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サー・マジョ  作者: さかな
第一部 異世界の魔女
22/22

021 異世界の魔女

 

 

 

 戦いが終わった後の【アスタリア】は悲惨だった。

 多くの建物が倒壊し、その残骸を撤去し全ての建物を造り直すのには膨大な時間が必要になるであろう。

 【アスタリア】の民は皆、その光景を目にし絶句していた。

 それでも自分達の命が守られたという事実が、少しの者の中で芽生え復興作業を騎士団と共に遂行していたのだ。その姿は少しずつだが確実に、後ろ向きになってしまった民の心を動かしていった。

 共に手を取り合いながら自分達の居場所をもう一度作り直す民。それはこの場所で壮絶な戦いが繰り広げられた事を忘れてしまうくらい、清々しい気持ちであった。

 だがそんな前向きな雰囲気へと皆の気持ちが変化していくなか、戦いの当事者だけは一人、心を鎖していた。

 

 王宮内、織姫の部屋。


 そこは煌びやかに装飾された王宮の客室。そこには今、織姫だけがいる。

 ベッドの上で膝を抱えながら虚ろな表情で一点を見つめ続けている織姫。静かな空間に一人でいる織姫の耳には、外で復興作業をしている騎士団や民の声が聞こえていた。

 それだけではない。王宮内も数日前の織姫とトウカの戦いが終わって以降、仕事が山積みになっている状況で騒がしかった。

 そんな中、織姫は自室に篭り、自身の中での思考と葛藤をし続けていた。


 騎士団長のアヴァンの怪我は治りつつあり現場の騎士団を指揮できるまで回復していた。

 リリーナは王宮内の仕事に借り出され、あれやこれやと兄達と走り回っている。そしてエリスとエルフ王でありエリスの父でもあるヴァイアスは、大臣等を集め緊急の会議を開いていた。

 その内容は、今回の織姫とトウカの戦いの件である。規模が大きくなってしまった今回の戦いで、他領には「エルフ領は魔女を所持している」という情報が回ってしまっている可能性があるとして、その件をどう他領に伝えるのかという内容だった。

 伝え方を一歩間違えれば再び戦争が起こる可能性のある繊細な内容なだけにヴァイアスにエリス、そして大臣達も頭を抱えていた。


 そんな慌ただしい日々の中何もしない織姫の所まで来る者は誰もいなかった。


(私はトウカを救えなかった……。きっと私には誰も救えないんだ……。無力な人間は、目の前で消えていく大切な命を指を咥えて見つめる事しか出来ないんだ……)


 織姫の気持ちはトウカと戦った時のまま動いていなかった。皆各々に悲しみを抱き、苦しみ、そして再び前を向いて歩き出している。だが織姫にはまだ自分の中で納得できる答えに辿り着いていないみたいだ。

 目の前で助けようとした存在が、一瞬にしてこの世界から消えてしまったのだ。死を感じることもなく、ただただ消えたという現実は織姫の心を鎖すのには十分すぎる内容だった。

 そして今日もまた陽が落ちていく……

 

 

 

 ◆

 

 

 

 そして夜。

 今日の仕事を終えた騎士団達が王宮に戻ってきて、その他の者達も仕事を終え食堂に集まってきていた。

 外で仕事をしている者も中で仕事をしている者も皆、疲れ果て夕飯という至高の時間を楽しんでいた。そんな中、一人の騎士団が口を開く。


「織姫殿は大丈夫なんですかね……」


 談笑をしている中での一言だった。それは織姫の事を心配している言葉で、その言葉を聞いた他の者達も食事の手を止めた。

 そしてその言葉以降、誰も何も話さなくなってしまう。その現状が織姫を心から心配しているという事の表れだった。

 この場で言葉を紡いだとしても、自分達には織姫を癒すことが出来ないと誰もが思い眉を顰める。その時


「私が織姫の様子を見てこよう。ついでに食事も持ってくとするかな」


「……アヴァン団長」


 席から立ち上がったアヴァン。そしておぼんに食事を乗せ食堂から出ようとした。


「わ、私も一緒にいくですっ!!」


 食堂から出ようとするアヴァンへとリリーナが言う。すると他の者達も一斉に立ち上がり「俺も」「私も」と口々に言った。

 そんなみんなの方へと体の向きを戻すアヴァンは


「私一人で大丈夫だ。それに大勢で押しかけてら織姫も驚いてしまうだろう」


 微笑むアヴァンに言葉を無くす一同。それはアヴァンの言葉に納得しているようで、各々ゆっくりと席に座り始めた。

 そんなアヴァンの足元へと身体を摺り寄せる毛玉。その毛玉をアヴァンは優しく撫であげ


「大丈夫だぞチャロ。織姫は絶対に大丈夫だ」


「ミーミー」


 アヴァンに寄り添うチャロは優しい声を上げる。そしてアヴァンはチャロから手を離し織姫の下へと向っていった。

 

