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2018年2月1日 明晰夢を見る方法について

期待外れのインターンから一夜明け、レジュメ300枚分という膨大な情報量の前に試験対策を諦め、ノー勉で臨むこととなった法史学の試験を受けた。


例年は試験が持ち込み可だったのだが、今年から持ち込み不可になったらしい。


まさか300枚分全て暗記しないと解けないような試験にはしてこないだろうと予想し、せいぜい「~についての見解を述べよ」みたいなフワッとした設問だろうと予想した。




その予想はほぼ的中したのだが、肝心のキーワードが理解できなかった。


とりあえず、似てる単語について知ることをダラダラと述べるという、私の得意な戦術で白紙だけは回避。


解答用紙を一通り埋めて、試験開始30分後に退室した。




この試験が終わった時点で、単位が来るかどうか微妙な科目が8単位分ほどあり、不安で夜も眠れなかった。


この不安感が睡眠を浅くし、今日の日記のタイトルに繋がったのかもしれない。




思い通りの夢を見る(いわゆる明晰夢)、ということは、人類の夢である。(夢だけに)


どんな夢を見るのが夢なの?という質問に答えるのは野暮だ。




当時の私は、乳袋に触るということに執着を見せていた。


何故かというと、まず私はそれを目にしたことが無いし、実際には存在しないのではないかとすら思っていた。


ただ、実際に触ったことがあるという人曰く、「あれは良いものだ」とのことで非常に興味深い。


このプロジェクトの最大の懸念点は、私が乳袋を触った経験が無いため、経験の無いものを夢で再現できるのか不透明であるという点である。




経験不足は何か代替となる手段で補助を行うことによって解決が図れると判断した私の作戦は以下の通りである。




①まずは、欲を溜めこむことが大切。日中の欲の放出は控える。


②寝る直前、柔らかいものを触りながら寝る


③触りつつ、「これは乳袋だ」と強くイメージする


④乳袋が眼前に現れ、触ることができる




おそらく②の段階で必要とされる、強い意志と妄想力が成功の鍵を握っているのだろう。


今回のプロジェクトには、有識者の意見として煮卵のメンバーにも協力を仰いだ。


ただし、彼女持ちの池田は全く共感できなかったとのことで今回のプロジェクトには賛同を得られなかった。


それどころか、触りたきゃ彼女のを触るといった趣旨の発言をして、煮卵LINEは荒れに荒れた。




騒動が落ち着いたころ、ようやく有識者からアドバイスをもらうことができた。


特に煮卵の変態王、山中は「俺は男根を触りながら寝ると淫夢を見ることができる」といった自論を提唱。


非常にシンプルな明晰夢へのアプローチの提示に期待が湧く。


川口の「淫夢を見た後の目覚めは文学的なものなのか?」という質問から議論に発展し、非常に有意義な学会となった。


その夜、私は右手には柔らかいものを、左手には山中の助言通り男根を添え就寝体制に入った。

敢えて左手にしたのは、右利きの私にとって非日常感を出すことによる効果を期待してのものである。


そして強い意志で妄想に励み、私はいつしか眠りに落ちていた。


その夜、明晰夢を見ることはできなかった。




-----2024年2月1日の私より-----


明晰夢を見るためには非常に強い集中力と、自分自身を思い込ませる力が必要だと感じます。


今の私には彼女もおり、明晰夢を見る動機も無くなってしまいましたが、つい数年前までは明晰夢を見るためのチャレンジを続けていました。


一度だけ完全に夢の中の自分をコントロールすることができましたが、目の前にモノが現れた時の興奮で目覚めてしまい、虚無感に襲われたことを鮮明に覚えています。

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