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ひとりごっこ
幼くして両親を失った私は、おじさん夫婦に引き取られていた。
決して若いとは言えない夫婦が、自分の子供を養うだけで精一杯な中、私がそこに入るのだ。それはもうひどい待遇だった。食事衣類寝床、何もかもがみずぼらしい生活を送っていた。
学校は嫌いだった。私はイジメを受けていた。やれ両親がいないだの貧乏人だのと言われ続けた。
学校の学習机は毎朝新しい顔を見せてくれる。様々な暴言が白いチョークで書き殴られている。私はみじめに雑巾でそれを拭き取る。
もう死んでしまおうか。
ちっぽけな街でちっぽけな命がカッコ悪い死に方をする。はたから見れば馬鹿な人生だ。
けれど、人はいつか死ぬ。死の瞬間はみな平等に訪れる。
ひっそり死ねばいいんだ。他人に迷惑のかけない死に方。今の私は最高の状態でそれを行えるだろう。
高いところから飛び降りた。
目がさめると、私は病院にいた。誰が運んでくれたか分からないが私はどうやら生きていたらしい。
辺りを見てみると、クラスメートが1人いた。




