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2018年5月15日 男子校の罪~前編~

昨日の山中のあまりにも性的かつ稚拙な大失言は、ほぼ毎日稼働していた煮卵LINEを3日間黙らせた。


この沈黙には、山中がこの発言に至った事情、背景について深く考えさせられたことが原因である。


そう、全て山中が悪いわけではない。




なぜ、山中に対して酌量の余地があると考えることができるかというと、私含む煮卵各員もまた、山中と同じ環境で育ってきたからである。


煮卵メンバー共有の闇、それは男子校出身であるということである。


つまり、中学高校の人生で最も多感な6年間を、野郎連中しかいない環境で育ってきたということである。


男子校というシステムが産んでしまった悲劇、通称「男子校の罪」については、いずれこの場で深く語らなればならないと考えていた。




入学式。


当時若干12歳の我々は、典型的なガリ勉君であった。


中学受験により、周りの友達がそこら中を駆け回って基礎体力を養っている小学生時代、我々は勉強しかしてこなかった。


しかし、よく言われるように、小学生時代のモテる男子の特徴は「足が速い」ことである。


所詮勉強しかしてこなかった我々ガリ勉君は、大多数が鈍足である。


ゆえにモテない。


女子の友達がいない。


最後にバレンタインをもらったのは年長のとき。


「女子がいないから男子校を選んだんだ。せいせいするぜ」という声で溢れ、これから野郎だけで豪快な青春時代を謳歌しようではないか、と活気で満ちあふれている。




中学3年生。


そんな活気はどこへやら。


本格的な思春期が到来した我々は、周囲に異性がいない環境を呪った。


しかし、思春期時代にモテる男子の特徴は「ワル」である。


我々は秀才なので、この3年間も勉強しかしていない。


当然、ワルになるはずがない。


結果、モテないどころか、異性の目を気にしないあまり、ファッションセンスや清潔感は地に落ち、もはや他人と会うのもはばかれるほどの社会不適合者予備軍が形成されていた。(私服の学校だった)


この頃、我々の性的欲求を満たしたのは青年漫画であった。


クラス中で青年漫画が回し読みされ、クラスのほぼ全員が同じ漫画をオカズにするという有様であり、性的な飢餓状態は深刻さを増していた。




高校1年生。


ここらへんから様子がおかしい奴が現れる。


生物学的に、種の繁栄のため性転換をする生物がいるというのは有名な話だが、これと同じ現象は男子校においても見られる。


良く言えば性の多様化が急速に進み、同性カップルが複数組現れだす。


それだけなら周囲に迷惑をかけていないので問題ないと思うのだが、徐々に性癖の歪みが生じてくる。


この症状は学校全体に蔓延しており、一種の風土病と言えよう。


朝学校に来ると人体模型に白濁液がかかっている、授業中の突然の射精、学校で飼っている動物の交尾を徹夜で監視し続けるなど、奇行が常態化する。




そして何より厄介なのが、本能的に性欲が強い同性のことを「強いヒト」であると思ってしまう節があるようで、このような異常性癖に対して、歯止めがかかるどころか、畏敬の念すら向けられ、学年が上がるごとに奇行はエスカレートしていく。


これだけでは悲劇は終わらない。


中編に続く。




-----2024年5月15日の私より-----


せっかく山中が3日間も考える時間をくれたので、闇に触れてみましょう。


内容が少しばっかしヘビーですが、これが男子校のリアルです。


お子さんを男子校に入れる際には細心の注意が必要です。

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