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プロローグ

こんにちわ。他小説を読まれていない方は始めまして。西と申します。

この作品は作者の妄想の塊ですので明記されている西暦は

事実とは全く異なります。(当たり前ですが)

当方学生なのでところどころおかしな点などあるかもしれませんが、

温かい目で見守ってやってください。

「左側TA200だ!」

指揮官の声が周辺の空気を振るわせる。

それと同時に私たちの部隊は地面に伏せつつ銃を構えた。

指揮官の言うとおり左側には人工皮膚で覆われた一体の敵がこちらに向けてLMGライトマシンガン

こちらに構え無防備に立ち尽くしている。

「全員放て!」

その声を聞くが早いか私たちは手に持っているSRAMと呼ばれるアサルトライフルの引き金を絞り込む。

ズダァァァァァァァァ!という今となっては標準的なレートで50口径の弾薬が乱射される。

TA200の持っていたLMGからは80口径の大口径弾が発射されたが、

なんせこれだけの弾薬を浴びながらの射撃なので私たちには着弾しない。

数秒引き金を引き続けるとTA200は地面に崩れ落ちた。

私は腰から一丁のハンドガンを取り出すとその銃口をTA2045に向けて引き金を引き絞った。

銃口からは高電圧のレーザーが照射された。

「ごめん……」

私は涙を流しながら蚊のような声で見るも無残なかつての旧友に謝罪の言葉を口にした。

ーーーーーname??? 2012年12月25日7時24分ーーーーー

「はぁ~食った食った。」

俺は腹を擦りながらそうつぶやいた。

莱人らいと食べすぎだよー」

「そういう楓も結構食ってたじゃねえか。」

俺の隣に居る彼女の名前は白鳥しらとり かえで

俺の幼馴染だ。こいつとは幼稚園からの付き合いで、

周囲の奴らからはカップルと間違われるほど仲がいい。

ちなみに俺の名前は大月おおつき 莱人らいと

顔も性格も何をとっても一般的な高校生である。

俺らは毎年恒例の友達主催クリスマスパーティーに参加した帰り道だ。

楓とはたまたま家の方向が同じなので毎年一緒に帰ることになっていた。

いつものように他愛のない会話をしつつ、T字路を左に曲がる。

あと少し歩けば楓の家が見えてくる。はずだった。はずだったのだが、

「「うぅ……」」

俺らは今まで感じたこともないほどの立ちくらみに襲われた。

目の前に稲妻が走っているように見える。くそ……意識が……。

俺らは真冬の路上で意識を失った。

ーーーーーname莱人 西暦不明年月不明時刻不明ーーーーー

「……人!起きて!莱人!」

「うぅ……」

俺はゆっくりと体を起こした。

「良かったぁ……」

安堵する幼馴染の顔を確認してから周囲を見渡す。

あたり一面に広がっていたのは荒廃した荒野だった。

あたりには薬莢が転がっている。鼻を引き裂くような強烈な腐敗臭がしているあたり、

このあたりで戦闘でもあったと考えるのが自然だろう。とりあえず確定なのは

俺らの家の近くではないと言うことだ。

「ここは?」

「わかんない……。でも私たちの居た日本ではないね……。」

「まさかのあの拉致で有名な某国に拉致された?」

「そうじゃないことを祈るわ。」

この状況で平常な神経を保てるのは家族同然の仲間が近くに居るからだろう。

俺は一人だったら発狂してる自信がある。

楓の表情を伺おうと楓のほうを見ると楓の表情は酷く青ざめていた。

「どうした?」

「う、後ろ……。」

楓に言われて後ろを振り向くと数メートル先にいわゆるサイボーグのような生物が立っていた。

問題はそいつの手に銃が握られていて、その銃口がこちらに向けられていることだ。

「クソッ!」

俺は楓の手を引いて走り出す。目指すは隠れられそうな岩。

走っている途中にもズダン!ズダン!とそいつの持っている散弾銃ショットガンは火を噴いている。

「らぁ!」