 

 

 ◆

 

 

 

「織姫入るぞ」


 アヴァンは織姫の部屋の扉をノックし、織姫からの返答を待たずにその扉を開けた。

 入ってみるとその部屋の中は明りをつけていないせいか真っ暗で、カーテンを閉め切ってしまっているため月明かりも入ってきていなかった。

 そんな部屋の中で織姫はベッドの上、膝を抱えながら小さく丸くなっている。


「食事を持ってきたぞ」


「いらない」


 一瞬アヴァンの方へと顔を向けた織姫はすぐに向きを変え、小さく低い声音で言い返した。

 そんな織姫を見てアヴァンは微笑みながら嘆息し、持っていたお盆をテーブルへと置く。


「ちゃんと食べないと元気でないぞ? それに体にも悪い」


 言いながらアヴァンは織姫のベッドへと腰を下ろす。それでも織姫はアヴァンの方へと向きを変えることはない。


「皆心配していたぞ?」


「心配なんてしなくていい」


「どうした織姫。今の織姫はむくれている子供みたいだぞ?」


 小さく丸まり子供のような発言をする織姫に対して、アヴァンは見たまま聞いたままの状態を指摘した。だがその言葉を言っている時ですらアヴァンは優しい表情だった。

 まるで家族のように、織姫を優しく諭そうとするアヴァンの姿がそこにはあった。だが


「そうだよ……、私は子供だよ……。お母さんとお父さん、そして大好きな妹が死んでから、私は何も変わってないんだ……」


 膝を抱える織姫の力が強くなった。そして話している織姫の声は震えている。そんな丸まっている織姫の背中に自分の背を寄りかからせるアヴァン。

 そのアヴァンの行動が織姫の心を少しずつ開かせていった。


「守りたかったのに守れない……。昔から弱くて何も出来なくて、だから今度こそはって思ってたのに……。私はトウカを助けられなかった……!!」


「あぁ」


 頷きもせずただ織姫の話しに相槌をするアヴァン。


「トウカがアヴァンの敵だって分かってたのに、私はトウカも助けたかった……! 沢山最低な事をトウカはしてきたけど、死ななくたってよかったんだ……。ねぇアヴァン、トウカが最期、私になんて言ったか分かる……?」


 アヴァンへと問いかける織姫。そんな織姫の言葉に何も返答を返さないアヴァん。だがアヴァンが何も答えないという行動を取った意図に気がついた織姫は


「トウカはね、ありがとうって言ったんだ……。自分が死んじゃうのに、笑いながら言ったんだよ……?」


 声も体も震わせている織姫の悲しみがアヴァンにも伝わったのか、天上を見ていたアヴァンは目の前にあるベッドのシーツへとその視線を落とした。


「そんなトウカの手を私は掴めなかった……!! トウカはただ苦しんでただけなのにっ!! 保守的になって自分の身を守ることしか出来ない大人に傷つけられただけなのにっ!! 私はそんな大人になりたくないのに……、それでも私はトウカを助けられなかったっ!! 結局、私は誰も守れない弱い人間なんだよ……」


 とうとう涙を零し始めた織姫。

 自分の弱さ無力さ、そして大切な親友の敵を救いたいと思ってしまった愚かな自分の思考との葛藤。それを吐露するのは勇気が必要で、自分の中でもちゃんと整理をしなくてはいけない内容で、感情に任せて言っていいものではないと織姫は理解していた。

 そんな織姫の話を聞いていたアヴァンが口を開いた。


「確かに織姫は弱い。どんなに力があったとしても守れないのなら意味は無い。だがな、お前のおかげでエルフ領の民は救われたんだ。織姫のいない状態で騎士団がトウカと戦ったなら少なからず死者が出ていただろう。でも織姫が戦ってくれたから、誰も死なずに済んだ。あの戦いで死んだのは、トウカだけだ」


「トウカだけだって……、それじゃ何も意味がないのよっ!!」


 振り向きアヴァンの胸倉を掴む織姫。


「アヴァンは自分の家族をトウカに殺されてるから清々してるよね……!? トウカが死んでよかったって思ってるよね……!? 自分でもこんな考え間違えてるって思うよ……。それでもトウカにはまだやり直せる時間があったんだっ!!」


