この宇宙へ命をかけて
数多ある星で地球に生まれてよかった。
2500年1月1日、地球連合平和維持部隊が地球連合特別軍事部に名称が変更されていよいよ人類はPEUとの戦争に覚悟を決めたように思えた。しかし、軍事部は今までにないほど困難な状況に立たされていた。
元々、この軍は平和を維持するために、日々如何に人を殺めずに紛争や戦争を収めるか訓練してきた。その結果、ここ200年は国家間だけではなく地域、民族間での紛争も起きていなかった。しかし、5年前の太陽系惑星外探査で発見したPEUの捕獲によって事態が急変した。このPEUの捕獲をきっかけに太陽系惑星外からの攻撃を受けるようになった。このころから地球内部で捕獲したPEUの返還すべきという声が上がってきた。
人類はPEUとの戦いに対抗できる戦力はなかったのである。
2511年4月1日、東京 地球連合特別軍事部東京支部
「辞令 アントレ中佐を大佐に昇進。」
「謹んでお受けします。」
この東京支部では約500000人の軍人と2000人の一般職員が勤務している。ニューヨーク支部、北京支部に次ぎ3番目の大きさの支部である。また、大型強襲戦艦が20隻、中型巡洋艦が300隻、小型戦闘機ZR39が2000機配備されている。通常支部から出撃する場合、南極の本部の判断で出撃することが厳守であるが、その支部に大佐がいる場合、大佐の判断によって出撃することができる。
この支部においてアントレは皆から慕われ頼られており、戦場においても大いなる活躍をしていた。今回の辞令で大佐になった彼はこの支部において実質のトップとなった。
「アントレ大佐、この度はおめでとうございます。我々一同大佐について行きます。」
「ありがとう、トミダ中佐。君も今回の辞令で1階級昇進したそうだな。おめでとう。今夜、一杯どうかな。」
「ありがとうございます、大佐。喜んで。では、後ほど。」
トミダ中佐は戦術に詳しく30歳と若いが多くの戦場で活躍し中佐まで昇進した人物だ。彼は空間を把握するのが非常にうまく地の利を生かした戦術が特徴的である。また、非常に人懐っこい人物で上司にも気にいられている。
「大佐、本部から連絡がありました。至急指令室へお願いします。」
オッター指令室副長が緊張した面持ちで駆けてきた。
「わかった。今すぐ向かおう。」
アントレは急いで指令室に向かった。
「緊急入電、緊急入電。本部からデータとメッセージが届きました。」
「読み上げてくれ。」
「至急、木星の衛星タイタンに艦隊を率いて集まりたし。」
「よし、第1、第2、第3艦隊は至急前線に向かえ、第4、第5、第6艦隊は出撃準備。」
「ラジャー。」
「第1、第2、第3ハッチ開きます。航路の確認オールOK。出撃できます。」
「よし、出撃。」




