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報酬エルフとハッピーエンドを目指すたび  作者: くじらのはら
ヴァルハラ編:『幽霊騒ぎ』
18/40

『冒険者』,協力

「こんばんは!あなたたちは何か困っているの?」

「こんばんは、えーっと…あんたは誰?」

後ろから少女に追いつく男女

「いきなり話しかけてすまない、この子はステラ、俺はアキエダトモカズだ。」

遅れて、女が話す

「私はアーシェよ。私たちも同業者だからそんなに警戒しないで。何か困っているようだったから気になったの」

「なるほどねぇ〜。あたしはアンナ。んでこっちが」

「ハルターだ。オレたちは実は…」

弱々しい声でハルターが話そうとした瞬間

「アキエダ様ー!」

受付から呼ばれる

「あ、すまん。呼ばれたからちょっと行ってくる」

と受付へ去っていったトモカズ

「まとめて説明した方がいいだろうしアキエダを待とっか」

そうアンナが言い、皆で他愛もない話をする

「無事にビザ取れたぞ。」

数分後、トモカズが戻ってくると、アーシェとステラへビザを渡す

「あとこれな、見えるとこにつけといた方がいい」

そう言い渡されたのはピンバッジ。

「これなあに?」

「他国の冒険者の証明みたいなものよ。わざわざビザを持ち歩かなくてもわかるから便利なの」

そう言い服にバッジをつけるアーシェ

ステラも真似て胸元にバッジをつけた

「アンナさんもハルターさんも待たせてすまん。どこまで説明したか教えてもらいたいんだが…」

「あたしの事は呼び捨てでいいよ。それに、まだ何も説明してない。アキエダのこと待ってたからね。えっと、あたし達はキュンストルって名前で冒険者パーティ組んでてね、4人パーティだったんだけど…」

そう言い眉をひそめるアンナ

「4人のうち2人が失踪しちゃったんだ。んで残ったのがあたしとハルターだけ」

「あの日オレたちは依頼で近くの森へ薬草取りに行ってたんだけど、突然濃い霧がかかってきてその後に青白いなにかが見えて、アンナとオレは偶然互いを視認できる範囲にいたから事なきを得たんだけど…。他の2人、ソフィーとルーカスはいなくなっちゃって…」

「今は探し始めて2週間ってとこ。」

真剣に話を聞いていた3人。トモカズが口を開いた

「それって、幽霊騒ぎか?」

そう言うと、アンナの眉がピクっと動いた

「あんた、幽霊騒ぎのこと知ってるの?」

「知ってるもなにも、俺たちは幽霊騒ぎに関する依頼でここまで来たからな」

そう話すと、キラキラと目を輝かせる2人

「ねぇ!!ハルター!この人たちに協力してもらおうよ!」

「でも迷惑じゃない…?」

「幽霊騒ぎ調べてんのに迷惑も何もないでしょ!ねね!いいでしょ!アキエダ!」

「お、おう…俺はもちろん協力するよ」

「私も協力するわ」

「わたしも!いくらでも!」

「んじゃ決定だな。キュンストルに協力して幽霊騒ぎを解決する、そしてソフィーさんとルーカスさんを見つける」

「ありがと〜!!!」

ガバッと勢いのまま抱きつくアンナ

「お、おい…」

「ほんとにあたしたち困ってたの!やっと光が見えた!ありがとう!!!」

「アンナ…!!」

アンナを引っ張りトモカズから引き剥がすハルター

「あ、あの、アーシェさん?目線が冷ややかな気がするんですが…?」

「気のせいじゃない。」

「スンマセン…」

「アーシェ、怒ってる?」

「怒ってないわよ。ほら、そろそろ遅い時間だし私たちは宿に行くわね。」

「その前に連絡先だけ交換しよう。」

彼らとのグループチャットを作り、そのまま解散した。


「アーシェ、ごめんって」

外へ出て開口一番謝罪の言葉を口にするトモカズ

「怒ってないってば。」

明らかに虫の居所が悪いであろうアーシェ。

「…それに、トモは別に悪くないもん。」

「あ、ありがとう…?」

謎に擁護され困惑しつつも宿への道を歩く

「ステラ、あんまキョロキョロしてるとぶつかるぞ」

「ごめん、トモカズ。ほら、街並みがイザベルとは全然違うから面白くって」

「そうだなぁ。ステラはイザベルから出たことなかったもんな」

「うん、だから楽しい!」

「そうかそうか」

そこからしばらく歩き、たどり着いた宿。

宿、と言うよりは民家。二階建てであり、周りに飲食店などが立ち並ぶ場所のすぐ横にそれはあった。

「よし、着いたぞ。」

ギルドで貰った鍵でドアを開け中に入ると目の前にははリビングとキッチン

「うぉー、広」

そんな感嘆の声が思わず出てしまう

3DKの部屋。リビングには扉があり、そこも部屋なのだろう。

あまりの部屋の広さに驚きつつ3人は家に上がる

「あ、鍵渡し忘れてたな。」

そう言って2人に鍵を渡す

「ここが宿?」

「ヴァナヘイムの宿は民家を貸すような形なのよ。これもヴァナヘイムの特徴ね。」

「凄いね…!」

「とりあえず荷物を置こう。そしたら飯食い行くぞ」

「了解」

「はーい!」

元気よく返事をしたステラはトコトコと2階へ駆けていった

「あのー、アーシェさん?」

「もう、怒ってないってば。…でも」

「でも?」

「デザート、奢ってね」

「…了解」

デザートで怒りがおさまるのなら安い買い物である。

「んじゃ俺下の部屋使うから、アーシェは2階で。」

「わかったわ」

そう言って2階へ上がっていったアーシェを見送り、自分も部屋に入った。

ドアを開けるとすぐ目の前には小さめの窓。そしてベッド、綺麗にベッドメイクがされている。右を見ればクローゼットと机、椅子があった。

簡易的な部屋だが居心地は良い

その中に旅の荷物を放り込み、小さめのカバンに財布を詰め出かける準備を済ませた。

椅子に座り、少し考える

ここ最近で自分の人生はすごく変化した。

ダンジョンでステラを発見して、ほとんど禁足地になっている人攫いの森へ行って、今度はヴァルハラへ来た

目まぐるしい日常に嫌気がさすことなんてなくて、むしろ毎日が楽しく過ぎていく。

だが、何故か。

何かが引っかかる。

なんだろう…と考えているとリビングの辺りから

「トモー!こっちは準備終わったわよー!」

という明るい仲間の声がした。

こんなくだらないことを考える必要はないのかもしれない、と違和感を心にしまい込み

トモカズは夕食のため部屋から出た。



ヴァルハラ:■■■■内

「ねぇ、彼岸。新しい冒険者が来たんだって。」

「えぇ、此岸。知っているわ、依頼を受けてきたんだって。」

精巧に作られた人形かの如く瓜二つな少女が話す

「ワタシたちの計画の邪魔になるのかな」

「アタシたちの計画の邪魔にならないよ」

「ならいいのよ」

「ならいいよね」

そう言葉を交わし、消える。

蝋燭の火は、揺れなかった。

くじらのはらです。新キャラ出たぞー!です。

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