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2018年2月15日 引きこもり和田の寸劇発表

バレンタインの深夜、私は大学の仲間と共にダーツバーで一夜を明かした。


別にバレンタインで自暴自棄になったわけではないが、朝まで酒を飲むという機会は年に数回あるかないかだ。


本来は家で夕方くらいまで寝たいところだったが、今日はそういうわけにもいかない。


何故なら、昼からインターンの予定があったからである。




この日のインターン先はデザイン系の会社であった。


幼少期から絵の才能が全くなく、今でも棒人間しか描けない私がデザインの会社のインターンに行ったのは、この企業が出しているアプリゲームに魅かれたからである。


別に絵が上手くなくても、ゲームの企画ができたらいいなと思って応募したのである。


若干酔いから醒めぬまま、会場へ。


20人程度のインターン。ぶっちゃけこの人数なら、非常に主張が激しい私の顔は、人事に一発で覚えてもらえる。




インターンはグループワークをひたすらやるというもので、お題は大きく4つに分かれていた。


1つ目は、よくあるA4用紙の紙を一番高く積み上げたグループの勝ち、というもの。


正直これは正攻法をあらかじめ知っておくことが前提で、あとはグループメンバーに恵まれるか、といった運ゲーである。


2つ目は、ランダムに選んだ単語をキーワードに三題噺に近いことをして、そのストーリーを基にした企画を発表するというもの。


例えば、「これまでにないテーマパーク」というお題が出て、「イルカ」「砂漠」「キリン」みたいなキーワードを基にストーリーを作れというもの。


ストーリーの作り方は、キーワードに関連する単語や絵を、ひたすら付箋に書いていき、グループディスカッションの時間で付箋に書かれた情報を使って企画にするという形式だ。


これが正直死ぬほど難しかったのだが、「キリンに乗って砂漠でキリンレースをする」みたいな意味不明な情報を提供した記憶がある。(イルカはどこへ…?)


ちなみにキリンレースはグループの案として採用された。




そんなこんなで最後のお題が、「引きこもりが外に出られるような企画を作ってください。またそれを寸劇で発表してください」というもの。


寸劇で発表というのはもちろん初めての経験で、その後の就活でも要求されたことはなかった。


しかしこれが面白かった。


とりあえずテーマパークみたいなものを作って、就業体験みたいなことができたら良いんじゃないか、みたいな経緯を経て、キッザニアの大人版を作ろうという企画が持ち上がった。


寸劇では私が引きこもり役を務めることに。


なんか途中から台本に書いていない展開になり、全部アドリブになる箇所があるというトラブルもあったが、何とか発表を成功させた。


※後日、キッザニアの大人版を作るみたいな報道があった。たぶんこの時のアイデアを企業に奪われたんだと思う。(被害妄想)


そんなこんなでインターンを終えた。


帰り際に人事に「名演でしたよ、引きこもりの和田君!」と言われたことが非常に印象的である。




千葉に帰った後は、部活の後輩と焼肉に。


彼が同じバイト先に来たため、人員紹介ボーナスが入ったのでそれを還元しようというのがきっかけ。


焼肉は良い。肉があればみんな幸せになれる。


働いた後に食う肉のまた違った美味さで体力ゲージが満タンになる音を感じた。




-----2024年2月15日の私より-----


この頃から吹っ切れたというか、一つ殻を破れましたね。


今まで場の空気で委縮してしまい、なかなか突拍子もない意見が出せなかったのですが、寸劇などの予想外の形式だったこともあり、本来の自分が出せたような気がしました。


三題噺は出版社の就活対策で練習していました。


基本的なストーリーは用意しておいて、三題噺のワードをそのストーリーに当てはめていくのが定石ですね。


とはいえ、イルカをなかったことにしてしまいましたが。

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