2018年3月17日 頭脳よりパワーだよなぁ!?
この日は煮卵での久々のイベントとなる、リアル脱出ゲームが予定されていた。
参加予定者は池田、岸本、山中、渡辺、和田の5名。
そもそも5名で行くのに定員4名だったなどのトラブルは発生したが、実施するゲームの内容を変えることで参加人数問題を調整するなどした。
私はこのイベントに先立って、教育業界の企業の説明会を聞きに多摩へ。
なぜ教育系の企業は多摩地区で説明会をしがちなのか問い詰めたい。
説明会の感想は、非常に残念だった。
「教育に携わりたい」人向けというよりは、「金儲けがしたい」人向けに作られたような進行であり、現役社員の話も教育の話ではなく自身の年収自慢に花を咲かせていた。
こういうことを書くと、でも民間企業に入るってことはお金を儲けるってことを最重視しなくちゃいけないんだよ、というアドバイスをくれる有難い人がいる。
確かにそれは事実なのは認めるが、私の価値観にはその思想は合わない。
どこに重きを置くか、何をしたいのかということを私は曲げたくない。
少なくとも、売り上げ重視のために、子どもの人間性を無視して数値化する手段が気に食わないし、年収自慢をしてくる社員とも気が合わないと思う。
そんなわけで選考には進まないことを決め、ダッシュでリアル脱出ゲームの会場の池袋へと向かった。
池袋に行こうとしていた矢先、池田からラインが。
「飲み会明けでめちゃくちゃ二日酔いした。頭痛が酷いので今日の参加は難しい」とのこと。
まさかの形で煮卵の貴重な頭脳を失うこととなった。
そして何が一番まずいかというと、今回の幹事は池田であり、残された4人はリアル脱出ゲームの店舗の位置すら知らなかったということである。
池田から地図が送られてきたが、当然のように地図が読めずに迷子になり、ようやく店を見つけたと思ったら別の脱出ゲームの店だった。
脱出ゲームをするために迷子になる男4人という何とも間抜けな構図がそこにはあった。
予約の時間から5分ほど遅れ、店舗に到着。
安定の遅刻である。
遅刻に若干キレ気味の店員に急かされ(30分おきのサイクルで店が回っているので当然の怒り)、さっそく開始。
脱出ゲームといえども、我々は日本有数の頭脳の結集である。
京都大、慶應大、中央大、千葉大にそれぞれ在学している我々にとって、頭を使うゲームはちょちょいのちょいである。
第一関門の謎自体は、あっさりと解けた。さすが優秀である。
しかし正解を指し示していると思われるポイントはボンドのようなもので固められていた。
ボンドで固められている以上、ここから次の関門に進むための鍵が入手できるわけもない。
どうやらミスリードに嵌められたようだ。
我々を嵌めるなんて大したもんだと最初は余裕ぶっていたが、ここからが長かった。
我々は様々な専門的知識を寄せ集めて謎を解こうとしたが、どうしても正解が思い浮かばない。
どうしようもなく、プライドを捨て去って、店員に「詰んだら押してください」と言われたボタンを押すことに。
出てきた店員に正解を聞くと、「ここのボンド固くしすぎちゃったな。ここを思いっきり引っ張れば、ほら、開いたでしょ?」と、まさかのパワー系の正解を提示してきた。最初ので良かったのかよ。
あれ?リアル脱出ゲームって頭脳ゲームじゃなくてパワー系のゲームだったっけ?と首を傾げながら第二関門へ。
ここの謎はぶっちゃけよく分からなかった。
しかし、岸本が謎を解決することなく扉をスライドさせたら何か開いたので、やっぱりパワーで全て解決することが判明。
最終関門突入。
しかしここで第一関門で無駄に時間をロスしたことが響く。
制限時間は25分なのだが、ここに到達した時点で残り5分。
なんか惜しいとこまではいったが、結局脱出に失敗してゲームオーバー。
釈然としない雰囲気で店を出た後、池田からラインで感想を求められたので、「力こそパワーって感じだった」と返信した。
その後、リアル脱出ゲームは東大生より体育大生の方が強いんじゃないか、みたいな話をしながらハンバーガー屋へ。
3月中旬でまだ冷える中、テラス席で凍えながらバーガーを食べた。
-----2024年3月17日の私より-----
この日のことは何故か記憶に強く残っていますが、今でも納得できていません。
最終関門の謎も、リアル脱出ゲームの性質上、答え合わせも無いので迷宮入りです。
しかし、社会に出て思うのは、頭脳よりもパワーで解決することは非常に多いということです。
もしかしたらこの脱出ゲームは、これから社会に出る我々にそんなことを教えてくれていたのかもしれません。




