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84/110

84 攻撃を撃退するための武装を、攻め込んでくる奴等を殲滅するための武器を

 内部統制が進んでいく。

 余計な障害が消えていく。

 無駄な争いがなくなり、トモヒロはひたすら迷宮の拡大を続けていく事が出来るようになった。



 気力と霊気が増大し、やれる事が増える。

 迷宮の拡大拡張が優先だが、その邪魔にならない範囲で兵力の増強も進めていく。

 軍や探索者がいつやってくるか分からないからだ。



 攻め込んでくる事はないが、包囲はされている。

 トモヒロの迷宮から何かが出て来るのを警戒している。

 トモヒロの迷宮に誰かが向かうことも阻止している。

 それで終わってれば良いが、そうもいかないだろう。

 機会があれば攻め込んでくるのは確実だ。



 そうならないように兵力を展開している。

 これを削って減少させる事は出来ない。

 そんな事をすれば付けいる隙を与える。

 やるなら戦力を増強していくしかない。



 相手に警戒心を抱かせる。

 圧力をかけ続ける。

 戦力が増強されればより危険視される。

 それで良い。

 危険な存在に手を出そうというバカはそうはいない。



 脅威であるから攻め込まれない。

 警戒されるから安全性が増す。

 当たり前の事だ。



 難しい事でもなんでもない。

 手の付けられない不良と戦おうという者がどれだけいるのか?

 ヤクザなどと戦おうなどという者がどれだけいるのか?

 一般人でこれらを実力で排除しようという者はいないだろう。

 これらがどれほどの損害を与えていようともだ。

 せいぜい、警察が対処するかどうかである。

 その警察とて、ではどれくらい信用できるのか?



 凶暴で凶悪な者には誰も手を出せない。

 人が暴力を振るうのは、自分より弱い者だけである。

 凶悪で強い者に立ち向かう者はいない。



 どれほど凶悪でも、弱ければ幾らでも叩きのめすともいう。

 これが分かってるからトモヒロは自分を強くする事にした。

 相手が警戒しようがかまわない。

 脅威と思われる方が好都合ですらある。



 その為の戦力を揃えていく。

 今、一番怖いのは軍隊が本腰を入れて接近してくる事。

 より高レベルの探索者が押し寄せてくる事。

 これを阻むための軍勢が必要になる。



 これらをどうにか調達している。

 ゴブリンに渡す兵器は強力なものになっている。

 戦車に自走砲、多連装ロケットといった地上兵器が配備されている。

 空からの攻撃に備えて、対空ミサイルも並んでいる。

 充分に軍隊を名乗れるだけの兵器が揃っていた。



 もちろん、これだけを警戒してるわけではない。

 人類が持つ最強の兵器も警戒している。

 核兵器。

 これがミサイルにのって飛んでくることも念頭においている。



 最悪の場合、核ミサイルでトモヒロの迷宮周辺を消去する事もありえる。

 兵士を投入するより安上がりだと思えば実行する。

 実際、核兵器保有国は自国内の迷宮対処の為に核兵器を使った。

 地上部分を一掃し、迷宮の影響範囲から怪物を消去した。

 その上で、探索者を送り込み、迷宮を攻略した。



 日本も例外ではない。

 迷宮対策の名目でとっくに核武装をしている。

 使った事もある。

 なので、弾道ミサイル迎撃が可能な対空ミサイルも配備している。

 対策を施すのは当然だ。



 また、単に攻撃を退けるだけではない。

 される前に相手を攻撃できるようにもしていく。



 攻撃されるのを待つ必要はない。

 される前に相手を倒せばいい。

 その為には、必要な武器を持てば良い。

 トモヒロはそれを地下迷宮最下層から地上に持ち出した。



「これで少しは平和になればいいけど」

 いつでも発射可能になった核ミサイル。

 それを見て思う。

 これで馬鹿げた事をしでかそうと思わなければ良いと。



 それでも少しだけ安心する。

 これで余計なちょっかいをかけてくる事もないだろうと。

 よほどのバカならともかく。

 しかし、そこまで考えて思う。

「よほどのバカだよな、あいつら」

 軍と探索者。

 こいつらは迷宮をとにかく破壊しようとする。

 トモヒロが核武装したと知れば確実に攻略しようとするだろう。



 なにより娯楽殲滅派。

 漫画やアニメを敵視するこいつらが黙って見てるとは思わない。

 核ミサイルが発射される危険すらも無視して攻め込む可能性がある。

 たとえそれが理由で核ミサイルが撃ち込まれるとしてもだ。

 漫画やアニメを破壊する為なら、他の全てがどうなろうと知った事ではないだろう。

 そうなると思える確信をトモヒロは抱いていた。

「あいつらなら、やるだろうな」と。



 なかなかに頭の痛い問題だ。

 それならいっそと思ってしまう。

 近隣にいる、ミサイルの射程範囲にいる連中だけでも先に処分してやるかと。

 それも選択肢の一つとして考えていく。



 ただ、その前にやる事がある。

 漫画やアニメを楽しみにしてる者達だけは守らねばならない。

 さすがにそういった者達まで犠牲にしたくはなかった。

 究極の選択を迫られたら、覚悟を決めて決断を下すが。

 出来ればそうならないようにしておきたかった。

 そうならなずに済ませられるように行動を開始していくつもりでいた。



「なんでこんなにやる事があるんだか……」

 ぼやきながらも、自分に出来ること、やった方が良い事をやっていく。

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