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2018年1月2日 その年の運気は輪投げで決まります

和田家における「山」とは、いわば聖地とも言えるようなものである。

父は、中学時代から毎日学校帰りに1時間ほどかけて山へ自転車を漕ぎに行くという常軌を逸した行動をしていた山男であるし、母はそんな父と偶然山で出会って付き合いを始めたという、冷静に考えれば意味が分からない馴れ初めのエピソードもある。(真偽不明)


何にせよ、家族が出揃ったらとりあえず山へ行こうという固定観念が我が家には存在するため、高確率で家族が出揃う正月期間には山登りのイベントが必ずと言っていいほどある。

2018年の初登山は、武蔵御嶽山となった。

というのも、武蔵御嶽神社は「おいぬ様」の神社であり、戌年に参拝しに行くのにはピッタリだからである。


「おいぬ様」の神社だけあって、神社へと向かう道中には、犬を連れた家族が多くおり、飲食店も犬の入店可の所が多かった。

動物好きの母は、犬と出くわす度に飼い主に犬の名前を尋ね、許可をとってから写真を撮りまくっていたため、所要時間30分とされている頂上の神社に辿り着くまでに2時間という時間を要した。


登山とはいえ、最初は滝本駅から御岳山駅まで、ケーブルカーを使う。


ここのケーブルカーがなかなかスリリングであり、多少の揺れと共に一気に開けた景色へと飛び込んでいくため、高所恐怖症と思われる参拝客はジェットコースターかのような絶叫をしていた。


御岳山駅に到着後、名物である御嶽汁を食す。

青梅豚と多摩の野菜を具材とした豚汁なのだが、「澤乃井の酒糟」が味付けとして含まれているため、ほのかに酒の香りがするのが特徴。

飲むとかなり体が温まった。


御嶽汁を飲んでしばらくすると、獅子舞が登場。獅子舞は人に限らず、犬の頭にも噛り付こうとしていた。

1匹、獅子舞にビビった犬が吠えまくっていた。


凛々しい狛犬に出迎えられ神社に辿り着くと、ここでもやはり御神籤を引くことにした。


結果は中吉。前日より運気が上昇しているようだ。


また、境内を一通り参拝していると、輪投げ形式の御神籤ができるスポットが。

理由は分からないが、3投できる輪投げの成功回数が多いほど、運気が良いということらしい。

「野球部ならいけるだろ」というプレッシャーが災いしたのか、最初の1投を大きく外すも、後の2投を気合で沈めた。


参拝を終えて、昼食を摂ることに。

ケーブルカー乗り場の近くにある飲食店で、山菜そばを食す。

隣に座っていた犬に山菜そばを食われかけるというアクシデントがあったが、飼い主渾身のチョップにより回避。

「おいぬ様」の神社にあるまじき行為により、飼い主にバチが当たらないか不安ではあったが。


飲食店を出る際、入れ替わりで先ほど獅子舞にビビっていた犬が入店していった。

追いかけるようにして獅子舞も同じ店に侵入。犬の鬼気迫る鳴き声が店外まで響いてきた。


再びケーブルカーで滝本駅へ。お土産屋で名物のくんせいチーズを購入し、帰宅した。




-----2024年1月2日の自分より-----


この年以降、武蔵御嶽山にはよく登るようになりました。


程良く登れて、人も多すぎない点と、眺めが非常に良い点がおすすめですね。


獅子舞も必ず遭遇しますが、この年以降は犬に噛みつく風景は見られなくなりました。


何かあったのでしょうかね。

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