濃密、第3話だ。
想像以上に長くなって大変でした。
はぁ、、、張り切りすぎた。。。
さて、面倒ごとが終わったところで部屋に行こう、案内してくれているメイドさんも中々に美人さんで眼福眼福。
ユキチ「よーし!ここが新しい部屋かぁ!」
バンッ!
勢いよく両開き扉を開ける。が、
上質な材料を使っているからか、思いっきり開けたのに壊れない、ギシギシという不快な音もしない。
メイド「ユキチさま、そのような事はあまりなさらない方がよろしいかと、、」
おずおずとメイドさんが言ってくる。
ユキチ「あっ、すいません。」
スレンダーな体躯をしているのに、そんな風に上目遣いで見上げられると男として来るものがありますよ。
「ど、、どうなさいましたか?」
しみじみと感慨ふけっていると心配されたでござる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーステータスを《詳細鑑定》で見たりTSしたりして遊ぶ事数時間。。。
メイド「この後ご夕食ですが如何されますか?」
コンコンと音が鳴った後にメイドさんの声がドア越しに聞こえてくる。
ふむ、異世界の食事、中々に興味が惹かれるね。
ユキチ「じゃあ、早速準備しようかなっ」
そういえば準備とか何も持ってきてないし着替えとかはどうしようか、、、
メイド「着替えなどはそこのクローゼットに色々と入っておりますので自由にお使いください。」
と思っているといつのまにか中に入ってきていたメイドさんがそう教えてくれた。
そして、「これとかどうでしょうか?」「こちらの方がいいかも、、、」などと呟きながら選んでくれている。
ユキチさんよりも小さいのによう働きますなぁ。とついつい目元がほころんでしまう。
メイド「こちらとこちらをどうぞ。」
と手渡されたのは黒いスーツのような簡素なデザインの服と白いシャツ、あとは黒いストレートパンツと呼ばれるパンツだった。
しかし、ここで問題が発生した。
ユキチ「メイドさーん!これってサイズ合わない時はどうするのー?」
着替え用の薄い仕切り越しに尋ねる。
メイド「あぁ、それでしたら。一応ですがそのタンスの中に入っている服は全て『サイズ自動調節』のエンチャントが付与されていますのでご安心してください。」
なんと、、言われるがままに着てみるとぶかぶかだったのがだんだんと変わって行って最終的にはいい感じにフィットしたではないか。
ユキチ「ありがとー」
へぇ〜。本当に異世界だね〜。と改めて関心する。普通こういうのは元の世界だといちいち服屋に持って行って調節するのが常識だったのに。
メイド「では、参りましょう。」
少し恥ずかしながらも彼女の後をついて行く。しかし、この服本当にサラサラしていて着心地がいいなぁ。
道中特に何もなく。さっきまで居た広間の横にある広間よりは狭いけどそれなりに広い部屋に着いた。
コンコン。とノックした後、「連れて来ました。」とメイドさんが言うと、「うむ。入れ。」と陛下の声が聞こえた。
ガチャッと開けると肉料理やスイーツの美味しそうな匂いや甘い匂いが嗅覚をくすぐった。
サンとコウヘイの間に空いて居た席に座ると、
陛下「それではこれで最後じゃな、来なかったものには後で届けるため、安心せい。」
陛下が、そう言って、「では、転移者達の来国を祝して。乾杯!」
それを合図にして、みんなそれぞれバイキング形式の料理達を食べ始めた。
そして食事中の話題はやはり、
カザト「みんなどんなチートを貰ったんだい?俺は透明化だったぜ!」
どんな能力を持って居たか、である。
リュウト「ステータス補正だぜ。」
このように曖昧なスキルもあれば、
ゴウマ「傷がすぐ治る、かな」
超人化みたいなスキルもあったり。
カズヤ「無敵、ただし一日5分だけ。」
「「「はあっ?!」」」
こう言うまさにチートの代名詞だったり。
様々なものが上がって行く中、
ユキチ「私は性転換スキルだな、自分だけの」
私の能力に対しては
サン「ははっすげぇ使えねぇな!それ!」
周りも「ハハハハハ!」と笑っていたりと、若干馬鹿にされたりはしたが。
まあ、全部は言わない方が堅実だろうしね。
私はそそくさとバイキングに戻ってベーコンやソーセージっぽい長細い肉をつまむ。
サン「まぁ、俺のはな、俺のチートは相手に一度だけ言うことを聞かせることができる能力だ。」
