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火之迦具土神だとか、軻遇突智だとか

原作?ブレイクがあります。というか、この世界の神様の設定は狂っています。

 とりあえず幼女の声が聞こえなくなった。



「短時間に色々起こりすぎだろ……」



 短時間かどうかは自分の体感だが、とにかく色々起きた事には変わりない。



「……ふ、わぁああぁぁぁ……寝ようかな」



 そう言って、俺は何故か警戒もせずに近くの木の根元に寄りかかり、眠りに落ちた。……まだ昼間なのに。





-----------





「ふ……わぁああぁぁぁあぁぁぁぁぁぁ!?」



 とりあえず、起床。と、同時に出た欠伸の途中、眠気なんか吹っ飛ぶ事があった。




 目の前がまたティラノ、トリケラ、パラサウロロプス(以下略)含む恐竜パラダイスだったからだ。



「……いくら理由が解ってもこれは心臓に悪い……」



 だって起きたらティラノの牙ギランだぜ?びびるとかのレベルじゃない。



「ま、いっか」



 自分でも、立ち直り早いなと思う俺。


 そのとき。



 ギュルルルルルル……。



 腹の虫が鳴った。


「はぁ……腹減ったなぁ……ん?」



 ここで一つ、重要な事に気づいた。



「飯どうすんだ……?」



 全く、こんな事に気づかないとは。死活問題じゃないか。


「とりあえずなんか探そう……ん?」



 そう言って、立ち上がった俺の元に一匹のラプトルが現れた。



 そのラプトルの口からは、一つのポーチがぶら下がっている。



 俺は、馴れない手つきでそのラプトルからポーチを回収。すると、ラプトルは一度だけ「ギャオ!」と鳴き、俺の手に頭を擦り付けたあとどこかに走り去ってしまった。



「これは……とりあえず開けよう」 



 そう言って、迷彩柄のポーチのファスナーを開ける。



「うお……!」



 中は真っ黒だった。



 いや、何も入ってないから真っ黒なんではなく、何か中で渦巻いているから真っ黒いのだ。



 中に手を入れる勇気もなく、ただただじっと見ていると中から一枚の紙が飛び出してきた。



 それを某カードバトルの決闘者みたく……って、今更だけど恥ずかしいな。まぁ、人いないからどうでもいいか。



 紙には何か書かれていた。



「えっと……『このポーチには何でも、いくらでも入るようになっている。とりあえず、食料他色々入れておいた。あと、君の服も変わっているから見てみてくれ』……差出人は分からないか……」


 全く謎の紙だ。



「でも、嘘じゃないかな?ちゃんと服違うし」



 信じる基準が少し変な気がしたが、まあいいだろう。


 服は、赤ズボン。赤シャツ。その上に赤いコートを羽織っており、靴は黒いブーツをはいていた。


「なんというか……まんま戦闘服だな」


 今気づいたが、とても動きやすい。良かった良かった。



 その時。



 ヒュン!!ドカァァァァァァァァンッ!!


 いきなり飛んできた一筋の何かが俺の横を通り過ぎ後ろの木を粉砕した。



「……は?」



 いきなりの事に戸惑う俺。



「とりあえず逃げ――」



 ただならぬ雰囲気を感じ取り、走り出そうと立ち上がったとき。



 ヒュン!!バッカァァァァァァァァァァンッ!!



 走り出そうとした俺の目の前の木が、大きな音を立てて崩れ落ちる。



「……」



 俺は、立ち上がったような、立ち上がってないような格好で停止した。


 ……いや、静止した。



 すると、やけに野太い声が掛かる。



「仕留めたり……って、何だ。少年か。ガッハッハ!!」



 近くの茂みから背中に弓を入れるあの筒を、右手には弓を持った上半身裸のマッチョなおっさんが現れた。



 頭は丸刈りになっており、唯一はいているズボンは薄い茶色のブカブカのズボンだ。



「……ゑ?」



 人だ。人がいる。


「ガッハッハ……うん?どうした、坊主?」



 マッチョなおっさんは何もしない俺を見て不思議そうにしている。



「な……」



「な?」



 驚きと戸惑いで声が出ない中、やっとのことで声を絞り出した。



「何で人間がいんだよ!?」



 人間は、俺以外この時代には居ないはずだ。



 ……って事は、このおっさんも俺と同じ待遇を受け、過去に来たのか?



「人間?俺は神様さんだぞ?」



「……は?」



「いや、俺はカグツチって名前なんだわ。よろしくな」


 俺は頭が真っ白になった。多分、解る人は解るだろう。



 軻遇突智かぐつちだとか、火之迦具土神(ひのかぐつちのかみとか言われている神様だ。



 だが……。



「え?カグツチって死んだんじゃ……」


「というか。少年は信じるんだな。俺が神って事」



「え?あぁ。だってさっきまで「私は神よっ!!」って感じの幼女と会っていたし?だからあんたも本当かなぁって思って」


「幼女……あ、そいつアマテラスだわ。こんどあったらよろしく言っておいてくれ」



「お、おう」



 なんか話がそれたな。というか、あいつアマテラスだったのか。……あれ?アマテラスってそうゆう神だっけ?



 と、そんな感じで悩んでいるとカグツチが「話がそれたな」と路線を戻した。


「で、俺が何で生きてるかって話だが……何時までそんな格好で居るつもりだ?」



「あ」



 そういえば。このカグツチが変なもん打ってきたから「変なもんじゃない。オリハルコンの矢だ」……オリハルコンの矢を打ってきたから あの変な格好の後尻餅をついたんだった。



「まぁ、こんなとこで話すのもなんだ。近くに洞窟があるから、そこに行くぞ。」



「あ……はぁ」


 そう言われ、俺はおっさ「カグツチだ!」……カグツチについて行った。

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