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自殺日和。  作者: 苺椛
8/11

かくしたもの

あいつはきっと私の隠していた事実に気がついただろう。


「そんなことは出来ない」


そういうと思ってた。

だって、私、そんなとこが――――――


「そういうと思ってた。でも、ほんとにいいの?」


私はあいつの目を真っ直ぐに見た。あいつの目は揺らいでいた。


「あぁ。そんなことしていいはずがない」


「していいのなら、いいんだ?」


私は意地悪を言った。

迷っている気がしたから。


「……」


答えないあいつを見るかわりに、空を仰いだ。

綺麗だ。空は私のことなんて関係なく、どこまでも澄んで、そして美しい。


「……ごめん。また、明日来る」


――――明日。

良くも悪くも明日で終わる。



私とあいつの関係も…。


もう、崩れ始めてはいるけれど。

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