ユキチ「ゴフッ!!」
サンの思わぬ発言に驚いてベーコンが変なところに入ったようだ。
慌てて横に居た別のメイドさんが水を渡してくれる。
それを飲みながら、
全部言わない方が堅実だとか思っていたけど。そんな隠し玉な能力をバラすとかないわーーー。と内心ため息をつき、会話の続きを盗聴する。
カズヤ「まじかよ。お前らもすごいの持ってんじゃん」
カズヤ、昔はサッカーやらを得意とするよくいるスポーツ馬鹿だったけどいつからか突然勉強に打ち込み始め今では屈指の秀才まで上り詰めた男。そんな彼は《無敵》を一体どう使うのか。
シュウ「俺は所持金が確率によってに増える能力だよ。」
シュウ、クラスの中ではインテリ眼鏡くんの印象があるが、実はあまり頭が良くなく、オタク気質。けど、実のところ磨けば光る逸材の可能性がある。けど、危険なふたり能力を持ったねぇ。
ヒロヤ「俺はなんでも収納できる能力だね。」
ヒロヤ、クラスではナンバー5に入るぐらいの頭の良さを誇り、運動神経もなかなかのもの。そして、男女ともに信頼が厚い。が、ホモ疑惑がかかった事があったりなかったりする。そんな彼は今回は話を聞く限り運搬系で後方支援を目指すようだ。
オウガ「俺は豪運チートだな、あと俺は鍛治スキルがmaxだったぜ。」
オウガ、がっしりとした体格の持ち主。クラス内では1~2を争う天才。けど若干中二病の気が見える事がある。運動面では持久力があるが、野球などの特定競技は苦手。
鍛治スキルがmaxとは、、、これからが楽しみである。
ソウイチ「武術チート」
ソウイチ、本人の詳しい情報はほとんどない。クラスでもあまり知られていないが、見た目通りの平均的な身長に比べてその実、筋力が異常にある。そんな彼には《武術》はぴったりだと言えるだろう。
ま、みんな使い方次第では強くなる系だね。
と邪推していると「ゴホン!」と露骨な音が部屋に響いた。みんなで出どころ、陛下の方に視線を向けた。
陛下「皆の者!食事の最中ですまないが、明日からお主らには訓練へと参加してもらう。そこで実践に耐えうる力をつけるがいい、あと、この後にでもグループに別れておくがよい!魔法と武術等、好きな様に別れるても良いが、それが明日の訓練のメンバーとなるのじゃ!話は以上じゃ!儂はこれで退出させて貰うが、片付けは使用人にやらせておく故、もうしばらく楽しんでもよいぞ!、、以上じゃ!」
そう言い終わると側にいた騎士とともに退出して行った。
しばらくワイワイとしていたが月が真上に登る頃にはちらほらと退出して行く人が増えてきた。
さて、私も帰ろうかね。
来た道を歩いて戻って
メイド「ではユキチさま、おやすみなさいませ。」
メイドさんにおやすみを言ってもらって。
さて、寝ますか!
ユキチ「よし、そろそろかな?」
今はおおよそ午前2時ぐらいか、窓を開けて外に飛び出る。まぁ2階だが飛び降りても大丈夫だろう。
ユキチ「っ痛ぇ!」
ゴキッと足首を捻ったのか、足にピリッとした痛みが襲って来た。
ステータスを見てみるとHPが少し減っていた、、、うわ、私軟弱すぎ、、?
スキルを使い夜の街を駆ける。見張りとかはどうしたって?
ユキチさんの日々磨いていた隠密スキルを舐めるんじゃないよ。部屋に案内された時には既に城の壁に《TS》の時なら潜れそうな小さな穴があったのを確認済みだ。そこを通って、無事に見つからずに抜け出しました。
しばらくステステと走って行くと。
ルナ「おぉ、冒険者ギルド!」
盾の前にロングソードと先端が?の形になっている杖が交差した看板の下に『冒険者ギルド』と書いてある建物を発見した。
厳ついドアを開けて中へ入るとそこは酒臭い匂いが充満していた。
???「嬢ちゃん!こんな夜にここへ何の用だい!」
しばし立ち尽くしていると酔っているのか真っ赤な顔のおじさんが寄って来た。
うわっ酒臭っ。
???「迷子にでもなったのかぁ!そんなら俺が送っていってやろうかぁ」
???「ギャハハハ、流石っすねボス、優しいっすねぇ!」
3人組のグループらしき人たちがこっちを見てゲラゲラと笑って話していた。
うわっ、ガラ悪っ。
ルナ「そんなことはどうでもいいので退いてください。」
怯まずにそういうと、目の前にいた真っ赤なおじさんは渋々と退いてくれた。うん?意外と悪い人ではないのかも?
