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時は戦国。とある城のとある部屋でとある男子生徒3人ととある城主、もといIMAGAWA、もとい今川が対峙していた。
「い、インスタの手伝いだと?」
男子生徒3人のうちの一人、堅物のような見た目をする煌希佳恋はそう狼狽える。
「ウィーに?何かのジョークかい?」
男子生徒のうちの一人、似非英語を使うウザいロン毛金髪の男、鈴谷権三郎はそう怪訝そうな顔をする。
「一体、我らに何を強いるつもりだ……?この魂すら削り取る“試練”を……。」
男子生徒のうちの一人、まさに厨二病全開の御曹司、厨二太郎はそう思案する。
「簡単だ。お前達は未来から来たのだろう?だからその知識を披露すればいいのだ。そうすればバズるだろう?」
「ウィーがそれに従うノブリゲーションが何処に?」
「おい俺の上に落ちたことを忘れて無いだろうな??」
「「「あ、はい。すみません。」」」
「分かればいい。さて、まずは自己紹介をしようか。そうだな、では動画をとってTikTokにあげるから、最初はえっと…名前は?君。」
「煌希佳恋です。」
「に、似合わない名前…。いや、何でもない。君から行こう。君が唯一の常識人だろうし。」
「分かった。自己紹介は具体的には何をすれば?」
「自分でお考えください。」
「おい。」
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時は戦国。とある城のとある部屋でとある一人の男子生徒がとあるスマートフォンに向かって自己紹介を始めていた。
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はじめましてこんにちは。えっと、煌希佳恋と申します。趣味はアリクイの観察で好きな動物はアリです。好きな食べ物は生のイノシシでよく食べています。好きな勉強の教科は理科です。動物が好きだからです。
好きなタイプは落ち着いた人ないしは価値観が合う人です。
好きな筋肉は僧帽筋です。
好きな野菜はチンゲン菜です。
好きなヘアスタイルは七三分けです。
好きな…
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「ふざけてるのか?」
「そんな訳がないだろう。」
「ではコレはなんなんだ!!」
「自己紹介だが。」
「やり直しだ!見本を見せてやるからもう一回だ!」
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我は駿河守護・今川義元。至極真面目で理知的な人間である。
朝は必ず午の刻より六刻早く起床し、庭石の数を九九の段に合わせて唱和するのを日課とする。
食事は一日三度、必ず味噌汁の具を一種類だけに限定し、同じ食器を三百回転させてから口に運ぶ。
戦に臨む際は、まず陣幕の四隅に鳩を放ち、風向きを逆算して味方の士気を割り出す。
趣味は香を焚きながら甲冑の鋲を数えること。
好きな言葉は「規律は血よりも濃い」。
……なお、織田信長に討たれたという事実は公式には存在しない。私がここにいるのだからな。
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「こんな感じだ。」
「なる…ほど?」
「よし!では自己紹介をもう一度やってみろ!」
「まぁ…できうる限りは…」
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初めまして。煌希佳恋と申します。友達からは名前と見た目が一致しないと良く言われます。
普段は授業や部活動を大切にし、日々の学習も計画的に取り組むよう心がけています。
因みに部活動は天才部という新しく作ったものに所属しています。この時代では部活という概念はありませんかね?
あぁ。因みに僕は未来から来たんですよ。未来。未来って分かりますか?未だ来ずで未来。
ところで趣味は読書と音楽鑑賞で、特に歴史小説やクラシックをよく楽しみます。クラシックって分かりますか?落ち着いた感じの曲ですね。
クラシック同様僕の性格は落ち着いている方だと思いますが、まだまだ未熟な部分も多いので、この時代で色々学びながら成長していきたいです。
これからどうぞよろしくお願いいたします。
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「うーん。」
IMAGAWAもとい、今川が悩ましげな声を出す。
「なんですか完璧でしょう。」
「マシになった、位の感想しか出てこないな。」
「エグザクトリィ」
「同意。」
権三郎と太郎も同調する。
「そんなものなのか?かなり改善されたと思うんだが。」
「改善はされたんだけど酷いものは酷いとしか言えぬな。まぁ良い。このままだそう。元々君はこの面子の中で最も無個性だ。このくらいが丁度いいのだろう。」
良いね:1500
「少ないな。俺にしては。」