俺は楓を岩の反対側に向かって押し出し、自分は岩の上を滑りぬけるようにして反対側に滑り込む。

「はぁはぁ……。」

さて、このあとどうしようか。このままこの場で待ってても殺されるだけだ。

岩場から目だけを出すようにしてそいつを睨みつけながらこの後の行動を考える。

……だめだ。打開策を思いつかない。

その時もう俺は諦めかけていた。

「伏せて!」

女性のものと思われる声があたりに木霊する。俺ら二人は咄嗟に地面に伏せた。

その後ズダァァァァァァ!という恐ろしいほどの高レートの銃声が響き、そいつの四肢は吹き飛んだ。

血すら流していないそいつに先ほどの声を発した人物と思われる女兵士はハンドガンを向け、

引き金を引き絞る。銃口からはSF映画のようなレーザーが照射されていた。

「あなた達大丈夫?」

俺らと同年代と見られる女兵士が話しかけてくる。

肩で乱雑に切りそろえられた黒い髪の毛と青い目が特徴的だ。

「……こいつら何で強化骨格無しに活動できてるんだ?」

その後ろから無精髭を生やした50代の男が不思議そうな顔で尋ねる。

「わかりません。でもとりあえず連れて帰りましょう。」

えーっと、よく分からないが俺らは何かまずいことしたか?

ーーーーname莱人 西暦不明年月不明時刻不明ーーーー

「あなた達、何処からきたの?」

「えーっと、私たちは日本から?」

俺たちは命の恩人(?)に連れられるまま車に乗り込み何処かの施設に連れてこられていた。

いわゆる誘拐もとい保護である。

「ニホン?知らないわね……」

恵雄えお指揮官は知っていますか?」

恵雄と呼ばれた無精髭を生やした男は

「知らないな、少し調べてみたところニホンというのは数百年前に滅びた国の名称と一致している。

まさかそこからタイムスリップしてきたのか?」

「「日本が数百年前に滅びた!?」」

あり得ない、つい数時間前まで俺らは友達の家でクリスマスパーティーをしていたのだ。

「ああ、(ゼロ)の第三攻撃目標だったらしい。」

「零の……それでは対抗しようがないですね……。」

俺は先程から疑問に思っていることを口に出す。

「あのー、零って誰ですか?てか、今西暦何年ですか?」

俺がそう口にした瞬間命の恩人(?)二人は哀れな被害者を見るような目で俺らを見た。

「あなた達本当に知らないの?零のこと。

ちなみに今は西暦2678年12月25日8時ジャスト。」

うん。まあ予想はしてたけどさ?そう唐突に言われても人という物は

へぇ。これが噂のタイムスリップか。なんて納得できる生き物ではないのである。

「2678年?えっと俺たちついさっきまで2012年に居たんですけど……」

「やはりタイムスリップか。」

どうやら俺らはなんらかの原因でタイムスリップしたらしいです。

「うーん、まあ信憑性もへったくれも無いけど信用する他ないわね……

強化骨格無しで動けてる訳だし。とりあえず零のことから説明するわね。」

ーーーー西暦2678年12月25日9時12分ーーーー

……というわけ。」

馬鹿みたいに長い話だったがまとめると零というのは2024年から活動を開始したテロ組織らしい。

女兵士こと聖月(みつき)さんによると彼ら(彼女ら?)は2018年、

人体を改造し圧倒的なまでの力を手に入れさせ、自分の思い通りに制御する技術を開発した。

それまでは影で動くことすらままならなかったとても勢力の弱いテロ組織だったので

国は一切警戒していなかったようだ。

ところが2020年8月14日、アメリカが謎の強化人間(サイボーグ)によって襲撃された。

サイボーグには銃弾は殆ど意味を成さず、

精々一時的に足止めするための道具にしかならなかったようだ。

そんなこともありアメリカは三日でサイボーグ軍、つまり零に制圧された。

そして翌日8月15日。中国、日本への核攻撃が始まった。

抵抗の手段を持たない二つの国はなす術なく崩落した。

(恵雄さんと聖月さんはこの時核シェルターに逃げて生き残った日本人の子孫らしい。)