そう思いつつも受付の3人の女の子の中で一番可愛い子のカウンターに直行する。
ルナ「おねーさーん。私、冒険者に成りたいんだけどどうすれば良い?」
憧れの異世界なんだ。冒険者ギルドというものがあるなら入っておいて損は無いだろうし。
そう思っていると周りがさらに盛り上がっている事に気がついた。
???「ギャハハハ!あのチビが冒険者だってよぉ!ボスぅ!」
???「そうだな。ガハハハハ!」
さっきの三人組がいるまだ何か騒いでいる様だ。うるさいなぁ。
シルフィ「はじめまして、私はシルフィと申します。すいませんが貴女は本当に15歳でしょうか?」
目の前のお姉さんが、確認を取り始めた。
ルナ「ついこの間15歳になったからここに来ました!」
いや、嘘は言ってないよ?本当だし。
シルフィ「では大丈夫ですね。この用紙に記入してください。」
私が15だとはっきり主張するとあっさりと通った。アレ?と思い尋ねようとして、固まった。
やばい、、、文字が書けないことに今気がついた、、
ルナ「まだあまり文字が書けないからおねーさんが書いてくれないかな?」
こんな時は頼るに限る。
後ろでさらにまた騒がしくなっていたが気にしない気にしない。
シルフィ「かしこまりました。では希望する職業、スキル、使用武器種をお願いします。」
ペンと羊皮紙を持っていくつか質問をしてくる。
ルナ「職業は魔法使いで!あとスキルは光と闇魔法だよ!武器は杖とかだよ!」
ここは一応嘘はつかないでおく。あとあとバレたりしたら厄介な事になりそうだし。
シルフィ「かしこまりました、では試験は受けますか?」
試験とは、と思ったがこういう場合は飛び級の試験だと相場は決まっているんだよなぁ。と結論づけて
ルナ「うん!そうする!」
そう返事を返した。
シルフィ「かしこまりました。では、アーシュさーん!試験に受けたい方がいらっしゃいましたー!」
お姉さんがそうカウンターの奥に声をかけると奥から30~35に見える荒っぽい人が出てきた。
アーシュ「嬢ちゃんが試験を受けたいのかい?、こんな遅くに、、まぁ、良いが、この俺が認める、又は気絶したら合格としよう、すると嬢ちゃんは晴れてDランクだ!」
子供だと思われているのか若干舐められた感じで対応される。
むぅ。
ルナ「シルフィさーん、ランクってなに〜!」
こんな時はお姉さんで癒されるに限る。
シルフィ「ランクは、一番低くて-E、そこからはステータスと同じでSSSまで有ります。SSが現在の最高ですね。そしてアーシュさんは元+Bランクの方です。そして、クエストを複数回失敗されますとランクダウン、犯罪を犯してしまうと冒険者カード剥奪となってしまいますので気をつけてください。」
なんと、まぁ、定番だけども、気を付けていかなければ、、ランクダウンや剥奪は避けたいところだね。資金源的に。
夜2時半ごろ、
シルフィ「ここではダメージが精神の方に行く結界が張ってあります!なので存分に戦ってください!」
半透明のドームの外でお姉さんがそう話しているのがわかる。
アーシュ「嬢ちゃん!いつでもかかってこい!」
アーシュさんが両手剣を構えて私の攻撃を待つ。
ルナ「うん!行くよ!」
私の装備は借り物の杖だ。ボロボロというかいかにも量産品って感じがして性能も良く無い様に思える。
しかも私の魔力的に魔法は非効率的だと思える。ので、
ルナ「《光魔法:我が身を纏うは神の加護を:身体強化(小)》」
簡単に自己強化を付与して初手で突っ込む!
そして!
ルナ「《想造魔法:物質変換:詠唱:ここに複製せよ!我らに勝利を齎す絶対の槍、グングニル》!」
杖をやり投げの槍の様に持ち、MPを消費して光を纏わせる。そしてそれを駆け出した勢いのまま踏み込み、
ぶん投げる!
アーシュ「はぁっ?!、ごふぅ!!」
予想外の攻撃方法だったのか、腹に直撃して大きく吹き飛ぶ。
ユキチ「やったか!」
煙がだんだんと晴れていく中、
アーシュ「……………」
崩れ落ちて動かないアーシュさん。これは気絶してる?
お姉さんが急いで駆け寄って確認してから、引きつった笑みで
シルフィ「で、、、では、ルナちゃんの合格とします!」
と宣言した。
ルナ「シルフィさん、武器壊しちゃってごめんね?」
ギルドに帰る途中に謝ってみると、
シルフィ「いえいえあれぐらい幾らでもありますから大丈夫ですよ!」
意外とあっさりと言われた。
なんだ〜。壊したら弁償かと思ってビクビクしていたのに〜。
少し安堵した。
そういえば今更だけど魔法とかは発動するのにそれっぽくでも詠唱すると消費MPが下がるようだ。なので今は2000ほどしかMPを消費していない。なにこれ素敵☆
ギルドについてから30分ほど後、(待っている間は水をチビチビと飲んだりして待っていました。)
シルフィ「ルナちゃんの冒険者カードができましたよ。」
お姉さんが待って来て金属の様なもののプレートを渡してくれた。これが冒険者カードと呼ばれるものなのか〜。
ルナ「うん!ありがとう!」
こうして晴れて私はDランクとなった。
朝6時ごろ
メイド「ユキチさま、朝でございます。起きてくださいませ!」
メイドさんが着替えを繕ってくれている中、トロ〜ンとしながら。
ユキチ「うーーん、、眠い」
ステータスを確認する。やはり眠ったりして休息、休憩を取ったりするとMPが回復するようだ。
確認してからモーションキャンセルを使って意識を覚醒させる。
よし、それでは早速今日は訓練だな。
若干ストーリーに変化はありつつも大まかにはアレと同じ感じにしていこうとは思っています。
リクエストあれば気軽にどうぞ!