 その言葉をいい終わると織姫は息を切らしていた。そんな織姫を見つめているアヴァンは悲しい表情になり


「織姫……、お前は何か勘違いしているぞ。確かに私はトウカが憎いが、死んで欲しいなんて思った事は一度もない。殺してやりたいとは思った……、だがトウカが死んで清々できるほど、私は愚かな存在でもないっ!!」


 響き渡るアヴァンの声で織姫は我にかえった。


「どんなに憎んでも、どんなに殺したいと思っても意味なんて無いんだ……。そんな事をしたって母さんと父さんは戻って来ないっ!! 何をしたって過去には戻れないんだ……!! だからこそ生きている私達は前を向かなきゃいけないのではないのかっ!? 死んでしまったトウカの分まで、笑って生きるのが織姫のできることであろうっ!!」


 言い終わり織姫を睨むアヴァン。そして


「お前が助けた女の子、織姫の事を気にかけていたぞ……? 毎日毎日、私や他の騎士団の者に「お姉ちゃんは大丈夫……?」「お姉ちゃん元気ないの……?」と不安そうな顔で聞いてきていた。これで分かるだろう織姫。お前は少なからず守ったのだ。お前はちゃんと守れているんだっ!!」


 アヴァンの胸倉を掴む織姫の腕は震えていた。俯き近くにいるアヴァンさえ今の織姫の顔を見ることはできなかった。

 そしてアヴァンは更に続ける。


「全てを守ることなんて出来ない……。それでも全て守りたいと思い、そしてその思いを成せなかった時、織姫が苦しいと思うのであるなら━━」


 一瞬の間をおき、アヴァンは微笑んだ。そして俯く織姫の顔を優しく持ち上げ


「━━私がお前の拠り所になろう」


 綺麗な銀髪を揺らし、織姫の頬に手を添えるアヴァン。その言葉を言った瞬間、少しだけ時間が止まってしまったかのように見えた。

 それは大きく瞳を見開いた織姫の感覚。その瞳に溜まっていた涙が溢れ出した。


「守りたかったよ……」


 小さく呟く織姫。


「あぁ」


「誰にも傷ついて欲しくないよ……」


「あぁ」


「もっと、強くなりたい……!!」


「あぁ」


 力なくアヴァンへと抱きつく織姫は涙を流しながら想いを吐露し続けた。

 そんな織姫の言葉を静かに聞き続けるアヴァン。

 弱々しくなってしまった異世界の魔女を抱きしめるエルフ。そんな異世界のエルフに抱きしめられる魔女。どんなに力が強くても、どんなに気持ちの部分を隠し強がっていても、思考することの出来る存在とはとても弱い生き物なのだ。

 

 

 

 

 ◆

 

 

 

 

 そして数日が経つ。

 アヴァンが織姫の様子を見にいった夜。織姫は一晩中泣き続けた。自分の気持ちを理解してくれて、その後ろ向きになってしまった自分へ渇を入れてくれる友の目の前で。

 そんな事があった次の日から織姫はいつもどおりの元気な織姫に戻り、心配していた騎士団の者達やリリーナ、そしてジョナサンもその回復を喜んだ。


 それからの数日間、織姫も街の復興手伝いをし【アスタリア】のエルフ達とも仲良くなった。

 それはこの街が、この異世界が織姫を家族だと認めてくれた証にもなっている。再び笑顔が戻った織姫だが、異世界の存在だという事は別れもつきものな訳であって……。


「織姫はん準備できたで?」


 ジョナサンのその言葉は織姫が現実の世界へと帰るための言葉であった。

 その言葉を聞いた瞬間にその場にいた全ての者達が黙り込んだ。だが


「おいおいおいおいっ!! どーしてここで黙っちゃうのかな? 別にこれが今生の別れとかじゃないでしょ。またオサーンに仕事が入ったらどうせ呼ばれるんだよ?」


 明るく振舞う織姫。そんな織姫の姿を見ていた皆は


「姉様……。また会えるんです……?」


「うん。ちゃんと会えるよ」


 今にも泣き出してしまいそうなリリーナに織姫は笑顔で答え、頭を撫でた。


「そうだな。織姫には私という親友がいるんだ。簡単にその絆を別つ事などできんな」


「本当にアヴァンは、簡単にカッコいい事を言うよね……。マジで男だったらよかったのに……」


 他愛もない会話。それが今のここにいる全ての者が求めている事で、それと同時にいつまでもこの時間が続いて欲しいという願いでもあった。


「もう……。これじゃなかなか帰れないから、強制的に帰ります。オサーンお願い」


「わかったで」


 この世界に来てから織姫には色々な出来事があった。

 小さなオッサンと出会い異世界に飛ばされたり、仕事の依頼で盗賊と戦ったり、それが終わればいきなり王宮に呼ばれたり、大切な親友ができたり、同じ魔女と死線を繰り広げたり……。

