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潜入

吸血鬼の中でもずば抜けた力や知力を持つもつものは組織を組むことがある。バカじゃないというのが、吸血鬼の厄介な点だ。

だが、知力が高いいわけでもない。

それについてはのちに後述する。


乱血の館というのがある。簡単にいうと吸血鬼による超大規模な組織だ。主人を王とする、小さな王国といってもいいかもしれない。


大きな土地を所有していて、マイクラの森の洋館にビックライトをあてたかのような巨大な建物。中には強い吸血鬼がたくさん住んでいる、人間にとっては地獄。吸血鬼にとっては知力や力の象徴的な場所だ。

(個人個人が土地を持っていたりする町的なものらしが、詳しくはわからん)



今回の作戦はここの戦力を削ぐこと。

つまり吸血鬼どもを惨殺し、吸血鬼全体の戦力を低下させることだ。

特に、今回惨殺対象として望ましいのが、九牙と呼ばれる9人の吸血鬼。

全員揃いも揃って恐ろしいほどの力を秘めている。おそらく、九牙の一人とタイマンして勝てる人間はこの世に存在しない。私は吸血鬼狩り最強という肩書きを持っているんだが、私でも無理だった。


だから今回はもっと人間らしい、姑息な手段を使う。



とりあいず、館に潜入する。計画はそれからだ。




予想通り、潜入するのは簡単だった。4階(お偉いさん方のところ)以下のところは警備が雑だ。というか人間に対する警備が雑だな。

色んな種族がいるので、人間なんて雑魚にわざわざコストを割いてられないのだろう。慢心してて何よりだ。


さて、まず計画の初動について詳しく確認するとするか。


最近、あることがきっかけでこの館で、労働者。いや労働鬼が一斉に解雇され、従業員を大募集している。

さらに、ここの主人、ヴァリアが用事でしばらく館を開ける。

つまり、館内は新人が大勢いるプラスまとめ役がいないことで半ば混乱状態と言っていい。絶好のチャンスだ。


まず先にタネをまいておいた。

新人の従業員のうち数名に人間、もとい吸血鬼もどきのスパイを潜らせた。

本来なら不可能だ。だが、人間の知識は素晴らしい。今は可能となっている。鬼似血のおかげだ。


そしてスパイで様々な状況を集め〜それを巧みに使って俺がいろいろスバババってやる。



ざっくりと…しすぎてしまったが、こんな感じだ。時が来たら詳しく確認していくこととしよう。

こんなことを考えるのも飽きてきたな。

まあその時その時考えて、なんとか一匹でも多く殺すつもりだ。


俺の余生もあと短いし全力で楽しむよ。




それでは「吸血鬼による人狼ゲーム計画」開始する。

自分よりも脆弱で、確実に勝てるであろう相手に情けなく負ける気持ちを存分に味わってもらおう。






……

よく考えたら狼要素ないわ、この計画。



______________________________________________


「コレで本日の会議を終了とする。すみやかに業務へ戻るように」


大きくて威勢のいい返事が帰ってきた。


今日も館は平和だ。こんな平和がずっと続けばいいんだが、生憎そうはいかない。


最近、一斉解雇や魔王騒動が起こってしまって館は少し混乱状態だ。おそらくこの時期を多種族が狙ってくるだろう。今回の会議の内容は、おおかたその対処についてだった。


特に警戒すべきは、獣人、エルフ、悪魔あたりだろうか。

厄介な奴らだ。


まあ、大した問題ではないんだが最近、少し気になる情報が入った。



人間が吸血鬼もどきになれるといううわさだ。


たしか、似鬼血といったか……




こんなことを気にしていると知られたら身内に笑われてしまうな。

確かに人間は脆弱だし、流石に吸血鬼になることは絶対、たとえ真似事であろうとも欺くことは不可能とされてきた。


少し心配性がすぎるかもしれないが、何があるかわからないのが世界だ。


まあ、この世界で”種族の違うものの力は使うことはできない”。コレが絶対のルールだ。

だから人間が吸血鬼もどきになったところで何になるのか

疑問ではある。


ただ、もし、人間が吸血鬼の真似事でわれわれの目を欺くことができるなら…

その力でこの館に潜り込めるというのなら…



………


高潔なる我々の姿に、人間不在が擬態するなど、


死んでも許されないほどの不敬だな。


頑張って書きました。短編にする予定なので、全力で完結させます。

何か気になる点があれば、感想を書いてくれると非常にありがたいです。

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