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人生において  作者: 虚無くん
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無能

私は生きるべきか、死ぬべきか。


人間には4つのタイプがあると聞く。

・やる気があり、有能である

・やる気はあるが、無能である

・やる気は無いが、有能である

・やる気が無く、無能である。


第一次世界大戦の時に、ドイツの軍人が考案したと伝えられるこの概念は、戦争においてどの役割に向いているかを示している。

少し省略すると、やる気◯能力◯の人は参謀に向いており、やる気×能力◯の人は前線の司令官に向いている。さらにやる気×能力×の人は兵士に向いている。

最後にやる気◯能力×の人は死刑にするべきという。


この考えはやや極端であるが、強ち間違えでも無いだろう。一つの例として、クラスで何かを決める時強引に自分の案を通した割に、進行が上手くいかないと責任を放棄する人がいて腹が立った経験がある人は多いだろう。

こういう人は傲慢で、自分の能力を過信しており、人を引っ張るだけの能力が無いため、このような事態になってしまうのである。


多分、私のことだ。


何度も何度も、自分が変わる事を願った。その度に行動しようとした。でも、結果はいつも悲惨で周りに迷惑をかけてばかりだ。人生についてここまで考えてしまうのも、やる気だけがある証拠だろう。


もはや人罪だ。こんなに人間に尊敬すべき点など一つもあろうはずがない。何で他の人は友達がいて、遊びに誘われたりするのだろうか。こう疑問に思ってたくさんの時が過ぎたけど、その先に見つけた答えはこのザマである。


あまりにも残酷。求められないのなら、人から生きる理由を授かることもない。自身で生きる道を見つけるしかない。でも無能だから何も成功しない。


自分が真に無能だと気付くことは、人生において最も虚無な感情を誘き寄せる。どうしようもない自分にどうしようもない世の中を変える権利なんて、一ミリも無いのである。


私が一年考えた事は、有能な人の一瞬に相当し、無能な人生は道端にある石ころに過ぎない。

でも、定期的に訪れる義務的な希望は、脳を麻痺させまた廃人へ一歩進む。


人は変わらない。無能は無能で生きてすら無い。


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