 どんなに長く生きていてもこのような経験をするものはいないであろう。だからこそ、織姫にとっては大切な時間であったのだ。


 別れを惜しむ気持ちもあり、来週の仕事内容を思い出したりと大人は忙しい。

 楽しいだけで生きていけるのならそれは素晴らしいことなのだと思う。だが、その状況に辿り着くまでの軌跡は物凄く大変なものだ。


 傷つき傷つけ、出会い別れ、奪い奪われ……。そうやって少しずつ大人になっていく。

 だが忘れてはいけないこと、それは


 童心の無邪気な心なのだ。


「じゃあ、またね皆っ!!」

 

 

 

 ◆

 

 

 

「んっ……、んんっ……」


 自分の部屋で目を覚ます織姫。

 そこは散らかり放題のカオスと化した空間だった。だがそんな空間を寝起きのハッキリとしない意識中、見渡す織姫は微笑み安堵した。


 何日異世界に行っていたのに時計を見ても殆ど時間は過ぎていない。

 きっとそれはジョナサンが織姫の仕事や現実の世界の時間に合わせた場所へと転移したからである。


 そんな織姫は体を起し、大きく息を吸った。そして目覚めた織姫は少しばかり異世界のことを思い出していたのだった。


(本当に帰ってきたんだ……。あの世界は嘘じゃなかったんだ……。私が魔女で戦ったあの時間は本物だったんだね……。なんかせっかく久し振りに現実世界に戻って来れたのに凄く寂しいな……。でもこれからまた私の現実が始まるんだよね。よしっ!! 気合入れていこうっ!!)


 ピーンポーンッ


 織姫が気合を入れ、生きる事へと覚悟を決めたとき、家のインターフォンが鳴り響いた。

 その音を聞いた織姫は玄関へと行き扉を開ける。そこに居たのは宅急便の人で、織姫は何も分からないままサインをし届け物を受け取る。

 なんだか少し嫌な予感がした織姫。


 その贈り物はかなり大きな物で、現実世界の織姫には持つのがやっとだった。

 そしてやっとのおもいで部屋まで荷物を運んだ織姫はすぐさまそのダンボールを開ける。


 ダンボールを開けると中の物はしっかりと包装されていて何なのか分からない。だが、一番上には手紙のようなものが入っていた。

 その内容は


「「織姫はんへ。 織姫はん元気ですか? ワイは元気です。まぁこの荷物が届く頃は織姫はんがめー覚ました時だと思うんですけどね。それに今回の報酬はみんなで考えたものです。せやから有り難く受け取りやっ!! ジョナサン」」


 その手紙を読んだ織姫は少し前までのことを思い出し、少しばかり涙ぐんだ。

 そして綺麗に包装されている物の中身を取り出した。そこには


 黒くて大きなゴム質の物。表面上はデコボコとしていて何かの模様なのようだった。真ん中にはドーナツのような穴が開いており、そこには他のアルミのような何かをはめ込むスペースになっている。

 そう、今回の報酬は……。


「どうして……。どうして、スタットレスタイヤなんだよおおおおおおおおおおおおおおっ!!!! しかも一つってええええええええええええっ!!!!」


 これが織姫と異世界の物語。

 大切な物をなくしてしまった大人、そして夢を描いている子供達も知らなくてはいけない思いの現実。

 そう、忘れてはいけない自分の中で描いた想い。






どうも、さかなです。


今回でサー・マジョの第一部完結ということになります。


あー長かった。


まぁちゃんと書けてるかわからないんですけど、それでも頑張りました。


読み返すともっと色々なシーンを書きたいと思ってしまいますし、足りない部分とかも沢山出てきます。


それでも一応書き終えました。

それでですね、まだまだサー・マジョは書き続けるつもりなんですが、「天才少女と凡人な俺。」の執筆が進んでいないわけでありまして……。


少し「天凡」の方を書きたいと思っております。

なのでサー・マジョの続きは考えているのですが、うp率が下がりますのでご了承ください……。


では、今回サー・マジョ第一部を最後までご愛読くださった読者の皆様ありがとうございます。


これからも日々精進し良い作品を作ることを心がけます。


では、さかなでした。

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