくおちょくっていたら、キングが「ブゴォォォオ!!!」と咆哮を上げて力任せに地面に向かって棍棒を振り下ろした。


飛び散る土や石飛礫が『偶然』にも一切彼に当たることはなかった。

そして、振り下ろした後の決定的な隙を突き、


 オウガ「good-by」


 バンバンッ!


 至近距離で両手の銃のトリガーを引いた。

そしてまたしても『偶然』にも体内にある急所に当たり、キングは倒れた。



別の場所でも、


 イズミ「《ダークネス!》」


深い闇の渦がゴブリン達の足元に現れ、それに呑まれるようにして彼等は消えた。


 アカリ「《忍法:千本桜》」


目にも留まらぬ速さで飛びかかってきたゴブリン達を切り裂く。それは側から見ると血袋が破裂して、空中に花を咲かせたようだった。


 ナツミ「《ロック》」


スキル発動とともに突然彼女の周りにいたゴブリン達が苦しみだした。そしてしばらくすると力尽きたのか、だらんと腕を落とした。


 ハルナ「《ストップ・ザ・ワールド》そして時は動き出す。」


スキル発動とともに停止した世界の中で、手持ちのナイフでゴブリン達の心臓に刃を突き立てていく。

そして、停止空間内の5分が過ぎたと同時に、


ゴブリン「「「「フゴォ!?」」」


ゴブリン達の命は儚くも散った。


女子も女子で大概だと思うのさ。私は


 女騎士「………………」


騎士さんも呆然としたまま立ち尽くしてしまっていた。


 そんなこんなで系80匹のゴブリンを倒した。

 ちなみに杖は壊れなかった。やはり素材が上質だと物は壊れにくいようだ。


そんな事を思いつつ私たちはこの異常事態を知らせるべく、予定を切り上げ、帰還を開始した。



そして、この一部始終を見ていたとある兵士がこの時既に国王に報告をしていた。


 ???「陛下、近くの平原でキング5体を観測致しました。」


この報告に対して、国王は100年前に起きたとされるある事を思い出した。


 陛下「これは、、魔王の再来の予兆かのぅ、、、」


と呟いて。



一方その頃ある場所では、


 ???「異世界人って子達、中々に楽しめそうよぉ〜」


妖艶な美女がそう話し始めた。


 ???「そうだな、聞く限りでは僅か数日の鍛練でゴブリンキングを仕留めたか。」


最近部下から聞いた話をいかにも戦い好きに見える女はその眼に期待と狂気を宿して言った。


 ???「しかも5体だよっ!5体っ!すごくない!?」


すごいすごい!とはしゃぐ様にして幼女はそう言った。


 ???「そうだな、我も気になってきたな、今度見に行こうか。」


それを見た黒と白の羽根を持った天使のような容姿の男がそう提案した。


 ???「じゃあ、僕も一緒に行く〜!!」


それに対して少年は見た目相応の無邪気な笑顔でそういった。

いやぁ、、、前作見てたら伏線がわかってしまうから困るんだよなあ。。。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