この攻撃により当時国連の中心となっていた三国を失った世界は統制能力を失い治安は悪化した。

その次に大きな変化が起きたのは2400年8月14日。零から全世界に向けてある電報が飛ばされた。

「我々零はサイボーグ部隊による進行を開始、つまり世界への戦争を開始する。」

これが人間軍とサイボーグ軍の戦争の始まりだ。その後地球には二度の異変が起きた。

一つは2462年、急に重力が100分の1になったことだ。

これによりサイボーグと人間の圧倒的な力の差は一時期縮まった。

しかし2600年、重力が元に戻ったのである。

重力の低下により筋力が衰えた人類は歩くことさえ困難になった。

ただ、全ての人物が動けなかった訳ではない。

介護用のアシストスーツを着ていた人はそれにたよって歩行することができた。

そして2603年、初の強化骨格が作成される。

これは爆発的に民衆に広まり人類は機械に頼って復活を果たした。

初期型の強化骨格はあくまで一般生活用の物だったので戦闘に耐えられる代物では無かったが、

徐々に改良がくわえられ2612年には金属繊維で作られた軍用強化骨格が作られた。

これが恵雄さんや聖月さんも使っている現行の強化骨格である。

……いつのまにか歴史の授業になってんなこれ。

まあ、つまり要は今現在地球はロボットと戦争中ってことだ。

「そして、最近カーボンナノチューブ製の強化骨格が試験的に開発されたの。」

「それはまだ普及しないんですか?」

「それがね……あの強化骨格を使うにはある程度の筋力が必要なの。

それこそ地球を強化骨格無しで歩けるような・・・そうだ!!」

かなりはきはきとした物言いだとは思っていたがまさか耳鳴りがするほどの大声を上げるとは

思ってもいなかったので何事かと目を見開く。

「恵雄指揮官!この子たちにカーボンナノチューブの強化骨格を使用して貰ったらどうでしょうか?」

「うむ……君たちは何歳だ?」

恵雄さんは一瞬悩むような顔をした後そんなことを聞いてきた。

「「16歳です」」

「え!?私より年上なの!?」

「はい?えっと聖月さんは何歳ですか?」

「13歳……」

えーと、あの中学一年生相当の女子が銃を振り回すってどんな世界ですか?

ちょっとそこ。2678年とか現実的なこと言わないの!

「えーと、なんか今まですみませんでした!」

何故だか知らないが聖月さんに謝られている。頭の上に?マークを浮かべながら話を聞いていると

「今まで年上だと知らずにため口で話していたので……」

などと狼狽えている。なんだそんなことか。

「いやいや、俺たちは命を救ってもらったんだから何されても文句はないですよ。」

「上に同じ」

「省略すんな!」

何故か誰かに笑われてるような気がするがまあいい。

「年上なのに敬語で話さないでください……。」

いやいや、どこの武家だよ。

「じゃあ、私たちはため口でしゃべるから、聖月さ……聖月もため口で話してく……話して?」

楓がかなり上から目線の提案をするが、どうやら聖月さ……聖月はそれで納得したらしい。

「わかった。じゃあ今まで通りに話させてもらうわね。」

切り替え早ッ!と思ったのは俺だけではないはずだ。

「さてと、そろそろ話を戻していいか?」

恵雄さんが若干不機嫌そうにそうつぶやく。

「で、君たち身分を証明できるものはあるか?」

そういわれて真っ先に思いつくのは生徒手帳だがそれが効力を示すのかはわからない。

「具体的にはなにが記載してあればよろしいのですか?」

「名前、生年月日、血液型。これだけわかれば大丈夫だ。」

随分と簡単だなおい!と言いたくなるのを何とかこらえて生徒手帳を提示する。

「1996年10月7日生まれ……か。馬鹿げた話だがしょうがない。今は君たちの力が必要だ。」

何故か俺らが戦闘に参加すること前提で進められているがまあ、人類のためだ。文句はない。

(これは楓も同じだろう。)

「我々に協力してくれるか?」

「俺は構いませんが。」

「はい。喜んで。」

お前はどこの戦闘狂だよ!と心の中で突っ込む。

「ではここにサインを……それでいい。これで君たちは我々の仲間だ。」

そういって恵雄さんは乾いた笑顔を浮かべた。

「さて、では早速強化骨格を作りにいこうか。」

そういうと恵雄さんは座っていたソファーから立ち上がり、俺たちが話していた場所より奥、

“関係者以外立ち入り禁止”と書かれた扉のほうへ進んでいった。



如何だったでしょうか?これからの方針の参考にもなりますので

ここがよかった。ここはこうした方が自然なのでは?

など感想いただけると嬉しいです。

(感想やお気に入り登録はモチベーション維持のためでもありますので

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