表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
1/1

第一話 爆乳⭐︎パラダイス

作品説明:


「うぅ………」

目を開けるとそこには爆乳があった。


—————トラックに轢かれた俺・鳩胸太郎が転生してたのはデカ=パイ帝国。

この帝国での「おっぱい」はマナ(魔力)を溜め込む器官として発達していた。

おっぱいが大きければ大きいほどマナが多く身分が高くなる…そう、つまりここは爆乳に支配された世界だったのだ!







俺の名前は、鳩胸太郎。20代半ばに差し掛かるしがないニートだ。

俺はその名前の通り異常に発達した大胸筋……もとい、突き出した「鳩胸」のせいでいじめをうけ続きてきた。

Tシャツを着れば不自然に胸元が盛り上がり、同級生からは「お前、ブラジャーしてんのか?あ、違うか、大胸筋矯正サポーターか笑」と笑われる始末。元々女顔なのも災いし、男女だの変態だの散々な扱いを受けてきた。

結果俺は不登校になり、引きこもり、今は惰眠を貪る日々を送っている。

「はぁ……」

口から大きなため息が漏れ出た。

この鳩胸さえなければ俺の人生は違っていただろう。普通に学校に通って青春を謳歌して、それでちゃんとした大人になれていたかもしれない…。

そんな過ぎたことを考えてるとぐぅ〜とお腹が鳴った。生きている限りは腹が減るらしい…仕方がない、コンビニにでも行こうとしよう。


そうして家を出たのが俺の運の尽きだった。


大通りの交差点を渡ろうとしたそのとき「キキーッ!」と激しいブレーキ音が響くと同時に俺の体は空中に吹っ飛んだ。

あぁ、死ぬんだ。

こんなにあっさりなんて…最期に頭に浮かんだのは父と母の顔と、夜食に食べようとしていたセ〇ンイレブンの麻婆炒飯のことだった。



ーーーーーーーーーーーー

「う………」

意識の長いトンネルを抜けるとそこは爆乳であった。視界の先が薄桃になった。俺の鼻先で爆乳が波打った。

「うわぁっ!」

たまらず跳ねるように体を起こした。

「なんだ?ここは?俺は死んだんじゃ?」

記憶にあるのは、トラックのヘッドライトと激しい衝撃。呆然としたまま俺が黙っていると爆乳がそっと声をかけてきた。

「あの、大丈夫ですか?こんな街中で倒れるなんて何があったのでしょうか」

爆乳の清楚系美人が目をぱちくりさせている…腰まである長い黒髪からぴょこんと耳が飛び出している。

「一体ここは……?」

「どこって…ここはデカ=パイ帝国ですよ?」

今度は俺が目をぱちくりさせる番だった。

「でか…ぱい?」

どういうことだ?清楚系美人が小学生みたいなことを言っているんだが(汗)

「えっと……」

ダメだ全く状況が飲み込めない。

何が起きてる?頭が真っ白だ。

助けを求めようとキョロキョロと周り見渡して、俺は息を呑んだ。

「……なんだよ、これ」

体が震えるのを感じる。

右を見ても左を見ても、どこを向いても、爆乳、爆乳、爆乳!!道ゆく人々はみんな爆乳!!!視界いっぱいはち切れんばかり!ぱんぱんだ!しかもみんな女、女、女……爆乳の美人しかいない!


これじゃあこの世界は爆乳⭐︎パラダイスじゃないか!


つぅと一筋の涙が頬を伝う。

…これは喜びからじゃない、悔しさからだ。

ギリッと俺は唇を噛んだ。

俺は!己の鳩胸せいもあって!大きなおっぱいは好みではないんだ!!!!なぜなんだ、何故世界は俺を苦しめるんだ…!どうして!

「俺はッ!!!!極度の貧乳派だぞ!!!!!!」

雲一つない空に向かって俺は叫んだ。

こんな思いをするのなら草や花になりたかった。

嗚呼、ここがペチャ=パイ帝国だったらどんなに良かっただろうか。


この世界を変えたい、いや変えなくてはならない、俺は心からそう思った。


————これが、後に「貧乳の救世主」と呼ばれることになる男、鳩胸太郎の伝説の始まりであった。


【第二話 俺の胸は何カップ? につづく】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