2018年2月19日 アイデンティティの高まり
池田家で朝を迎えた私は、ものすごく悩んでいた。
というのも、実は前日から部活の合宿が始まっていたのである。
現在の部活内での私の立ち位置を説明すると、フリーの「監督補佐・マネージャー補佐・バッティングピッチャー」である。
つまり、正式な部員ではないのに、勝手にグランドに現れてマネージャーの手伝いをしたり、打撃投手をしたり、時には監督の岡田と練習内容や試合の采配について分析をしたりする、という結構やばい奴である。
当然、合宿についても参加義務(参加資格?)は無いのだが、自発的に合宿費は支払っているというかなり面白い状況であった。(ATM?)
合宿は計5日間。本日がその2日目である。
3日目に先日から日記で書いているOB訪問本番が控えていたので、当初のプランとしては2日目の今日、一度合宿に赴き、そのまま宿泊して午前練終了と同時に東京に帰ってきて、OB訪問を終えて4日目から再び合宿地へ赴くという超ベリーハードスケジュールな日程を組んでいたのである。
しかし、ぶっちゃけた話4日目から参加すれば良くね?という思惑が内心あったのは事実であり、一方合宿費を支払ってしまった事情もあり、非常に悩んでいたのである。
その悩みを一気に断ち切ってくれた男がいる。芝田である。
彼は合宿と、参加必須の連盟会議の日程が被っていることに、合宿先で気が付いたワイルドな漢である。
彼も焦ったと後に語っていたが、彼の脳裏にふと私の存在が浮かび上がったのだという。
「連盟会議に代わりに行ってくれない?」
代わりに私の合宿3日目までの合宿費を返還するという条件付きでの交渉。
芝田の願いと私の思惑は一致した。WIN-WINである。
こうして連盟会議にやってきたが、どう見ても堅気とは思えないという印象が強い会長に対して、みんな気合を入れて挨拶をしている。
その光景はさながら『龍が如く』で組長に若頭が挨拶するシーンのようであった。
私の仕事は至ってシンプルだ。
資料をちゃんと貰ってくること、リーグ戦の日程を速やかに岡田監督に報告すること。
その2つの任務を私は順調に終わらせた。
二段モーションが「いかがわしいから」という理由で禁止になったのがこの会議で一番面白かった点である。
こうして私の会議参加代行が終了し、いよいよ緊張のOB訪問の日を迎えることになった。
-----2024年2月19日の私より-----
確か合宿費を集めている期間に競馬か何かで大勝ちして、気前よく合宿費を払ったような記憶があります。
この日は全てがうまく嚙み合いましたね。結果的に部にも貢献できましたし。
こういう役回りの人って必要なんだなと、我ながら自分の立ち位置に自信を持つことができました。




