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自殺日和。  作者: 苺椛
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こうかい

屋上の柵を越えた私は宙を漂った。

空と混じって同化してこのまま溶けて消えてしまいそうな気分になった。

心地よい。ただそう感じた。

ゆっくりと時が流れる。

それはやはり心地よい。心地よいのだが、なんとなく、あいつをのぞき見するのもいいかなっとそう思った。


別にこっそり見なくてもいい気がしたが、窓の外からそっとあいつを窺った。


…そして、その行為に至ってしまったことを私は後悔した。

気付いてしまった。



自分が忘れたかった……なかったことにしてしまいたかったことに。

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