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2018年2月20日 要所ではアルコールは私を助けてくれない

第一志望の企業のOB訪問という千載一遇の機会を前に、私は非常に緊張していた。




どのくらい緊張していたかというと、居酒屋で開催されたOB訪問が始まってからビールを5杯くらい飲んでもまだ緊張が解けずにガッチガチになるという有様であった。


同席した幼馴染は私の緊張をほぐすためにビールを死ぬほど注文してくれた。


しかし、飲んでも飲んでも何も緊張は解けない。


これは本当にビールなのだろうか。麦ジュースではないだろうか。という疑念が頭によぎる。




しかしその社員の方は非常に優しく接してくれた。


途中無言が続く気まずい瞬間もあったが、それでも世間話をして間を持たせてくれた。


色んな方に添削してもらったESも見てもらい、非常にありがたいアドバイスを頂いた。


同時に、今後面接でもこんなにガッチガチになるのだろうかという不安も大きかった。




社員の方は、とにかく場数をこなすこと、そして多くの失敗を経験することの重要性を教えてくれた。


いま思い返せば、このアドバイスは正しくその通りであった。


私のように場慣れしていなくて緊張してしまい、本来の調子が出せないタイプの人間は特にそうだと感じる。


そして、これに従っておいて良かったと思える日が本当に来たのだから、この日が人生の分岐点となったといっても過言ではない。




こうして別れ際までガッチガチのOB訪問が終了した。


安心感とともに、何とも言えぬ気持ちになりながら電車で帰路につく。


確かに素晴らしいアドバイスをもらえた。しかし、社員の方が私に対して抱いた印象はどうだろうか。


完全にコミュ障と思われても致し方ない。


明らかに今日の私は挙動不審だったし、本命企業ということで空回りしてしまった感が半端ない。


これが原因で選考対象から外れる…という最悪の事態まで考えてしまった。


そのような葛藤を吹き飛ばしてくれる唯一の団体。


それが煮卵である。




こういう本当にアドバイスが欲しいときの煮卵は期待通りの親身なアドバイスをくれるのだ。


特にこういうときに先陣を切るのは岸本である。


高校時代から恋愛相談マスターとしての才能を開花させたこの男は、現在でも恋愛、就職と人の悩みの相談の際にその力を見せてくれる。


煮卵の相談窓口といったところだろうか。




こうして若干元気を取り戻した私は、翌日に控えた合宿の途中参加に向けて準備を始めたのである。




-----2024年2月20日の私より-----


私も人見知りするタイプなので、このときは本当に緊張していました。


集合場所の最寄り駅に着いたとき、「ああ、もう着いちゃった」と思ったのを今でも覚えています。


しかしこの日の出来事は大きく私の人生の方向性を変えました。


今振り返っても本当に良い一日でしたね。

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