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2018年3月15日 遅刻絶対させないマン

明日に迫った煮卵遠征における最大の懸念事項といえば、遅刻である。


煮卵メンバーの母校には、「遅刻することは相手に対する当然の礼儀。最低30分以上の遅刻をしないと非礼にあたる」


という狂った伝統が存在し、当然煮卵メンバーの多くはこの言葉通りの遅刻常習犯である。




特に川口、西田といったあたりは遅刻しないことが異常といえるほどの遅刻率を誇っている。


しかしながら、基本的に遠征の指揮をとっている和田としては、このような遅刻を「伝統だから」という一言で許すわけにはいかない。


私は決して時間厳守をルール化し他者に強制したいわけではない。


ただ単に、遠征を少しでも長くメンバーと過ごしたいだけである。




そこで私はこれまで、遅刻を無くすための様々な対策を講じてきた。


例えばこのようなものである。


・前日の夜から集合し、ダーツなどをして徹夜をすることで寝坊という可能性を排除するという作戦


・前日から池田家に集合することで仮に寝坊しても、全員遅刻ならそれは遅刻ではないというコペルニクス的転回




しかし、前日からの活動にはそれなりの労力が必要とされることは確かである。


煮卵メンバーの平均的な体力は、同世代男性と比較すると劣る。


ほとんど野球部出身者なのに。


そんな貴重な体力を、前日の活動で浪費してしまうことについては懸念の声が挙がっている。


特に、広島遠征においては徹夜でダーツをすることで西田の不快ゲージが頂点に達し、一触即発のムードが漂ってしまったという大きな反省がある。


そのような背景を踏まえ、基本的には前日合流をしつつも、徹夜はせずにしっかりと睡眠を取るというのが合理的であるという説が支持を受けている。




今回の福島遠征においても、池田家に前日合流をするという流れになった。


しかし、ここで遅刻王・川口が前日合流に反対。


というのも、池田家へのアクセスが川口の前日の予定とは都合が悪かったのである。


しかし、「絶対に遅刻しない」という確固たる自信がある場合を除いて原則前日合流という強硬手段がとられることになった。


内情を理解できていない人でも、いかにメンバーが遅刻しやすい体質であるかが察せられたと思う。


一方、松戸では何をするかという話では、スカッシュをやろうだとか、カバディをやろうだとかという、ダーツの一件から何も学んでいないような発言が見られ、不安感の強い会議となった。




以上がこの日行われた煮卵遠征前会議の概要である。




私はこの日、映画業界の企業の説明会を受けに有楽町へと向かっていた。


説明会の待機列では、名古屋から夜行バスで来たという男性二人組と会話を弾ませ、LINE交換まで済ませた。


しかし、一度もLINEをしたことはない。こんなもんだよ。


さすが伝統ある企業というだけあって、説明会の会場もノスタルジックな雰囲気に包まれていた。


若手社員のお話コーナーでは、『今後の映画業界の柱』を自称する20代男性社員が映画について語りまくっていた。


ちなみにその有望株には彼女はいないらしい。


自己紹介からそのまま自慢話に移行することもなく、普通に面白い話が聞けたので満足して説明会会場を後にした。




次のイベントは、先日インターンにいった某出版関係企業の筆記試験。


筆記試験会場では、すごい勢いでSPI対策本を読み込む人が多数であり、そんな参考書を持っていない自分が浮いているくらいだった。


ぶっちゃけ筆記試験でもう落ちる気がしなかった私は圧倒的余裕な雰囲気をかましていく。


そして筆記試験開始。


ベン図の問題の解き方を忘れた以外は完璧な試験だった。




結果はもちろん合格。


次のステップに進出した。




こうして私の比較的長い1日が終わったのだ。




-----2024年3月15日の私より-----


煮卵関連のイベントは遅刻ありきで予定を組むのが常識です。


例えば15時集合だったら、メンバーには13時集合と伝達しておけばみんな15時に来ます。


SPIについては中学受験時代の勉学がとてつもない財産になっていると感じます。


ほぼ勉強しなくても全問解けましたから、対策は楽でした。

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