エピローグ
彼女は声を震わせた。
「――私は、この力で人を助けたいと思った。でも、いつも気付かされるの。この力を見るたびに、過去に犯した罪のことを思い出す。私がどんな意思を持とうとも罪人だって。たしかに便利かもしれない、けど、それと同等に人を殺めることも出来るから」
彼女の悲痛の言葉を聞いて僕は首を傾げた。
「君の意思が強ければ問題ないんじゃないの?」
僕の言葉に彼女は少しだけ悲しそうな顔をした。
「そうね・・・」
「・・・私は自分が思っている以上に意思が弱い」
「・・・あなたは強そうよね・・・ふふ」
「私なんかの相手をしてくれるから」
僕は首を横に振った。
「君は弱くなんてないと思う。ただ周りの人に流されて、自分の意志を誤魔化そうとしてるだけだよ」
僕は彼女の手を取ると、彼女の手を引き、ある場所へ導いた。
そこは、森から見える街の景色だった。街は賑やかで色んな色彩が溢れていた。
「たとえ、みんなが君のことを嫌っていても、僕だけは何があっても君の味方だから」
「だからどうか、そのことだけは忘れないで」
彼女が僕の顔を見ると、僕は握っていた彼女の片手を両手で優しく包み込んだ。