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side唯01 馴れ初め 前編

ジャンル別日間ランキング第5位でした。これも感想・ブックマーク・評価等をしていただいた皆様のおかげです。ありがとうございます

「うふふ。うふふ・・・」

その日私はこぼれ出る微笑みを抑えきれずにいた。理由は簡単だ、私がひそかに思いを寄せる人物、井上恍君とデートをすることになったからである。ここにくるまで私は恍君のことが本当に好きなのかたくさんの方法を用いて確かめてきた。まだ確信は持てないが今私が恍君に抱いている感情はきっと恋と呼ばれるものなのだろう。


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私が初めて恍君に出会ったのは入学式の時、第一印象は少し暗い感じの人なのかなという感じだった。けれど、はじめて彼と話をして自分でもなぜだかわからないが強烈に惹かれるものがあった。波長が合うとはこういうことを言うのだろうか?なぜか軽く言葉を交わしただけで私はこの人のことを好きになるんだろうと確信めいたものを感じていた。その夜、お互い気になる人ができたら助け合おうと約束していた小雪に連絡した。

プルルルル・・・・・・・・ガチャ

「あっ!もしもし小雪!こんな時間にごめん」

「まだ寝てなかったし大丈夫だよ。それで何の用?」

「うん、ちょっとね・・・。いきなりなんだけど、中学生のころにさ気になる人ができたらお互い助けあおうって約束したの覚えてる?」

「もちろん覚えてるよ!ん?ってその話が出てきたってことはもしかして・・・」

「そう!私気になる人ができたの!て、言っても気になるってだけで好きってわけじゃないんだ。それに、まとに恋愛したことがないから好きってどういうものなのかもわからないし・・・」

「そっか!ま、いいんじゃないの?気になる人でもできてよかったじゃない!で相手は誰なの?ま、あんたなら誰でとも付き合えそうだけど・・・」

「そんなことないよ~。私の後ろの席に座ってる井上恍君っていうんだけど・・・」

「えっ・・・・・だれそれ?」

「えっ!?わかんないの?ショック・・・」

「ごめんごめん。明日どんな奴か見るからさ!」

「うん、わかった。約束だからね!」

そんな会話をした後は、他愛のない話しをし電話を切った。


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小雪に気になる人ができたことを報告し、私は一日一回は恍君に話しかけるということを目標に生活していた。そんなある日、クラスの中心人物である鈴木君がカラオケに行こうと言い出した。ここで一気に恍君と仲良くなろうと心に決めた私は、小雪の後押しもあり話しかけようとした。その時、恍君の方から話しかけてきてくれた。

「伊佐敷、なんか用があるのか?」

まさか恍君から話しかけて来てくれるとは思わなかった私は完全に思考が停止してしまい、恍君に言われたことをただ返すだけの機械のような状態になっていた。しかも、思考が戻り気が付いたら大石君がとなりにいてなおさら驚いた。後から小雪に教えてもらったことだが、どうやら恍君は私が大石君に用があると思い込んでいたようだった。そのことを聞いた私は

(はぁ・・・。私の意気地なし・・・。勇気出して恍君に用があるんですって言えばよかったな。)と自分の情けなさに落ち込んでいた。


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そんな情けない私に大きな転機となる出来事が起こった。学校が始まって一か月ほどたったある日のことだった。席替えである。しかも結果は、恍君の隣という大勝利の結果だった。最初は恍君と正反対ぼ席になったと勘違いし絶望の淵に立っていた私だったが、先生の少し変わった席替えの手法により隣となったのだった。私は嬉しさのあまり飛び跳ねそうになったが、恍君に変な子に思われたくないという気持ちが勝りなんとかその場で踏みとどまることができた。。。


席替えがあった日の夜、私は部屋に入るなりベットにダイブした。布団に飛び込むなり

「うふふ、うふふ、うふふ・・・・」という微笑みが抑えられなかった。布団の中で、隣になったことでもっと恍君について知れるな。もっと仲良くなれたらいいなと妄想を深夜までしていて気が付いたら寝落ちしてしまっていた。


朝起きるといつもならもう朝ご飯を食べている時間だった。焦った私は、ろくに時間割を確認せずに家を飛び出した。

後編は明日を予定しています。(できなかったら申し訳ありません)

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