2018年1月13日 受け身の形は冷凍マグロ
昨日の日記では何も言及していなかったが、このスノボ遠征、実は私の知る2つの団体が並行して同じスキー場へと向かっていた。
1つ目の団体は、昨日の記事にて記した通り、煮卵スノボ部(通称・滑降隊)の岸本である。
そして2つ目の団体が、野球部スノボ部(通称・スキーをするの会(スキーをするとは言ってない))である。
全く交流の無いこの2つの団体が同時期に同じスキー場にいるのは決して偶然ではない。
その黒幕(というか犯人)は私である。
このような状況に陥ったのには、少し複雑な事情が絡んでいる。
まずは懺悔として、このような複雑な状況を招いた理由を説明しようと思う。
実はこのスノボ企画、どうしてもスノボがしたかった私が、煮卵と野球部の両方に声を掛ければ、どちらかは誰か来るだろうなどと思っていたら、両者ともに快諾という予想外の事態に発展。
両団体に同じ候補日を提示していたため、全くの無関係である煮卵と野球部の両者を同じスキー場に合流させる必要が生まれた。
これはマズいと思った私は、積極的に両団体の幹事を務めることで、偶然を装って、煮卵と野球部がスキー場で鉢合わせするという展開を狙うことにした。
つまり、煮卵サイドには野球部が来ることを知らせていないし、野球部サイドには煮卵が来ることを知らせていない。
知らない人が来るなら行かないという意向の人もいることを知っていた手前、そうしないと面目がたたなかった。
私はクズである。
野球部のメンバーには、俺は諸事情で前入りするからスキー場で集合、という意味不明な伝言を残していたのだが、宿泊するペンションが一人だけ異なっていたり、どう考えても不可解な点が多いことに不安は感じていた。
そんな私に奇跡が起こる。
午前6時、夜行バスで斑尾高原へと辿り着いた野球部のメンバー、岡田、河村、芝田、田邊から連絡が来たのだが、旅館側の手違いにより、奇跡的に同じ旅館に泊まることになったらしい。
これで多少は野球部の方に顔を出す機会も出てくるだろう。
ペンションで受付待ちをする野球部に早速会いに行った。
諸事情で前入りし、宿泊する部屋も異なっていることに関しては、「意識高すぎだろ!」の一言で許してくれるあたり本当に心優しいメンバーだと感じた。
幸運を噛みしめながら岸本と再合流し、朝食を食べに行く。
これは冬場のペンションあるあるなのだが、世間的に高学歴と言われる大学生は、大学名が入ったスウェットを着用し、目立つように大声で振る舞うことで注目を浴びようとする習性がある。
なんかイラっとしたので、負けじと岸本と共に、我々煮卵で培われた高尚な下ネタの数々をお見舞いし、会場を後にした。
この日の最初かつ最大の目的は、山頂で綺麗な写真を撮ることである。
雪山では予想の100倍速くスマホの電池を消耗するので、素早い行動が求められる。
スキー場へ行き、すこし初心者用コースで足慣らしをしてから、一番標高の高い地点へと向かった。
スキー場における、リフトでの移動時間は、隣に誰かいない限り、虚無感に溢れた時間となり得る。
我々は基本的に別行動なので、(すべての煮卵会員は集団行動ができない)リフトに1人で乗ることが多い。
そんな時間を埋める手段として私が推奨するのはカラオケである。
雪山で、粉雪なんかパラついている時に歌えば、それはもうミュージックビデオの最高のロケ地である。
リフトで私は平井堅を気取る。粉雪が舞う中、「粉雪」を熱唱すれば、それはもう平井堅に他ならないのだ。
そんな感じで時間を潰し、山頂で写真の撮影に成功。
その後は昼食の集合場所を決め、各々勝手に滑ることに。
とはいえ、午前は岸本と共に行動していることが多かったかもしれない。
野球部のメンバーには、諸事情で勝手にどこかで1人で滑る旨を伝えておいた。
昼過ぎに、スノボ初心者の田邊にスノボを教えようとか言っていたことを思い出す。
ごめん、でも、会えないから仕方ないよね。
この日の昼食はロコモコ。スキー場のロコモコは何故かとても旨く感じる。
午後も中級者コースをメインで回ることに。
しかし、中級者コースでも結構転倒する回数が多かった。
私は天才的に受け身がうまいので怪我をすることはないのだが、たまに派手なクラッシュを起こすと10秒くらい痛みで悶絶したりする。
どうにか痛みの少なくて済む転び方は無いものだろうか。
そんなときに思いついたのが、転んだ後、無抵抗に転がっていれば痛くないのではというものだ。
試してみたのだが、これ本当に良いかもしれない。あまり痛くない。
しかし、無抵抗に転がり続けるその様は岸本曰く「築地の冷凍マグロみたい」らしい。
本日最大の収穫を得てペンションへと戻る。
帰宅と同時に岸本が悲鳴。
推しのアイドルグループの推しのメンバーが怪我をして、離脱を余儀なくされたらしい。
(怪我で離脱と聞いたとき、プロ野球の話かと思った)
「ちょっとショックだからそっとしておいてほしい」という欲望に応え、野球部の方の部屋へ。
野球部の部屋へ戻ると、芝田が同じような状況に陥っていた。
アイドル好きというのもなかなか大変な趣味だと感じた。
-----2024年1月13日の私より-----
築地の冷凍マグロについてですが、本当に痛くないので未だに転んだときにはマグロになっています。
雪山で食べる食事って本当においしいですよね。
なんとなく、ロコモコがあればロコモコを食べるようにしています。
高いけどね。とても美味です。




